女性にとって大きなライフイベントである妊娠・出産。その費用は、決して安いとは言えないため、せっかく加入している保険で少しでもまかなえれば…と思う方も多いのではないでしょうか。
この記事では、妊娠・出産に関連する入院・手術は医療保険の対象になるかについて解説します。
正常分娩に関する入院は入院給付金の支払い対象にならない
正常分娩での入院は、医療保険の入院給付金の対象外となります。正常分娩とは、妊娠38週から41週の間に、自発的な陣痛を経て医療行為の介入なしに経膣的に娩出することを言います。
つまり裏を返せば、正常分娩でなかった場合は入院給付金の対象となる可能性が高いと言えます。
「入院給付金」の支払い対象となる可能性のある異常分娩
・帝王切開
・切迫早産・切迫流産
・吸引分娩
・微弱陣痛・過強陣痛
・前期破水
・子宮外妊娠
・子宮頸管裂傷
・癒着胎盤
・前置胎盤
・多胎分娩
・異常妊娠経過(妊娠悪阻、妊娠高血圧、妊娠中毒症など)など
これらは異常分娩のほんの一部です。自分がどのような分娩なのか、医師や助産師に確認してみましょう。
また、女性疾病に関する特約などを付加している場合は、保障が上乗せされる場合もあります。
帝王切開は手術給付金の支払い対象
帝王切開は、基本的にどの医療保険でも対象となる可能性が高い手術です。帝王切開で分娩した場合は、退院までに診断書を書いてもらい、保険会社に提出しましょう。
他に、鉗子分娩や吸引分娩が手術給付金の支払い対象となる保障内容もありますので、保険会社に確認してみてください。
部位不担保や告知義務違反に注意
いずれの場合も、給付金の請求を行ってみなければ対象となるかどうかはわかりません。
例えば、加入時にすでに妊娠がわかっていた場合、子宮に「部位不担保」という条件がついた契約となっている可能性が高く、このような契約においてはたとえ帝王切開を行っても入院・手術給付金の支払い対象とはなりません。
また、妊娠や病気に関して告知せずに加入した場合は、「告知義務違反」に該当し、給付金が支払われないケースもあります。
他に、5日未満の入院は対象外となる保険などもあります。詳しくは加入している保険会社に確認してみましょう。
まとめ
いかがでしょうか。妊娠・分娩にはトラブルが付き物ですから、少しでも保障があれば安心できますよね。安心して出産できるよう、加入している保険の保障内容を確認しておきましょう。(執筆者:近藤 理子)