関節リウマチの治療薬として、ウパダシチニブに対する欧州医薬品庁ヒト用医薬品委員会の承認勧告を受領
アッヴィ合同会社
中等度から重度の成人活動性関節リウマチ患者さんの治療薬として、ウパダシチニブに対する欧州医薬品庁ヒト用医薬品委員会(CHMP)の承認勧告を受領
●欧州CHMP承認勧告は、4,400名を超える患者さんを評価する第III相SELECT関節リウマチプログラムのデータに基づくもので、今後、欧州委員会により承認について最終決定がされる予定[1-5]
●ウパダシチニブは、第III相試験において単剤療法および従来型合成疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)との併用療法のいずれにおいても、関節リウマチの症状・徴候の改善、エックス線画像上の骨・関節破壊進行抑制ならびに身体機能の改善を達成[1-5]
●ウパダシチニブは、アッヴィが発見し開発した選択的かつ可逆的なJAK阻害薬[6]
イリノイ州ノースシカゴ、2019年10月18日(米国時間)-グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE: ABBV)は、1種類以上の疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARD)で効果が不十分または不耐容な中等度から重度の成人活動性関節リウマチ患者さんの治療薬として、1日1回投与の選択的かつ可逆的なJAK阻害薬ウパダシチニブに対し、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品庁ヒト用医薬品委員会(CHMP)より承認勧告が得られたことを発表しました。今回の承認勧告は、ウパダシチニブの単剤療法またはメトトレキサートとの併用療法に対するものです。
CHMPの承認勧告は、5つのピボタル試験で4,400名を超える中等度から重度の活動性関節リウマチ患者さんを評価した第III相国際共同SELECT関節リウマチプログラムのデータに基づくものです1-5。5試験(SELECT-NEXT試験、SELECT-BEYOND試験、SELECT-MONOTHERAPY試験、SELECT-COMPARE試験およびSELECT-EARLY試験)のいずれにおいても、C-反応性蛋白(CRP)と28関節を用いる疾患活動性スコア(DAS28-CRP)に基づく低疾患活動性(DAS28-CRPが3.2以下)、DAS28-CRP(2.6未満)に基づく臨床的寛解、またはACR20/50など(試験デザインにより異なる)、すべての主要評価項目および重要な副次評価項目を達成しました。ウパダシチニブは、単剤療法および従来型合成DMARDとの併用療法のいずれにおいても、プラセボ、メトトレキサートまたはアダリムマブ(試験デザインにより異なる)と比較して、優れた効果が認められました1-5。SELECTプログラムのデータから、安全性プロファイルは5試験で一貫していることが示されました1-5, 7。最も高頻度に報告された副作用は感染でした1-5。
アッヴィのバイスチェアマン兼プレジデントのマイケル・セヴェリーノ医学博士(M.D.)は次のように述べています。「関節リウマチは慢性疾患で、罹患している患者さんは世界全体で2,370万人と推定されています。過去20年間で治療法は大きく進歩しましたが、未だ多くの関節リウマチ患者さんが寛解を達成していません。新しい革新的な治療選択肢が必要なのは明らかです。今回のCHMPの承認勧告によりウパダシチニブが中等度から重度の活動性関節リウマチ患者さんの治療選択肢となる可能性があることが認められたことをうれしく思います。この薬事的マイルストーンは、関節リウマチ患者さんのアンメットニーズに応える革新的治療を生み出す、という私たちの取り組みにとって重要な一歩になります」
CHMPの承認勧告は欧州委員会に向けた製造販売承認に関する科学的推奨となるもので、欧州委員会が欧州連合での製造販売を承認します。この製造販売承認は、欧州連合の全加盟国、ならびにアイスランド、リヒテンシュタインおよびノルウェーで有効となります。欧州委員会の決定は、CHMPの見解が示されてから67日以内に明らかになる見込みです。
SELECT試験プログラムについて1-5
大規模第III相SELECT関節リウマチプログラムでは、5つの試験において4,400名を超える中等度から重度の活動性関節リウマチ患者さんを評価しました。これらの試験では、様々な関節リウマチ患者さんにおける有効性、安全性および忍容性の評価が行われ、試験対象となる患者さんには、メトトレキサートの投与を受けたことがない患者さんや、1種類以上の従来型合成DMARDまたは生物学的製剤のDMARDで十分な効果が得られない、あるいはこれらのDMARDに不耐容の患者さんなどが含まれています。ACR改善率、DAS28-CRPおよびエックス線画像上の骨・関節破壊進行抑制などが、重要な有効性の評価項目として設定されています。これらの試験に関する詳しい情報はwww.clinicaltrials.gov(http://www.clinicaltrials.gov)(NCT02706847、NCT03086343、NCT02629159、NCT02706873、NCT02706951)で閲覧可能です。
ウパダシチニブについて
アッヴィが発見し開発したウパダシチニブは、選択的かつ可逆的なJAK阻害薬で、中等度から重度の活動性関節リウマチの治療薬として世界各国で規制当局の審査を受けている段階ですが、その他の免疫関連炎症性疾患を対象とした試験も進められています1-16。関節症性乾癬、クローン病、アトピー性皮膚炎、潰瘍性大腸炎および巨細胞性動脈炎を対象とするウパダシチニブの第III相試験が進行中であり、さらに、強直性脊椎炎の治療薬としての開発も進められています10-16。
アッヴィについて
アッヴィは、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業です。世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する、革新的な先進治療薬の開発を行っています。その専門知識、献身的な社員、イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、免疫疾患、がん、ウイルスおよび神経疾患の4つの主要治療領域での治療を大きく向上させることをミッションに掲げています。世界中の人々が持つ健康上の課題への解決策を進歩させるため、75カ国以上の国でアッヴィ社員が日々取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。
アッヴィ 今後の見通しに関する記述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する記述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する記述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する記述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。
アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2018年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する記述を更新する義務を負わないものとします。
1. Burmester GR, et al. Safety and efficacy of upadacitinib in patients with rheumatoid arthritis and inadequate response to conventional synthetic disease-modifying anti-rheumatic drugs (SELECT-NEXT): a randomised, double-blind, placebo-controlled phase 3 trial. Lancet. 2018 Jun 23;391(10139):2503-2512. doi: 10.1016/S0140-6736(18)31115-2. Epub 2018 Jun 18.
2. Genovese MC, et al. Safety and efficacy of upadacitinib in patients with active rheumatoid arthritis refractory to biologic disease-modifying anti-rheumatic drugs (SELECT-BEYOND): a double-blind, randomised controlled phase 3 trial. Lancet. 2018 Jun 23;391(10139):2513-2524. doi: 10.1016/S0140-6736(18)31116-4. Epub 2018 Jun 13.
3. Smolen JS, et al. Upadacitinib as monotherapy in patients with active rheumatoid arthritis and inadequate response to methotrexate (SELECT-MONOTHERAPY): a randomised, placebo-controlled, double-blind phase 3 study. Lancet. 2019. May 23. pii: S0140-6736(19)30419-2. doi: 10.1016/S0140-6736(19)30419-2. Epub 2019 May 23.
4. Fleischmann R, et al. Upadacitinib versus Placebo or Adalimumab in Rheumatoid Arthritis: Results of a Phase 3, Double-Blind, Randomized Controlled Trial. Arthritis and Rheumatology. 2019. Jul 9. doi: 10.1002/art.41032.
5. van Vollenhoven R, et al. A Phase 3, Randomized, Controlled Trial Comparing Upadacitinib Monotherapy to MTX Monotherapy in MTX-Naïve Patients with Active Rheumatoid Arthritis. 2018 ACR/ARHP Annual Meeting;891.
6. Bergman M, et al. Upadacitinib Treatment and the Routine Assessment of Patient Index Data 3 (RAPID3) Among Patients with Rheumatoid Arthritis. 2019 ACR/ARHP Annual Meeting;551.
7. Cohen S, et al. Safety profile of upadacitinib in Rheumatoid Arthritis: Integrated analysis from the SELECT Phase 3 Clinical Program. EULAR 2019;THU0167.
8. Pipeline – Our Science | AbbVie. AbbVie. 2019. Available at: https://www.abbvie.com/our-science/pipeline.html. Accessed on October 16, 2019.
9. A Phase 3 Study to Compare ABT-494 to Abatacept in Subjects With Rheumatoid Arthritis on Stable Dose of Conventional Synthetic Disease-Modifying Antirheumatic Drugs (csDMARDs) Who Have an Inadequate Response or Intolerance to Biologic DMARDs (SELECT-CHOICE). Clinicaltrials.gov. 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03086343. Accessed on October 16, 2019.
10. A Study Comparing Upadacitinib (ABT-494) to Placebo and to Adalimumab in Participants With Psoriatic Arthritis Who Have an Inadequate Response to at Least One Non-Biologic Disease Modifying Anti-Rheumatic Drug (SELECT - PsA 1). ClinicalTrials.gov. 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03104400. Accessed on October 16, 2019.
11. A Study Comparing Upadacitinib (ABT-494) to Placebo in Participants With Active Psoriatic Arthritis Who Have a History of Inadequate Response to at Least One Biologic Disease Modifying Anti-Rheumatic Drug (SELECT - PsA 2). 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03104374. Accessed on October 16, 2019.
12. A Multicenter, Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled Study of ABT-494 for the Induction of Symptomatic and Endoscopic Remission in Subjects With Moderately to Severely Active Crohn's Disease Who Have Inadequately Responded to or Are Intolerant to Immunomodulators or Anti-TNF Therapy. ClinicalTrials.gov. 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02365649. Accessed on October 16, 2019.
13. Evaluation of Upadacitinib in Adolescent and Adult Patients With Moderate to Severe Atopic Dermatitis (Eczema)- Measure Up 1. ClinicalTrials.gov. 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03569293. Accessed on October 16, 2019.
14. A Study to Evaluate the Safety and Efficacy of ABT-494 for Induction and Maintenance Therapy in Subjects With Moderately to Severely Active Ulcerative Colitis. ClinicalTrials.gov. 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT02819635. Accessed on October 16, 2019.
15. A Study Evaluating the Safety and Efficacy of Upadacitinib in Subjects With Active Ankylosing Spondylitis (SELECT Axis 1). ClinicalTrials.gov. 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/study/NCT03178487. Accessed on October 16, 2019.
16. A Study to Evaluate the Safety and Efficacy of Upadacitinib in Participants With Giant Cell Arteritis (SELECT-GCA). ClinicalTrials.gov. 2019. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03725202. Accessed on October 16, 2019
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