2020年9月16日

一般社団法人 日本遺体衛生保全協会

葬儀において記憶に残るもの…4割が「故人の表情」と回答
一方、闘病や死後硬直などで
「生前の顔との違い」を感じたことがある人も約7割
生前の元気だった頃の姿に近づける「エンバーミング」で後悔しないお別れを
感染症対策(※)でも注目高まるエンバーミングの技術者「エンバーマー」
2019年8月からは厚生労働省の研修事業がスタート

※新型コロナウイルス感染症対応は現在検討中

一般社団法人 日本遺体衛生保全協会(東京都千代田区:IFSA)では、このたび、1年以内に葬儀(告別式)への参列経験がある20~80代男女500名を対象としたアンケート調査をおこないました。

調査結果からは、葬儀に参列した方の多くが、「故人の顔」を見たときに、死後硬直(※死後筋肉が化学変化により硬直すること)により表情がゆがんでみえたり、闘病期間が長かったことでやつれた印象になったりと、「生前の元気だったときの顔」との違いを感じた経験があることが明らかになりました。 

<調査概要>
・調査内容:「葬儀」に関する調査  
・調査方法:インターネット調査  
・調査期間:2020年3月4日~5日
・調査対象:1年以内に家族・親族の葬儀(告別式)への参列経験がある、20~80代男女500名

◆葬儀において印象に残りやすいのは「故人の遺影」と「故人の表情」
はじめに、葬儀の参列経験者たちに「葬儀において印象的だったこと・もの」を聞いたところ、「故人の遺影」(42%)と「故人(ご遺体)の表情」(39%)がツートップに。続く、「葬儀場の装飾」(22%)、「喪主の挨拶」(22%)、「参列者の数」(19%)、「お坊さんのお経」(18%)などを大きく上回りました。葬儀においては、会場の雰囲気や内容以上に「故人の顔」が印象に残りやすいと言えそうです。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/202009144345-O1-DdVnhT87

そこで、あらためて「葬儀において故人の顔をご覧になりましたか?」と質問したところ、実に93%が「見た」と回答。また、「葬儀でご覧になった故人の顔(表情・顔つき)は記憶に残っていますか?」と聞くと、96%が「残っている」と答えました。葬儀で目にした故人の表情は、参列者の記憶にも残りやすいことがわかります。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/202009144345-O2-FTpLJ501

◆故人の顔と生前の顔を比べて「表情や顔つきに違いを感じた」人が約7割に
しかし一方で、葬儀の参列者の中には、故人の顔をみて、生前お元気だった頃とのギャップを感じた人も多い様子。実際に、直近で参列した葬儀について「故人の顔と生前の顔を比べて、表情や顔つきに違いを感じましたか?」と聞くと、実に7割近く(66%)が「感じた」と答えています。

なお、具体的に「生前の顔と違いを感じた点」を聞くと、「表情が硬く、生前の柔和な印象が感じられなくなっていた」(72歳・男性)、「硬直により表情がゆがんでみえた」(73歳・男性)、「闘病でやつれてしまったうえに、血色も感じられないので、違う人のようだった」(32歳・女性)、「薬の副作用で、顔色が紫にみえるほど膨張していて、とてもショッキングだった」(58歳・女性)などの声がみられました。闘病や硬直、薬の副作用など、さまざまな理由で故人の顔が生前と違ってみえたという人が多いようです。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/202009144345-O3-Zsl6azec

◆生前お元気だった頃の姿に近づけ、感染症の防止にも役立つエンバーミングとは?
こうした中、故人の顔つきや表情を、生前お元気だった頃の姿に近づけることのできる技術として登場したのがエンバーミングです。さらに、海外ではそれだけでなく防腐、細菌・ウイルス等の感染防御にも効果がある技術として、一般に普及しています。(但し、新型コロナウイルス感染症対応については医学的な観点からの安全性と効果に関する実証報告が現在のところ確認されていません。専門家による検討を開始しています。)

しかし、今回の調査対象者に「エンバーミングについて知っていますか?」と聞くと、「ワード・意味ともに知っている」人は2割台(22%)、「ワードのみ知っている人」も14%にとどまる結果に。また、「これまであなたが参列した葬儀で、故人がエンバーミングをされていたことはありますか?」と聞いた質問でも、「ある」と答えた人は1割台(12%)にとどまり、「わからない」(56%)、「ない」(32%)と答えた人が多数派となりました。日本でのエンバーミングの認知度・普及率はまだまだ低いと言えそうです。

そこで、あらためてエンバーミングについて説明をしたうえで、「あなたは、エンバーミングに興味がありますか?」と聞くと、全体の約6割(59%)が「ある」と回答。また、「今後、家族・親族などを送り出す機会があればエンバーミングを検討したい」と答えた人は56%、「自分の葬儀でもエンバーミングを取り入れてほしい」人も49%と、それぞれ約半数にのぼりました。

【画像: https://kyodonewsprwire.jp/img/202009144345-O4-b5hR3r2E

なお、具体的な声としては、「見送りをしてくれる人への最後のおもてなしになると思う」(72歳・男性)、「送る側の気持ちが楽になり、葬儀もよい思い出として記憶に残る」(71歳・女性)、「病状によっては、ご遺体の状態も良くない場合があるので、少しでも綺麗にしてあげたい」(48歳・女性)などの回答があがっています。
また、故人にエンバーミングを施した葬儀に参列した経験がある方からは、「エンバーミングと化粧をして送り出した叔母は、安らかな顔にみえた」(65歳・女性)、「実母が亡くなった時にエンバーミングをお願いしたが、表情が柔らかくみえて良かった」(58歳・女性)などの声が寄せられました。

◆技術者であるエンバーマーにも注目! 厚生労働省による研修事業もスタート
今回の調査からは、多くの人が葬儀において故人の顔をみた際に、生前お元気だった頃とのギャップを感じた経験を持っていることがわかりました。また、故人の顔つきや表情を、生前お元気だった頃のお姿に近づけることのできる技術であるエンバーミングについては、まだ認知度や普及率が低いものの、その内容について説明すると、約6割の人が興味を示す結果となりました。

エンバーミングとは、遺体を消毒・殺菌・防腐処置、また必要に応じて修復することで長期的に保全することを可能にする技法です。土葬が多い北アメリカなどでは、遺体を経由した感染症の防止にも効果がある技術として普及しています。また、日本でも、臨終・逝去から葬儀を経て火葬するまでに最短でも2日、場合によっては1週間程度かかることもあるため、火葬までの期間、遺体をきれいな状態で保全するうえでも有用です。

さらに、近年ではエンバーミングの技術者である「エンバーマー」への注目度も高まってきています。エンバーマーの仕事は、故人の顔を生前お元気だった頃の姿に近づけつつ、ご遺体を衛生的かつ美しく保全すること。「尊厳ある死」や「美しい別れ」のために、遺体の消毒・殺菌、防腐処置、修復・化粧をおこないます。

2019年からは、厚生労働省による認定エンバーマーの養成研修事業もスタート。感染症の流行時や災害時にエンバーミングの技術が活用されること、訪日外国人の増加が見込まれる中で適切に遺体を取り扱う必要性があることなどを想定したエンバーマー向けの研修が実施されています。今後は、エンバーミングとともに、職業としてのエンバーマーの注目度も高まっていくことが予想されます。

<エンバーミングの目的>
エンバーミングは、故人又はご遺族の自由意思に基づき行われるものであり、ご遺体の尊厳を守り、ご遺族、関係者の公衆衛生上の安全(感染防御)を確保して、故人とのよりよきお別れを実現する一助となることを目的としています。

<エンバーミングの役割>
1)消毒・殺菌
感染症の原因となる病原菌・ウイルスによる危険な感染を防ぐために、ご遺体の消毒・殺菌を行います。
2)腐敗の防止
処置を施すことにより、腐敗の進行を抑止することができます。また、臭い・変色対策にも効果があります。
3)修復・化粧
生前の安らかなお顔に近づけることで、故人に対してご遺族の心により良い想い出を残せるようになります。
4)心ゆくまでのお別れ
衛生的に安全となったご遺体と心ゆくまでゆっくりとお別れできます。

<一般社団法人 日本遺体衛生保全協会(IFSA)について>
一般社団法人 日本遺体衛生保全協会(IFSA)は、大切なご家族とのお別れを、より穏やかにそしてゆとりをもって頂くことが可能になる一つの方法である「エンバーミング(遺体衛生保全)」の普及および技術者である「エンバーマー」の国家資格化、法制化に向けて活動をしています。

エンバーミングにより、衛生保全に加え、修復・化粧を施すことは、故人との想い出を、お元気だった頃の印象のまま残すことにつながります。また、長い闘病生活や投薬、事故による損傷などでお元気だった頃の面影が無くなり、親しかった友人に最期のお別れをしてもらえないという悲しい場面を減らすことも可能にし、ご遺族の悲嘆を和らげることにもつながります(グリーフケア)。さらに近年では、葬儀の役割が故人の社会的な最後の儀式という意味合いから、家族・親しい友人たちと思い出や感謝を語りながら送りたいという形に変化しており、エンバーミングの処置件数も増加傾向にあります。

しかし、日本国内で活動しているIFSA認定のエンバーマーは現在約180名、通常のエンバーミング処置を行うには約3時間が必要で、エンバーマーはまだまだ不足しています。IFSAは、これからの約5年で認定エンバーマーを500人以上に、エンバーミング処置件数は現状年間5万1千件を10万件超にまで押し上げ、その為に必要となるエンバーミング施設の増設も目標としています。
                        
◆一般社団法人 日本遺体衛生保全協会(IFSA) 公式サイト
http://www.embalming.jp/  
※当協会では新型コロナウイルス感染症対応については現在、検討中です。

情報提供元:PRワイヤー
記事名:「一般社団法人 日本遺体衛生保全協会「葬儀」に関する調査