海外旅行では何が起こるか分かりません
転んでけがをするかもしれませんし、病気になる可能性もあります。
病気やけがに備えて出発前に加入するのが「海外旅行保険」ですが、加入しているだけで安心していませんか?
その補償内容やサービスも、しっかりチェックすることをおススメします。
今回は、特に急病やけがの際に役に立つ「キャッシュレス診療」について紹介します。
海外で病院のお世話になると高額の費用が
海外旅行保険に加入する大きな理由は、海外の医療費の高さです。
価格.com保険内のコラムで、海外の医療費について紹介しています。
盲腸手術の治療費
日本:40万円(4~7日入院)
アメリカ:162万4,400円~216万5,800円(2日入院)
フランス:86万500円(2日入院)
ベッド代(相部屋)
日本:1万7,000円
アメリカ:16万2,400円
フランス:8万1,200円
骨折の治療費
日本:1万5,000円
アメリカ:6万5,000円
フランス:5万300円
いかがでしょうか?
日本と比べると、欧米諸国の医療費の高さには驚くばかりです。
特にアメリカは医療費の高さでは桁違いで、日本とフランスでは無料の公営救急車の料金も、アメリカでは基本料金4万1,700円がかかります。
海外旅行保険に加入していても、まずは自分で支払わなければならない
と考えている人もいるでしょうが、とんでもありません。
海外旅行保険に加入していても、まず治療費を自分で支払わないといけません。
明細書や領収書を大切に保管しておいて、帰国後に保険会社に費用を請求するのです。となると、アメリカで骨折したり盲腸になったりでもしたら大変ですね。
「カードで支払えばいい」と思いでしょうが…
・ カード払いができる病院ばかりとは限りません。
・ カードの限度額以上の医療費だと支払いきれません。
・ 現金を引き出そうにも、けがや病気の体では外出もままなりません。
これでは、落ち着いて治療もできませんね。
加入者の金銭負担をなくすのが「キャッシュレス診療」
そんな海外旅行保険に加入している人の金銭的な不安を取り除くのが、「キャッシュレス診療」です。
キャッシュレス診療のサービスを行なっている保険会社であれば、保険会社が病院にお金を支払うことで加入者の金銭負担を一切なくして、利用者は治療に専念できます。
キャッシュレス診療の流れ
では、けがや病気でキャッシュレス診療を受けたいときには、どうすればいいのでしょうか。
キャッシュレス診療を提供しているエイチ・エス損保の場合を見てみましょう。
1. エイチ・エスサポートセンターに電話をする
サポートセンターに電話をして、事前に診療の予約をしてください。
エイチ・エスサポートセンターは、24時間365日、日本語で迅速に対応してくれます。
2. キャッシュレス提携医療機関に来院する
診療予約をした提携医療機関に来院してください。
3. 窓口で保険証券とパスポートを提示する
両方の提示がないとキャッシュレス診療を受けられませんので、肌身離さず持っておきましょう。
4. 病院備え付けの保険金請求書に必要事項を記入する
5. エイチ・エス損保が医療機関に医療費を支払う
他にもあるサポートセンターの役割
サポートセンターは、提携医療機関の診療予約だけが仕事ではありません。
以下のようなサービスも提供しています。
・ 医師や病院の紹介
・ 医療通訳サービス(電話による)
・ 家族への状況報告
・ 輸送機関や付き添い医師、看護師の手配
提携医療機関はどこ?
気になるのが、提携医療機関はどこなのかと言うことでしょう。
エイチ・エス損保のホームページには、提携医療機関も記載されています。
日本人に人気の観光地、パリでは「アメリカン・ホスピタル」が提携医療機関となっております。日本人医師や看護師、通訳も在籍しており、24時間対応してくれるので心配はないでしょう。
ただし、パリ中心部からは離れており、けがや病気で万全でない体にはこたえるかもしれません。地方都市にはほとんど提携医療機関がないのも、注意点です。
まずは病気やけがにならないこと
キャッシュレス診療サービスを行なっている海外旅行保険は、とっても心強いですね。
ただし、地方都市で病気やけがになったら若干心もとないのもまた事実です。まずは、病気やけがにならないよう、体調管理や行動には十分に注意しましょう。(執筆者:角野 達仁)