70歳以上の住民税を支払っている全ての方が対象になる医療費増
また、今日も新聞を開けると「負担増」の文字!
今度は何かと思えば、病院で支払う医療費です。現役世代だけでなく、70歳以上の住民税を支払っている方全員が対象だということです。
2016年11月29日付の朝日新聞によると、厚生労働省は70歳以上が支払う医療費の自己負担上限(月額)いついて、住民税を払っているすべての方を対象に引き上げる方針です。
そして、すでに引き上げる方針を決めている現役世代並みの所得がある人に加え、年収約370万円未満の約1,200万人もが対象になります。
来年8月から順次、見直し、30日に開かれる社会保障審議会の部会で提案され、与党と調整した上で年内に決定されます。
収入に応じて自己負担額の上限が定められている医療費
医療費は「高額療養費制度」により収入に応じて、毎月の自己負担額の上限が定められています。
上限を超えた分は公的な医療保険などが負担する仕組みで、医療費の負担が重くなりがちな70歳以上は70歳未満より上限が低く設定しました。
膨れ上がる社会保障費を抑えるために、一定の収入がある高齢者に負担増を求める形となったのです。
厚生労働省は年収約370万円以上の現役世代並みの所得層のほか、年収約370万円以上の現役世代並みの所得層のほか、年収約370万円未満で住民税を払っている所得層も引き上げ対象に追加されます。
この所得層が対象になったのは、約1243万人と対象者が多く、財政の削減効果が大きいからです。
引き上げ幅は、70歳未満の上限に合わせて、年収約370万円未満の場合、現在の4万4,400円の上限が2017年8月から5万7,600円になります。
年収約370万円以上の人も70歳未満に合わせて、3段階に上限を設定され、引き上げは2018年8月から実施されます。
例えば…
例えば、年収約1,160万円以上の方が月100万円の医療費を使えば、8万7,430円の上限を25万4,180円と大幅な引き上げになります。
一方、高齢者は外来受診の回数が多いため、70歳以上には個人ごとに使った外来医療費の月額上限を下げる「外来特例」がありました。
しかし、年収約370万円未満では1万2千円の上限を2017年8月に2万4,600円に倍増され、2018年8月には特例廃止も検討されます。
政府は来年度の社会保障費の自然増を1,400億円程度抑えることをめざしているのです。今回の見直しを実現すると年、650億円以上の予算削減効果があるそうです。
70歳以上の医療費の自己負担額【月額】
医療費全体で100万円使った場合
最後に
医療費の上限が引き上げられるということで、外国のように先に検査料金などの説明がされ、払えないと受けられないという時代がやってくるかもしれません。
今まで、救うことができた命が救えない時代がくるのでしょうか?
お・も・て・な・しの心がある日本。誰にでも優しくできる世界に誇れる日本の文化を守っていきたいです。
私たちにできることを今一度考えなければならない時かもしれません。(執筆者:天海 文香)