作文への苦手意識を克服!“京大×漢検”無料アプリ『いちまるとはじめよう!ことばむすび』
2022年1月25日
国立大学法人 京都大学
公益財団法人 日本漢字能力検定協会
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202112225361-O7-5RF3jrKZ】
国立大学法人 京都大学(本部:京都市左京区、総長:湊長博/以下、京都大学)と公益財団法人 日本漢字能力検定協会(本部:京都市東山区、代表理事:山崎 信夫/以下、漢検協会)は、2022年1月25日(火)に、無料の作文学習アプリ『いちまるとはじめよう!ことばむすび』の配信を開始しました。
本アプリは、京都大学と漢検協会による研究プロジェクト「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」※1のもとで開発した2作目のアプリ*です。パズルのような作文ゲームで、遊びながら言葉の使い方や文の作り方を自然と身につけてもらうことをねらいとしています。また、作文に対する心理的なハードルを下げるため、漢検教材でおなじみのキャラクター「いちまる」を採用しました。
*1作目のアプリ『漢検とニュース』は最新ニュースで漢字学習ができる無料アプリです。詳細はホームページをご参照ください(https://www.kanken.or.jp/project/investigation/project/ai.html#seika)。
本アプリの目的
“楽しく”文を作る体験を苦手克服のきっかけに
言葉と言葉の自然なつながり(コロケーション)を確認することによって、名詞や動詞といった言葉の性質や助詞の用法など、作文に必要な知識を身につけることができます。身につけた言葉を文にしていく楽しさに気づくとともに、語彙力・思考力の育成が期待できます。
本アプリの対象
小学校3~6年生対象。
本アプリの特長
パズルのように楽しくチャレンジ!間違いもすぐに確認!
・〈ことばカード〉と〈むすびマーク〉を自由に組み合わせて、いろいろな文を作るゲームです。
・作成した文は自動で採点され、評価が☆の数で表されます。うまく作れなかった文には、「いちまる」が正しい文の作り方を提案してくれます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202112225361-O9-9oODV41n】
小学生向けの漢検教材でおなじみのキャラクター「いちまる」が本アプリにも登場!
・ゲームの説明やステージ選択画面、結果発表画面などにいちまるが登場します。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202112225361-O6-1MjW10tC】
〈いちまる〉
いちまる星からやって来た漢字が大好きな宇宙人。
お調子者でがんばり屋さん。うれしいとしっぽが花丸になる。
「いちまる」キャラクターイラスト:kaorimix
(いちまるスペシャルサイト:https://www.kanken.or.jp/kanken/book_ichimaru/)
「ミッション」クリアを目指す〈ステージモード〉、好きなだけやり込める〈フリーモード〉の2つのモードを搭載
・〈ステージモード〉では、〈ことばカード〉の語の難しさによって「かんたん」「ふつう」「むずかしい」の3つのレベルが選択できます。各ステージに設定されている「ミッション」をクリアすると、次のステージに進むことができます。
・「ミッション」がない〈フリーモード〉では、自由にゲームを楽しむことができます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202112225361-O10-8icY835Y】
「ことばずかん」や「トロフィー」で自身のがんばりが可視化され、学習の継続・モチベーションの維持に効果的
・ゲームの中で使用した〈ことばカード〉は「ことばずかん」で一覧できます。
・ゲームの継続利用や達成度に応じて「トロフィー」を獲得できます。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202112225361-O11-2xOvCAR2】
本アプリと学術研究との関係
本アプリの詳しい仕組みは、各研究論文をご参照ください。
●このゲームでは京都大学と漢検協会の共同研究で構築したデータベースを活用して、出題・フィードバックを行っています。
大村 和正, 久保 圭, 黒橋 禎夫. ことばつなぎゲーム:ゲーミフィケーションによる小学生の作文教育. 言語処理学会 第27回年次大会,2021. (https://www.anlp.jp/proceedings/annual_meeting/2021/pdf_dir/D5-1.pdf)
注「ことばつなぎゲーム」は『ことばむすび』のプロトタイプとして開発したものであり、一部本アプリと仕様が異なります。
●『単語難易度データベース』を元に、〈ことばカード〉のレベル(かんたん・ふつう・むずかしい)を設定しています。
水谷勇介, 河原大輔, 黒橋禎夫. クラウドソーシングを用いた習得時期の想起質問に基づく単語難易度データベースの構築. 言語処理学会 第25回年次大会,pp.1503-1506, 2019. (https://www.anlp.jp/proceedings/annual_meeting/2019/pdf_dir/C6-4.pdf)
●『常識推論データセット』構築にあたり作成した『基本イベントペア』を元に、アプリで出題される問題のカードセットを作成しています。
・大村 和正, 河原 大輔, 黒橋 禎夫. 基本イベントに基づく常識推論データセットの構築. 言語処理学会 第26回年次大会, 2020.(修正版) (https://nlp.ist.i.kyoto-u.ac.jp/member/omura/NLP2020_errata.pdf)
・Kazumasa Omura, Daisuke Kawahara and Sadao Kurohashi: A Method for Building a Commonsense Inference Dataset based on Basic Events, Proceedings of the 2020 Conference on Empirical Methods in Natural Language Processing (EMNLP 2020), (2020.11).(https://aclanthology.org/2020.emnlp-main.192.pdf)
<商品情報>
■アプリ名: 『いちまるとはじめよう!ことばむすび』 ※Webブラウザ版もございます
■価格: 無料
■配信開始日: 2022年1月25日(火)
■アプリ情報: https://www.kanken.or.jp/project/investigation/project/ai.html
■対応端末: iOS及びAndroid対応端末
■対応言語: 日本語
■対応地域: 全世界
■企画製作・配信: 国立大学法人 京都大学 及び 公益財団法人 日本漢字能力検定協会
※1京都大学×漢検協会 研究プロジェクト「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」について
京都大学と漢検協会は、漢字・日本語学習の実態や効果を科学的に検証し、漢字習得や能力維持に効果的な漢字学習法などの提言を行うことを目的に、本研究プロジェクトを始動しました。当初2017年からの3年計画で開始し、さらなる研究の深化のため2020年度から追加2年間の継続事業として行われています。これらのプロジェクトの1つである「人工知能(AI)による漢字・日本語学習研究」は、黒橋禎夫情報学研究科教授をはじめ、情報学研究科が主体となり行っています。
京都大学には、自然言語処理研究の長い伝統があります。近年ではAIによるディープラーニングを活用した文字認識やテキスト解析などに取り組んでおり、独創的なアルゴリズムの開発や言語処理ツールの公開等に多くの実績があります。一方、漢検協会は、志願者数(累積)5,000万人を超える「日本漢字能力検定」等の検定試験の実施や学習支援活動の結果、膨大な量の漢字・日本語能力に関する情報やデータ、検定に関するノウハウなどを蓄積しています。本研究では、漢字・日本語の使い方を大規模かつ科学的に解析し、研究成果を漢字学習の質的向上や日本語の文章力向上などの学習支援につなげ、研究成果を社会に向けて発信していきます。
研究の途中経過や研究成果は、漢検協会ホームページのプロジェクトページ
(https://www.kanken.or.jp/project/investigation/project.html)で公開しています。
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