

妊娠が分かった喜びとともに、出産までにいくらかかるのかと身構える夫婦は少なくありません。よく知られているのは、加入している医療保険から出る出産育児一時金です。ただ、公的な支援はそれだけではなく、妊娠中に市区町村へ申請する給付もあります。手続きの窓口は、妊娠中は市区町村、出産の前後は医療保険と出産施設に分かれています。
出産の費用と手続きの順番が分からない30代の夫婦
「出産って、全部でどれくらいかかるんだろう。」初めての子の妊娠が分かった30代の夫婦は、産院でもらった案内を前に顔を見合わせました。健康保険から一時金が出ることは知っていても、いつ、どこへ、何を出すのかまでは分かりません。妻は会社員で、出産の前後に休む間の収入も気がかりです。調べるうちに、市区町村にも妊婦向けの給付があると知り、夫婦で手続きの順番を書き出すことにしました。
出産のお金に使える公的な支援
加入している医療保険と、住んでいる市区町村から受けられる主な支援は次のとおりです。

妊娠中の手続きは住民票のある市区町村で
最初の窓口は市区町村です。母子保健法は、妊娠した人が速やかに市区町村へ妊娠の届出をするよう定めていて、届け出ると母子健康手帳が交付されます。
この届出と同じ時期に申請するのが、妊婦のための支援給付です。こども家庭庁の案内では、医療機関で胎児心拍が確認された後、妊婦は妊娠の届出の際に認定を申請し、認定されると1回目の給付金が支給されます。2回目は、出産予定日の8週間前の日以降に胎児の数を届け出た後です。子ども・子育て支援法は、受け取るには市区町村に認定を申請し、認定を受けなければならないと定めています。給付は、妊娠期からの面談による相談支援と組み合わせて行われます。
出産の前後は医療保険と出産施設で
出産育児一時金は、直接支払制度を使うと、加入先の保険者から出産施設へ直接支払われます。厚生労働省の案内では、費用の総額が一時金を下回れば差額を受け取れます。協会けんぽの案内では、費用が一時金の額を超えた分は医療機関等へ支払い、直接支払制度を使わずに自分で請求する場合は、退院までに費用を支払う必要があります。出産施設ごとのサービス内容と出産費用は、厚生労働省の出産なびで調べられます。
会社を休むなら、出産手当金も確かめます。協会けんぽの案内では、出産の前後の決められた範囲内で会社を休んだ期間が対象です。出産が予定日より遅れた場合は、その遅れた期間も支給されます。
届出から出産後まで、窓口ごとに順番を決めておく
出産のお金は、一時金だけを見ていると手続きが後手に回ります。医療機関で妊娠が確認されたら、市区町村に妊娠の届出をし、支援給付の申請をし、面談による相談支援や妊婦健診の助成の受け方も確認しましょう。出産予定日の8週間前の日以降は胎児の数の届出、出産する施設では直接支払制度を使うかの確認が続きます。会社を休むなら、出産手当金の申請方法も早めに勤め先の健康保険に確かめておくと安心です。
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