

取引先から届いた葬儀の案内に、カトリック教会の名前が書かれていたら、戸惑う人は多いでしょう。カトリックの葬儀には通夜の式や葬儀ミサがあり、ミサの中には洗礼を受けた信者だけが受けるパンの場面もあります。仏式とは違う点を前もって知り、袋や言葉の準備を整えておきましょう。
取引先からの訃報に、見慣れない教会の名前
「教会でのお葬式は初めてなんです。香典袋に何と書けばいいのか、お悔やみに何と言えばいいのか。」取引先の担当者の親が亡くなったと知らせを受けた40代の会社員の男性は、届いた案内状を手に戸惑いました。会場のカトリック教会の名前とともに、「通夜の祈り」「葬儀ミサ」という見慣れない式の名前が並んでいたからです。
仏式の葬儀なら、流れも持ち物もひととおり分かっています。けれども教会では、どこまでが同じでどこからが違うのか見当がつきません。取引先に失礼があってはいけないと、男性は式の意味と参列の作法を前もって調べることにしました。
カトリックの通夜の式と葬儀ミサで行われること
式の意味は、カトリック中央協議会の説明で確かめられます。同協議会によると、キリストを信じる人にとって死は新たな人生の始まりであり、天国への旅立ちでもあるとされ、そう信じるからこそ悲しみの中にも安らぎを覚えるといいます。通夜での祈りは、そのことを表すものと位置づけられています。案内状にある式の中身を、同協議会の資料で確かめると次のとおりです。

信者でない参列者が戸惑いやすいのが、ミサの中で信者がパンを受ける場面です。同協議会のよくある質問は、洗礼を受けていない人には祝福を授けている教会もあるとして、招きに従って列に並ぶよう案内しています。
袋の表書きと献花、お悔やみの言葉の目安
持ち物や作法は教会や地域によって違いがありますが、一般的な目安を知っておくと慌てずに済みます。不祝儀袋の表書きは「御花料」とするのが一般的で、金額は故人や遺族との関係に合わせて決めます。
式の中では、一般に仏式の焼香に代わって献花が行われることが多く、花の受け取り方や供える順番は係の案内に従います。お悔やみの言葉では、「成仏」のような仏教用語は避けるのが無難です。一方、「ご冥福をお祈りします」はカトリック教区の公式資料でも用例があり、カトリックでは使わない言葉だとは言い切れません。遺族には、宗教上の表現に迷う場合は短い一言で気持ちを伝えましょう。
なお、ここまではカトリックの式の話です。プロテスタントの教会の葬儀は、教派や教会によって式の呼び方や流れが違うことがあります。案内状に書かれた式の名前を、そのまま確かめておくと安心です。
迷ったときは受付と係の案内に任せる
カトリック中央協議会が案内する儀式書では、故人との告別と葬送は葬儀ミサの最後に置かれています。参列の前に案内状で式の名前と時間、会場の教会を確かめ、御花料の袋を用意しておきましょう。当日に分からないことは受付や係の人に尋ねれば、落ち着いて参列できます。形を整えることより、故人を悼む気持ちを大切に見送りましょう。
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