ジセレカ(R)(フィルゴチニブ)が欧州で潰瘍性大腸炎の治療薬として承認
ギリアド・サイエンシズ株式会社
ジセレカ(R)(フィルゴチニブ)が欧州で潰瘍性大腸炎の治療薬として承認
ガラパゴス NV(本社:ベルギー メヘレン、ユーロネクストおよびナスダック:GLPG、以下「ガラパゴス」)は 11月 15日、欧州委員会が中等症から重症の活動性潰瘍性大腸炎(UC)の成人患者さんの治療薬としてジセレカ(R)(フィルゴチニブ200㎎錠)の販売承認を付与したことを発表しました。
欧州委員会は、従来の治療法又は生物学的製剤のいずれかで効果不十分、効果減弱、又は不耐容であった中等症から重症のUCの成人患者を対象として、ヤヌスキナーゼ(JAK)阻害剤であるジセレカ(1日1回経口投与)への適応追加を承認しました。欧州委員会は、現在添付文書に記載されている患者集団における導入療法及び維持療法としてフィルゴチニブを評価した第IIb/III相SELECTION試験から得られたデータに基づいて、この承認を決定しました。SELECTION試験の結果はLancet1誌に発表されています。
「欧州委員会がUC患者の治療薬としてジセレカを承認したことを大変喜ばしく思います。この決定は、1,250例を超えるUC患者さんを対象に評価したジセレカの有効性及び安全性プロファイルをさらに裏付けるものです。現在、欧州連合の医師及びUC患者さんにこの治療をできる限り速やかに提供することに重点を置いています」とガラパゴスのオンノ・ヴァン・デ・ストロープCEOは述べました。
フランス・ナンシー大学病院消化器科消化器病学炎症性腸疾患グループ長であり、SELECTION試験の治験責任医師であるローレント・パイリン・ビルーレット教授は、「UCの治療法があるにもかかわらず、ジセレカのような新しく革新的な治療法が依然必要とされています。UCは不治の病でありかつ身体に支障をもたらす疾患です。重症例では、患者さんに入院をさせずに済むようにし、結腸切除術などの外科的処置を減らすことを目指しています。私たちの目標は、患者さんの生活全般に大きな影響を及ぼす症状を管理し、ステロイドの使用を中止し、患者さんの日常生活を改善することです。SELECTION試験では、フィルゴチニブの錠剤は容易に投与でき、プラセボと比較してコルチコステロイドフリーによる症状からの臨床的寛解が有意に得られ、患者の忍容性が良好であることが認められました」と述べました。
UCは、思春期後期又は成人期初期に好発し、結腸・直腸の粘膜層の炎症を特徴とする生涯にわたる疾患です。UCは有病率が上昇している疾患であり、欧州全体で200万人2を超える人々の生活の質に大きな影響を及ぼしています。現在の治療にもかかわらず、多くの患者さんが便意切迫、失禁、反復性の血性下痢、頻回の排便、腹痛、睡眠不足、疲労を経験しています。重症のUC患者さんは入院をしたり、人生を変える程の手術が必要になることもあります。身体症状に加えて、UCは心理的にも患者さんへ大きな影響を与えています。
欧州クローン病・潰瘍性大腸炎連合(EFCCA)のルイサ・アベンダノCEOは次のように述べています。「UCとの共存が人の人生に与える影響は、決して軽視できません。UCの患者さんは、どのような治療法が最も効果的であるかを医師に相談することが重要です。そのため、新たな治療法が承認されることは非常に重要であり、EFCCAとしては、新たな選択肢が提供されることを嬉しく思います。」
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1.Feagan. B., et al. Filgotinib as induction and maintenance therapy for ulcerative colitis: the SELECTION trial. The Lancet https://doi.org/10.1016/S0140-6736(21)00666-8.
2.Burisch J. et al. The burden of inflammatory bowel disease in Europe. Journal of Crohn’s and Colitis (2013) 7, 322-337
フィルゴチニブについて
フィルゴチニブは、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)に効果不十分又は不耐容の中等症から重症の関節リウマチ(RA)成人患者の治療薬として、欧州連合、英国及び日本でジセレカ(200 mg及び100 mg錠)として承認及び販売されています。フィルゴチニブは、単剤療法又はメトトレキサート(MTX)との併用療法として使用されます。フィルゴチニブは、既存治療又は生物学的製剤のいずれかで効果不十分、効果減弱又は不耐容となった中等症から重症の活動期UCの成人患者の治療薬としても、欧州連合でジセレカ(200mg錠)として承認及び販売されています。フィルゴチニブの欧州製品概要には、禁忌、特別な警告及び使用上の注意が記載されており、www.ema.europa.euで閲覧可能です。厚生労働省のインタビューフォームはwww.info.pmda.go.jpに掲載されています。フィルゴチニブの英国製品概要はwww.medicines.org.uk/emcに、またフィルゴチニブの北アイルランド製品概要はwww.emcmedicines.com/en-GB/northernirelandに掲載されています。中等症から重症の活動性UCを有する成人患者の治療薬として、英国の医薬品・医療製品規制庁(MHRA)及び日本の医薬品医療機器総合機構(PMDA)に申請し、現在審査中です。クローン病を対象としたフィルゴチニブの国際共同第III相試験が進行中です。臨床試験の詳細については、https://www.clinicaltrials.govを参照してください。フィルゴチニブは上記以外の他の国では承認されていません。
ジセレカ(R)は、ガラパゴスNV及びギリアド・サイエンシズ又はその関連会社の商標です。
フィルゴチニブの提携について
ギリアドとガラパゴスは、フィルゴチニブのグローバルな開発及び製品化における共同パートナーです。ガラパゴスは欧州におけるフィルゴチニブの製品化を担い(2021年末までに完了する見込み)、ギリアドは引き続きフィルゴチニブの欧州外での販売を担います。日本ではフィルゴチニブは、エーザイ株式会社との共同販売となります。
ガラパゴスについて
ガラパゴスNVは、新たな作用機序を有する低分子化合物による医薬品の創薬、開発、製品化を行っています。パイプラインは、炎症性疾患、線維症などの適応症を対象とした創薬から第III相試験までのプログラムで構成されています。当社の目標は革新的な医薬品の創薬、開発、製品化に重点を置いたグローバルなバイオ医薬品企業を目指しています。詳細はwww.glpg.comにてご覧ください。
将来予想に関する記述
本プレスリリースには、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)で定義される「将来予測に関する記述」が含まれています。これらの記述は、リスク、不確定要素およびその他の要因を内包するものであり、これらの要因により実際の結果が将来の見通しに関する記述と大きく異なる可能性があるため、これらの記述に過度に依拠しないようご注意ください。これらのリスク、不確定要およびその他の要因には、フィルゴチニブの臨床プログラムを含む臨床試験および製品開発活動に伴う固有のリスク、競合他社の動向、および規制当局の承認要件が含まれます。これらのリスクには、フィルゴチニブを用いた進行中および計画中の臨床研究プログラムのデータが、安全性や有効性への懸念やその他の理由により、UC、RA、クローン病などの適応症における登録やさらなる開発を支持できない可能性、規制当局が他の適応症に対するフィルゴチニブの販売許可を承認する時期や可能性、当該規制当局が追加試験を要求することなどが含まれますが、これらに限定されるものではありません。ガラパゴスが現在計画している事業計画を継続的に実行できないリスク、および、または事業計画を修正する必要があるリスク、ガラパゴスがギリアドとのフィルゴチニブに関する共同研究を含む第三者との共同研究に依存しているリスク、ガラパゴスによるフィルゴチニブの製品化可能性に関する推定が誤っている可能性があります。欧州におけるフィルゴチニブの製品化責任をギリアドから当社に移行する時期およびそのリスク(移行が現在企図されている時期に完了しない、または完了しないリスク、および移行が当社の事業および業績に現在期待されている結果をもたらさないリスクを含む)。および、COVID-19パンデミックが当社の戦略、事業計画および注力事項に与える影響に関する不確定要素、ならびに2020年12月31日に終了した年度のForm 20-Fによる当社年次報告書およびその後のSECへの提出書類に記載されているリスクおよび不確定要素です。歴史的事実の記述を除くすべての記述は、将来の見通しに関する記述とみなされる可能性があります。ここに含まれる将来の見通しに関する記述は、経営陣の現在の期待と信念に基づくものであり、ここに記載された日付の時点でのみ述べられています。ガラパゴスは、新しい情報やその後の出来事、状況、期待の変化を反映させるために、将来の見通しに関する記述を更新したり、修正する義務を負いません。
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