ここで皆さんへのご報告があります。
先日、自宅マンションの売買契約を結び、3月31日に決済を行う運びとなりました。首都圏ではマンション相場が値上がりを続けてきました。
しかし、都心部のマンション価格は頭打ちの兆候も見られます。私が都心部(恵比寿)に所有しているマンション。
幾らで購入して幾らで売却することになったのか、興味深い方も多いのではないでしょうか。
自宅に課せられる譲渡所得税について
まず、お詫びをしなければならないことがあります。
不動産を売却して得られた所得には譲渡所得税という税金が課せられ、取得から5年を経過するとその税率が約半分に下がります。
私は、譲渡所得税の税率が下がる5年を経過したら、自宅の売却を検討しようと思っていると、以前のコラムでお話ししたのを覚えておられる方もいらっしゃることでしょう。
ところが、自宅には3,000万円までの控除が認められるという特例が認められていたのです。
私も仲介業者に教えていただいて、その特例の存在を始めて知りました。この特別控除についてお伝えすることができず、大変申し訳ありませんでした。
苦戦が続いた売却活動
私と妻は、当マンションを6,950万円で購入し、オプションなどを含めるとしめて7,050万円ほどです。
それに対して、仲介業者と媒介契約を結んだ際の売出し価格は8,980万円。購入価格に対して29%ほど上乗せした販売価格を設定してみました。
反響はいまひとつ。
購入希望者が内覧に訪れる頻度は、2週間から3週間に1度程度でした。そこで、価格を見直すことにしました。
仲介業者と相談して決めた見直し後の価格は、8,680万円です。その後、内覧希望者の数は確かに増えたのですが、なかなか申し込みには至りません。
やっと現れた申込み希望のお客さんは、住宅ローンを組める金融機関をなかなか見つけることができず申込みには至りません。
また、せっかく申込みをいただいたとはいえ、7,800万円という私としては検討もしていなかった価格での申込み。結局そのお客さんとも成約には至らず、苦戦が続きました。
そして再度価格を見直すことに
内覧希望者はさらに増えたものの、その後もなかなか成約には至らず。
住宅ローンを組める金融機関が見つかったとのことで、8,680万円で販売していた時に興味を示してくれたお客さんと、結局は売買契約を結ぶことになりました。
見直し後の価格は8,490万円。それに対し成約価格は8,250万円と、さらに240万円値引きしたことになります。
購入価格に対し8.5%ほど高い価格で売れたことになります。
個性のあるマンションなので、人によって好き嫌いが分かれるのは承知して購入しましたが、売却活動は思いのほか苦戦しました。
価格高騰のピークは過ぎた?
私たちのマンションでは他の部屋も売りに出されているのですが、どの部屋も苦戦が続いているようでした。
私たちが売却活動を始めるちょうど1年前。その時に売りに出されていた部屋は、購入価格に対して軒並み20%程度高い価格で成約していました。
ところが現在の状況では、それほどの高値での売却は難しく感じます。もちろん、今後マンション価格が再び上昇し始める可能性も考えられます。
マンションの売却・購入を考えている人は、しばらく価格動向を注視する必要がありそうです。(執筆者:内田 陽一)