

子どもが独立し、元気なうちに家の物を減らしておこうと生前整理を始めると、思った以上に不用品が出てきます。量が多いと、チラシやインターネットで見かけた回収業者に頼もうか迷う方もいるでしょう。ただ、家庭のごみを回収できる業者は限られています。出た物の手放し方ごとに、頼む前に確かめたいことを紹介します。
家庭から出たごみは市区町村の受け持ち
生前整理で捨てると決めた古い家具や衣類は、家庭のごみとして出すことになります。環境省のチラシは、家庭のごみは市区町村の責任の下で適正に処理する必要があると案内しています。
もとになっているのが廃棄物処理法です。市町村が区域内の一般廃棄物を集め、運び、処分すると定めたうえで、一般廃棄物の収集や運搬を業として行う者には市町村長の許可を求めています。ただし、もっぱら再生利用の目的となる一般廃棄物だけを扱う者などは、この許可の対象から外れています。環境省は、市区町村の許可や委託を受けずに回収業者が家庭のごみを集めることは認められていないとしています。
手放し方で変わる、頼む前の確かめ先
ごみに出すか、売るか、業者に頼むかで、確かめる相手が違います。

気をつけたいのが、売ることと捨てることの境目です。環境省は、十分に使える家電は古物商の許可を持つ信用できる業者に中古品として買い取ってもらうよう案内する一方、産業廃棄物処理業の許可や古物商の許可では家庭の廃棄物は回収できないとしています。チラシに許可の番号が並んでいても、家庭のごみを集める許可とは限りません。
回収業者に頼むなら、許可か委託の有無を先に
環境省は、無許可の回収業者に廃棄物を引き渡すと法を守った適正な処理が確認できないと説明し、不法投棄や不適正な処理、管理の悪さによる火災の事例が報告されているとしています。令和8年2月13日の環境省と経済産業省の資料は、違法な回収業者にパソコンなど個人情報を多く含む機器を引き渡すと、情報が漏れるおそれがあるとも指摘しています。
国民生活センターも、広告を大きく出している事業者が一般廃棄物処理業の許可業者とは限らないと注意を促しています。広告の金額とは別に、人件費や廃棄費用などの名目で追加料金が加わり、高額な料金を請求されるトラブルが起きているためです。
たとえば、ポストに入った回収のチラシを見て頼む場合は、市区町村のホームページや窓口で許可業者を探し、その中にあるかを確かめます。国民生活センターは、そのうえで複数の業者から見積もりを取り、追加料金がかからないかを確かめてから依頼すること、依頼後に無許可と分かったら作業を断ることを勧めています。
物を減らす前に、住んでいる市区町村の案内を一度開く
生前整理は、出た物をどこへ渡すかまで決めて初めて片づきます。まず住んでいる市区町村のごみの出し方と許可業者の案内を確かめ、売れる物と捨てる物を分けておけば、急いで業者を探して慌てることも減らせます。迷ったときは、市区町村の窓口に問い合わせてみてください。
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