投資初心者であれば、なかなか個別銘柄の投資は難しいので、投資信託の購入を考える方も多数いらっしゃるでしょう。
最近では、銀行も金融商品の販売をするようになりました。証券会社や銀行から勧められた商品を言われるがままに購入し、損失を被った方も少なくないでしょう。
ここからは投資信託を購入する際に気をつけるべきコツをみなさんとシェアしたいと思います。
参考記事:【負けない投資信託】選び方のコツと基礎知識 (1)は。
1 債券メインの投資信託は「デュレーション」が重要
「エマージング債券は比較的安全で利回りが高い」証券会社や銀行でよく耳にするセールストークです。
投資対象国は新興国でも、投資対象は債券です。よって、債券の値動きはそれほどない。つまり、基準価額の値動きも少ないと言う理論です。
確かに、エマージング債券ファンドの中には比較的値動きが少ない銘柄もあります。しかし、全てのエマージング債券ファンドが安定的な推移をするかと言えば、その限りではありません。
値動きを決めるポイントは、デュレーションにあります。
「デュレーション」とは
ざっくり言うと、債券投資の平均回収期間。
基本的に、デュレーションが大きい程、金利変動の感応度が高くなります。即ち、値動きが荒くなる訳です。
投資対象国はほとんどの人が確認していますが、デュレーションまで確認している人はほとんどいない。
それどころか、実際の販売に携わる営業マンもデュレーションを確認せずに販売するケースが散見されます。
必ず債券をメインに投資する投資信託を購入する際は、デュレーションを確認するようにして下さい。基準価額の値動きを判断する上での重要なヒントになります。
2 為替ヘッジ付きのファンドで値動きを抑える
海外資産に投資するファンドにおいては、為替の値動きが基準価額に与える影響は非常に大きいと言えます。投資対象商品の値動きは予測出来ても、為替の動向までは予測できない。
そんなシチュエーションは多々あるのではないでしょうか。
為替ヘッジとは
ざっくり言うと、為替リスクを押さえるオペレーション。
例)米国リートファンドを購入しようとしているAさん
為替ヘッジの有無を選べる米国リートファンドがあったとします。Aさんは、米国リートの先行きには強気ですが、ドル円レートの先行きに関しては読み切れていない。
このようなケースでは、米国リートの為替ヘッジ有りコースを選ぶ訳です。一方で、為替が円安ドル高に振れると読んだケースには、為替ヘッジなしコースで為替リスクを取りに行きます。
自身の相場観に応じて、投資商品を選ぶことは非常に重要と言えるのです。(執筆者:徳田 陽太)