

帰ってかばんを探っても部屋の鍵が見つからず、どこに連絡すればいいのか、交換の費用は自分持ちなのかと不安になることがあります。賃貸の部屋なら、自分で鍵を替える前に踏みたい順番があります。管理会社への連絡と警察への遺失届を先にすませ、費用の線引きはそのあとで落ち着いて確かめましょう。
気づいた直後は、管理会社か大家に連絡を
場面ごとに確かめることは次のとおりです。

鍵が見つからないと分かったら、まず管理会社か大家へ連絡し、合鍵で開けてもらえるかや交換の進め方を聞きます。国土交通省はガイドラインの案内で、結んだ契約は契約内容に沿った扱いが原則だとしているので、契約書の鍵の取り決めも見ておきます。
自分の判断で鍵を替えるのは避けましょう。まず管理会社などへ連絡し、鍵の交換が必要かどうかや作業の進め方を確かめてください。
連絡がつかず鍵開けを頼むときに注意したいのが、作業前の料金と内容の確認です。国民生活センターは、時間帯や現場の状況次第で広告の料金で頼めるとは限らないとして、出張料やキャンセル時の金額も確かめるよう呼びかけています。
外で落としたなら、警察署か交番に遺失届
家の外で落とした心当たりがあるなら、警察署か交番に遺失届を出します。警察庁の案内では、遺失届は落とし物が届けられたときに持ち主へ連絡するための届出で、自宅や会社、海外での落とし物は対象になりません。届けられた物は原則として警察で3か月保管されます。ただし、品目によっては例外があります。
届け出る際は、落とした日時と場所、鍵に付けていた飾りなどの特徴をできるだけ伝えます。たとえば駅や店の中で落としたなら、施設の管理者にも届いていないか確かめるよう警察庁は案内しています。ただし遺失届をもとに警察が捜索するわけではなく、届いた物と照合できたときに連絡が来る仕組みです。
交換の費用は、紛失なら借りた人の負担が目安
気になる交換の費用は、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」(平成23年8月再改訂)が目安になります。鍵をなくしたことによる交換は借りた人の負担で、設備のように経過年数で負担を減らすこともしません。紛失も破損もない入れ替わりの交換は、物件管理上の問題として貸主の負担とするのが妥当という考え方です。想定しているのは、賃料が市場家賃程度の民間賃貸住宅です。
借りた人の原状回復の義務は、令和2年4月1日施行の改正民法で民法621条に明文化され、通常の使用による損耗や経年変化は含まれないと明記されました。強行法規に反しない範囲なら特約も設けられますが、ガイドラインは借りた人に特別な負担を課す特約に、合理的な理由と借りた人の認識・意思表示を求めています。なお、改正民法の賃貸借に関する規定は、原則として施行前に結んだ契約には適用されず、更新の形態によっても扱いが異なります。契約書の鍵の特約も確かめておきます。
慌てたときほど、連絡と届出を先に
管理会社か大家への連絡、外で落としたなら警察への遺失届、そのうえで交換の費用の確認という順に進めると迷いません。自分で業者を探す前に、まず管理会社に相談してみてください。
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