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有料老人ホームは見学より先に書面を。前払金の戻り方は「重要事項説明書」で分かる


有料老人ホームは見学より先に書面を。前払金の戻り方は「重要事項説明書」で分かる
有料老人ホームは見学より先に書面を。前払金の戻り方は「重要事項説明書」で分かる

敬老の日に親と過ごし、そろそろ住まいを考えたいと感じた人もいるでしょう。有料老人ホームは見学の印象で決めたくなりますが、退去を求められる条件や前払金の戻り方は、施設が渡す書面に書いてあります。見学の前に重要事項説明書を取り寄せ、読む場所を決めておきましょう。

届け出た施設が渡す書面、重要事項説明書の位置づけ

有料老人ホームを設置する事業者は、あらかじめ施設所在地の都道府県知事に届け出ることになっています(老人福祉法29条。指定都市・中核市では市長が処理します)。同じ条文は、入居する人や入居しようとする人への情報開示も設置者に義務づけています。この開示の書面として、厚生労働省の標準指導指針が様式を定めたものが重要事項説明書です。

指針は、重要事項説明書を入居相談時と求めに応じて交付し、契約前に時間の余裕をもって入居契約書と併せて説明して双方が署名するよう求めています。入居相談の段階で受け取れる書面なので、見学の申し込みと合わせて請求できます。東京都は提出された重要事項説明書をサイトでも公開しています。

前払金の保全と、入居後3か月以内に契約が終わったときの返還

気になるのが、入居時にまとめて払う前払金です。終身にわたって受け取る家賃などの全部または一部を前払金として一括で受け取る設置者は、その算定の基礎を書面で明示し、返還に備えて銀行の債務保証などの保全措置を講じなければなりません(老人福祉法29条)。

返還の決まりも法令側にあります。入居した日から3か月が過ぎるまでに契約が解除されたり、入居者が亡くなって契約が終わったりした場合は、前払金から入居日以降の日数分の家賃などを日割りで差し引いた額を返す契約を結ぶことが、設置者に義務づけられています。3か月を過ぎたあとの返還額は施設ごとの計算方法で決まるため、重要事項説明書の「返還金の算定方法」の欄で両方の区分を読んでおくと安心です。

退去を求められる条件と、月額利用料以外の費用の欄

見落としやすいのが、施設側から契約を解除できる条件です。指針は、入居契約書に契約解除の要件と対応、費用負担の額、身元引受人の権利・義務などを明示するよう求め、施設側の解除条件は信頼関係を著しく害する場合に限るなど、入居者の権利を不当に狭めないものにするとしています。費用の欄で月額に含まれない項目は「その他」に現れるので、見学ではこの欄に無い費目が口頭で出てこないかを聞くのが近道です。

有料老人ホームは見学より先に書面を。前払金の戻り方は「重要事項説明書」で分かる

書面と説明が食い違ったら、その場で聞く

見学の前に重要事項説明書と入居契約書を取り寄せ、退去の条件、前払金の保全と返還、月額以外の費用、身元引受人の欄を読んでおけば、当日は書面と説明の食い違いを質問する時間に使えます。指針は、開設済みの施設に、契約前に体験入居の機会を確保することも求めています。届出や情報公開のことは、都道府県、指定都市・中核市の担当課に照会できます。

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