中等症以上のクローン病を有する16歳以上の患者の治療薬として、リサンキズマブの承認申請をFDAに提出
アッヴィ合同会社
アッヴィ、中等症から重症のクローン病を有する16歳以上の患者さんの治療薬として、リサンキズマブの承認申請をFDAに提出
●3つの第III相ピボタル試験において、リサンキズマブは、寛解導入療法および維持療法のいずれの試験においても、有意に高い臨床的寛解および内視鏡的改善を示す1,2,3
●これらのピボタル試験における全体的な安全性に関する結果は、これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルとおおむね一致1-7
●今回の申請は、リサンキズマブをより多くの自己免疫関連疾患の患者さんに提供することを目指す、アッヴィの継続的な取り組みの象徴
イリノイ州ノースシカゴ、2021年9月20日(米国時間)-アッヴィ(NYSE: ABBV)は本日、中等症から重症のクローン病を有する16歳以上の患者さんの治療薬として、インターロイキン-23(IL-23)阻害薬であるリサンキズマブ(静脈内(IV)投与による寛解導入療法として600 mg、皮下(SC)投与による維持療法として360 mg)の承認申請を米国食品医薬品局(FDA)に提出したことを発表しました。今回の申請は、3つの第III相試験(ADVANCE試験、MOTIVATE試験およびFORTIFY試験)で得られた安全性および有効性のデータに基づいています。
アッヴィの研究開発部門のシニア・バイス・プレジデント兼最高科学責任者(CSO)であるトム・ハドソンは、次のように述べています。「治療の進歩にもかかわらず、クローン病の患者さんの中には持続的な寛解を達成できていない人も多く存在します。身体を消耗させ、予後が予測できないことも多いこの疾患と闘う患者さんのために、新たな治療選択肢をお届けするという当社の取り組みの中で、今回の申請は重要な一歩となります」
米国での承認申請に向けた、寛解導入療法試験であるADVANCE、MOTIVATE両試験の解析計画において、リサンキズマブの2つの用量のIV導入療法(600 mgおよび1200 mg)のいずれかの用量を投与されたクローン病の患者さんに関して、主要評価項目である12週時の臨床的寛解および内視鏡的改善の達成率が、プラセボ群と比較して有意に高い結果でした1,2。
米国での承認申請に向けたFORTIFY試験(リサンキズマブ寛解導入療法により臨床的改善がみられた患者さんを、無作為にプラセボ群またはリサンキズマブによる維持療法群に割り付けた試験)の解析計画では、主要評価項目である1年時(52週時)の内視鏡的改善および臨床的寛解を達成した患者さんの割合は、プラセボのSC投与を受けた群(プラセボ群)と比較して、リサンキズマブのSC投与を受けた2つの用量(360 mgおよび180 mg)群で有意に高い結果でした3。
ADVANCE試験、MOTIVATE試験およびFORTIFY試験において、中等症から重症のクローン病患者さんを対象に評価された各用量でのリサンキズマブの安全性プロファイルは、これまでに確認されているリサンキズマブの安全性プロファイルとおおむね一致していました1-7。
リサンキズマブは、ベーリンガーインゲルハイムとアッヴィの業務提携の一環で、アッヴィが世界的に開発と販売を主導しています。
クローン病について
クローン病は、胃腸(または消化器)管に炎症が起きることにより、持続的な下痢や、腹痛、直腸出血をきたす慢性、全身性の疾患です9-11。進行性の疾患であり、時間経過とともに悪化します10,11。さらにクローン病の徴候・症状は予測できないため、患者さんにとって身体面だけでなく精神面、経済面にも大きな負担となることもあります8。
ADVANCE試験およびMOTIVATE試験について12-14
ADVANCE試験およびMOTIVATE試験は、中等症から重症のクローン病を有する成人患者さんを対象とした、第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、寛解導入療法試験です。リサンキズマブの2つの用量(600 mgおよび1200 mg)の有効性と安全性をプラセボと比較し、評価するために設計されました。ADVANCE試験は、様々な背景の患者さん(既存治療や生物学的製剤で効果不十分または不耐容であった患者さん)からなる集団を対象とし、MOTIVATE試験は、生物学的製剤で効果不十分または不耐容であった患者さんを対象としました。これらの試験の主要な結果は2021年1月に発表し、またDigestive Disease Week®(DDW)Virtual Conference 2021で追加解析を発表しました。詳細は、www.clinicaltrials.gov(ADVANCE試験:NCT03105128、MOTIVATE試験:NCT03104413)をご覧ください。
FORTIFY試験について3,15
FORTIFY試験は、第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、比較対照、52週間維持療法試験です。ADVANCE、MOTIVATE両試験のリサンキズマブ寛解導入療法が奏功した患者さんを対象とし、リサンキズマブ(180 mgおよび360 mg)維持療法の有効性および安全性を、プラセボ群と比較し、評価するために設計されました。本試験の主要な結果は2021年6月に発表しました。引き続きFORTIFY試験の非盲検延長試験で、FORTIFY試験を完了した例でのリサンキズマブの長期安全性を評価していく予定です。詳細は、www.clinicaltrials.gov(NCT03105102)をご覧ください。
リサンキズマブについて
リサンキズマブは、インターロイキン-23(IL-23)のp19サブユニットに結合することによりIL-23を選択的にブロックするIL-23阻害薬です16。炎症プロセスに関与するサイトカインであるIL-23は、クローン病を含む多くの慢性免疫関連疾患に関連すると考えられています16,17。2019年4月、リサンキズマブは全身療法または光線療法の候補となる、中等症から重症の成人尋常性乾癬の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)より承認されました。リサンキズマブの用量は150 mgで、0週および4週時の投与後、12週ごとにプレフィルドペンまたはプレフィルドシリンジで投与します。また、リサンキズマブは、2019年4月にEUでも承認されました。関節症性乾癬(乾癬性関節炎)、クローン病、潰瘍性大腸炎を対象とするリサンキズマブの第III相試験が進行中です13-15,18-21。クローン病に対するリサンキズマブの使用は承認されておらず、その安全性および有効性も規制当局による評価はされていません。
米国におけるリサンキズマブについて16
リサンキズマブは、注射薬または内用薬による全身療法や、紫外線(UV)による光線療法が有効と考えられる中等症から重症の尋常性乾癬の成人患者さんの治療に用いられる処方薬です。
重要な安全性情報
リサンキズマブについて知っておくべき最も重要な情報
リサンキズマブは、感染などの重篤な副作用を引き起こすことがあります。リサンキズマブは、感染と闘う免疫系の機能を低下させ、感染のリスクを上昇させる可能性がある処方薬です。患者さんは、リサンキズマブによる治療の開始前に医療従事者による感染および結核(TB)の検査を受ける必要があり、TB の既往歴または現症がある場合は、リサンキズマブによる治療の開始前に TB の治療が必要となります。医療従事者がリサンキズマブの治療中および治療後に患者さんの TB の徴候と症状を綿密に観察する必要があります。
・感染または以下のような感染の症状が現れた場合は、直ちに医療従事者にお伝えください。
○発熱、発汗または悪寒
○筋肉痛
○体重減少
○咳嗽
○皮膚の温感、発赤または痛み、もしくは乾癬とは異なる身体部位の痛み
○下痢または胃痛
○息切れ
○粘液(痰)中の血液
○排尿時の灼熱感または通常より頻繁な排尿
リサンキズマブを使用する前に、以下のような医学的状態がある場合は、それらすべてを医療従事者に伝えてください。
・「リサンキズマブについて知っておくべき最も重要な情報」の項に記載した状態または症状がある。
・感染が回復しないまたは感染が再発する感染。
・TBに罹患しているまたはTB患者さんと緊密に接触している。
・予防接種(ワクチン接種)を最近受けた、または受ける予定がある。免疫系に影響を及ぼす薬物治療は、生ワクチンの接種後に感染するリスクを高める可能性があります。リサンキズマブによる治療の直前、治療中、または治療直後には生ワクチンの接種を避けてください。ワクチン接種の前に、リサンキズマブの投与中であることを医療提供者に伝えてください。
・妊娠しているまたは妊娠の予定がある。リサンキズマブが胎児に影響を及ぼすかは明らかになっていません。
・授乳中であるまたは授乳の予定がある。リサンキズマブが乳汁中に移行するかどうかは明らかになっていません。
処方薬と市販薬(OTC)、ビタミンおよび漢方薬を含む、服用中の薬剤すべてを医療従事者にお伝えください。
リサンキズマブの予想される副作用
リサンキズマブは、重大な副作用を引き起こすおそれがあります。「リサンキズマブについて知っておくべき最も重要な情報」をご覧ください。
リサンキズマブによる高頻度の副作用は、上気道感染、疲労感、皮膚真菌感染、頭痛および注射部位反応などです。
これらは、リサンキズマブの予想される副作用すべてではありません。副作用について主治医にご相談ください。
リサンキズマブは、医療従事者から指示されたとおりにご使用ください。
リサンキズマブには、150 mg/mLペン型とプレフィルドシリンジ型があります。
上記の要約は、すべての安全性情報を完全に網羅したものではありません。
処方薬の副作用をFDAに報告することが奨励されています。http://www.fda.gov/medwatchをご覧いただくか、1-800-FDA-1088にお電話ください。
薬剤の支払いが難しい場合は、アッヴィがお手伝いできるかもしれません。詳細については、AbbVie.com/myAbbVieAssistをご参照ください。
こちらから、リサンキズマブの詳細な処方情報および服薬ガイドについてご参照ください。
世界各国で処方情報は異なります。完全な情報は各国の製品表示をご参照ください。
消化器領域におけるアッヴィについて
潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(IBD)の領域を大きく発展させるため、アッヴィは強固な臨床試験プログラムを実施し、最先端の研究に取り組んでいます。革新と学習、そして適応を通して、IBDによる患者さんの負担をなくし、患者さんの生活を長期にわたって改善していくことを目指しています。消化管領域におけるアッヴィについて、詳細はこちらをご覧ください。
アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、神経疾患、アイケア、ウイルス、ウイメンズヘルス、消化器疾患、さらにアラガンエステティクスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
Forward-Looking Statements
Some statements in this news release are, or may be considered, forward-looking statements for purposes of the Private Securities Litigation Reform Act of 1995. The words "believe," "expect," "anticipate," "project" and similar expressions, among others, generally identify forward-looking statements. AbbVie cautions that these forward-looking statements are subject to risks and uncertainties that may cause actual results to differ materially from those indicated in the forward-looking statements. Such risks and uncertainties include, but are not limited to, failure to realize the expected benefits from AbbVie's acquisition of Allergan plc ("Allergan"), failure to promptly and effectively integrate Allergan's businesses, competition from other products, challenges to intellectual property, difficulties inherent in the research and development process, adverse litigation or government action, changes to laws and regulations applicable to our industry and the impact of public health outbreaks, epidemics or pandemics, such as COVID-19. Additional information about the economic, competitive, governmental, technological and other factors that may affect AbbVie's operations is set forth in Item 1A, "Risk Factors," of AbbVie's 2020 Annual Report on Form 10-K, which has been filed with the Securities and Exchange Commission, as updated by its subsequent Quarterly Reports on Form 10-Q. AbbVie undertakes no obligation to release publicly any revisions to forward-looking statements as a result of subsequent events or developments, except as required by law.
1.AbbVie. Data on File: ABVRRTI71474.
2.AbbVie. Data on File: ABBVRRI71526.
3.AbbVie. Data on File: ABVRRTI722293.
4.Gordon K., et al. Efficacy and safety of risankizumab in moderate-to-severe plaque psoriasis (UltIMMa-1 and UltIMMa-2): results from two double-blind, randomised, placebo-controlled and ustekinumab-controlled phase 3 trials. Lancet. 2018 Aug 25;392(10148):650-661.
5.Reich, K., et al. Risankizumab compared with adalimumab in patients with moderate-to-severe plaque psoriasis (IMMvent): a randomised, double-blind, active-comparator-controlled phase 3 trial. Lancet. 2019 Aug 17;394(10198):576-586. doi: 10.1016/S0140-6736(19)30952-3.
6.Blauvelt, A., et al. Efficacy and Safety of Continuous Q12W Risankizumab Versus Treatment Withdrawal: 2-Year Double-Blinded Results from the Phase 3 IMMhance Trial. Poster #478. 24th World Congress of Dermatology. 2019.
7.Feagan, B., et al. Induction therapy with the selective interleukin-23 inhibitor risankizumab in patients with moderate-to-severe Crohn's disease: a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 2 study. Lancet. 2017 Apr 29;389(10080):1699-1709. doi: 10.1016/S0140-6736(17)30570-6. Epub 2017 Apr 12.
8.The Economic Cost of Crohn's Disease and Ulcerative Colitis. Access Economics Pty Limited. 2007. Available at: https://www.crohnsandcolitis.com.au/site/wp-content/uploads/Deloitte-Access-Economics-Report.pdf. Accessed on August 26, 2021.
9.Kaplan G. The global burden of IBD: from 2015 to 2025. Nat Rev Gastroenterol Hepatol. 2015 Dec;12(12):720-7. doi: 10.1038/nrgastro.2015.150.
10.The Facts about Inflammatory Bowel Diseases. Crohn's &Colitis Foundation of America. 2014. Available at: https://www.crohnscolitisfoundation.org/sites/default/files/2019-02/Updated%20IBD%20Factbook.pdf. Accessed on August 26, 2021.
11.Crohn's disease. Symptoms and Causes. Mayo Clinic. 2020. Available at: https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/crohns-disease/symptoms-causes/syc-20353304. Ac Accessed on August 26, 2021.
12.D'Haens G, Panaccione R, Colombel JF, et al. Risankizumab induction therapy in patients with moderate-to-severe Crohn's disease: results from the ADVANCE and MOTIVATE phase 3 studies. Presented at Digestive Disease Week® (DDW) Virtual Conference 2021, May 21–23.
13.A Study of the Efficacy and Safety of Risankizumab in Participants With Moderately to Severely Active Crohn's Disease. ClinicalTrials.gov 2021. Available at https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03105128. Accessed on August 26, 2021.
14.A Study to Assess the Efficacy and Safety of Risankizumab in Participants With Moderately to Severely Active Crohn's Disease Who Failed Prior Biologic Treatment. ClinicalTrials.gov. Available at https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03104413. Accessed on August 26, 2021.
15.A Study of the Efficacy and Safety of Risankizumab in Participants With Crohn's Disease. ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03105102. Accessed on August 26, 2021.
16.SYRIZI (risankizumab-rzaa) [Package Insert]. North Chicago, Ill.: AbbVie Inc.
17.Duvallet, E., Sererano, L., Assier, E., et al. Interleukin-23: a key cytokine in inflammatory diseases. Ann Med. 2011 Nov;43(7):503-11.
18.A Study to Assess the Safety and Efficacy of Risankizumab for Maintenance in Moderate to Severe Plaque Type Psoriasis (LIMMITLESS). ClinicalTrials.gov 2021. Available at: https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03047395. Accessed on August 26, 2021.
19.A Study Comparing Risankizumab to Placebo in Participants With Active Psoriatic Arthritis (PsA) Who Have a History of Inadequate Response to or Intolerance to at Least One Disease Modifying Anti-Rheumatic Drug (DMARD) Therapy (KEEPsAKE 1). ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/record/NCT03675308. Accessed on August 26, 2021.
20.A Study Comparing Risankizumab to Placebo in Participants With Active Psoriatic Arthritis Including Those Who Have a History of Inadequate Response or Intolerance to Biologic Therapy(Ies) (KEEPsAKE2). ClinicalTrials.gov 2021. Available at: https://www.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03671148. Accessed on August 26, 2021.
21.A Multicenter, Randomized, Double-Blind, Placebo Controlled Induction Study to Evaluate the Efficacy and Safety of Risankizumab in Participants With Moderately to Severely Active Ulcerative Colitis. ClinicalTrials.gov. 2021. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/record/NCT03398148. Accessed on August 26, 2021.
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