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家族信託と商事信託の違いは誰が預かるか。営業として引き受けるなら免許か登録が要る


家族信託と商事信託の違いは誰が預かるか。営業として引き受けるなら免許か登録が要る
家族信託と商事信託の違いは誰が預かるか。営業として引き受けるなら免許か登録が要る

親の家の管理を子が引き受けようと調べると、家族信託と商事信託という言葉が並びます。家族が預かるだけでも何か資格が要るのかと、戸惑う方もいるでしょう。実家で話し合う前に押さえたいのは、財産を誰が預かり、その引き受けが営業にあたるかどうかで両者が分かれるという点です。

実家の管理を任されそうになった50代会社員の迷い

「家を預かるだけでも、何か資格がいるのかな」。80代の父から実家の管理を任せたいと言われた50代の会社員は、まずそこで手が止まりました。父は元気なうちに、家の手入れや支払いを子に託しておきたいと考えています。

調べると、家族に財産を託す家族信託と、信託会社に任せる商事信託という言葉が並んでいました。自分が引き受けるのと会社に頼むのとで何が違うのか分からず、父への返事を先延ばしにしています。

財産の持ち主が移る、信託の三者の関係

財産を託す人が委託者、預かって管理・処分する人が受託者、そこから利益を受ける人が受益者です。法務省が令和8年3月31日に公表した信託制度のパンフレットには、親が委託者と受益者を兼ね、受託者の子が自宅の管理や必要な支払いを担う例が載っています。

見落としやすいのが、託した財産の権利者が受託者に移ることです。実家のように登記の制度がある財産は、信託の登記をしなければ、信託財産であることを第三者に対抗できないと法務省は説明しています。

商事信託に免許や登録が要るのは、引き受けを営業として行うから

商事信託は、信託会社などが信託を引き受けることを営業として行う形です。信託業法は、この営業を信託業と定め、内閣総理大臣の免許を受けた者でなければ営めないとしています。引き受ける信託を、委託者側の指図だけで管理や処分をするものなどに限る管理型信託業は、登録で営めます。金融庁は、契約の際に免許や登録を受けた業者かを確かめるよう促し、業者一覧を公表しています。

一方の家族信託や民事信託は、家族など身近な人が受託者になる信託の呼び名です。信託業法の定義に照らすと、営業として引き受けるのでなければ信託業には当たりません。

家族信託と商事信託の違いは誰が預かるか。営業として引き受けるなら免許か登録が要る

家族が受託者を務めるときに負う務め

営業でない引き受けでも、受託者の責任は軽くなりません。法務省のパンフレットは、信託の本旨に従って事務を処理する義務、信託財産を自分の財産と分けて管理する義務、帳簿などを作る義務を挙げています。任務を怠って信託財産に損失を出せば、受益者の請求で埋め合わせる義務も負います。

報酬について信託法は、商法の規定が当てはまる場合のほかは、信託行為に定めがあるときに限り、受託者が信託財産から報酬を受けられるとしています。

託したい財産と目的を書き出すことから

両者の違いは、誰が財産を預かり、その引き受けが営業かどうかにあります。まず託したい財産と目的を書き出し、受託者を家族にするか信託会社にするかを考えましょう。家族が引き受けるなら、役割と負担を家族で話し合っておくことが欠かせません。契約の前には、弁護士や司法書士などの専門家に相談すると安心です。

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