

一人暮らしの家族や隣の部屋の人と何日も連絡がつかず、合鍵で入ってみたら亡くなっていた、という場面があります。いわゆる孤独死を見つけたとき、最初にすることは、救急車が必要なら119番、事件・事故として警察に緊急通報するなら110番への通報です。そこから先は警察が動き、医師が確かめ、書類が遺族に渡ります。慌てずに済むよう、通報の後の流れを知っておきましょう。
通報を受けた警察が、最初に確かめること
警察官は、通報を受けると速やかに、その遺体を取り扱うことが適当と認められる警察署の警察署長へ報告しなければなりません(死因・身元調査法4条)。報告を受けた警察署長は、犯罪によって亡くなったと認められる場合や変死体にあたる場合を除き、死因と身元を明らかにするため、外表の調査、見つかった場所の調査、関係者への質問などの調査をします。
発見された場所そのものが調べる対象になるので、救急隊や警察官の指示があれば従い、それ以外は部屋のものをむやみに動かさずに待ちます。
検視と検案は、別々の手続き
検視は、刑事訴訟法が定める手続きで、変死者又は変死の疑いのある死体があるときに行われます。行うのは検察官で、検察事務官や司法警察員にさせることもできます。警察庁の資料では、五官の作用により死体の状況を外表から調べる処分と説明されています。
検案を行うのは医師です。医師は、死体を検案して異状があると認めたときは、24時間以内に所轄警察署へ届け出なければなりません(医師法21条)。東京都監察医務院のように、監察医が検案を行う地域もあります。解剖は、警察署長が専門家の意見を聴き、死因を明らかにするため特に必要があると認めるときに実施でき、原則として、あらかじめ遺族に解剖が必要である旨の説明があります。
遺体が渡される相手の枠組みは、条文で決まっている
身元が明らかになったときは、警察署長は速やかに、遺族など引き渡す相手として適当と認められる人に、死因などを説明したうえで、着衣や所持品と一緒に遺体を引き渡します(死因・身元調査法10条)。遺族などへ引き渡せないときは死亡地の市町村長へ、身元が明らかにならないときは所在地の市町村長へ引き渡すと定められています。埋葬や火葬を行う人がないとき、又は判明しないときは、死亡地の市町村長が行います(墓地、埋葬等に関する法律)。
遺族が受け取る書類は、医師が、診療管理下にある患者が生前に診療していた傷病に関連して死亡したと認める場合には死亡診断書、それ以外の場合には死体検案書です(厚生労働省の記入マニュアル)。死亡届には、原則としてこの診断書又は検案書を添えます(戸籍法、戸籍法施行規則)。東京都監察医務院の場合、検案がすむと死体検案書が1通渡され、死亡届に記入して区市町村の戸籍係へ出すと火葬許可証が交付されます。

離れて暮らす家族と、先に決めておけること
通報から先は、警察官の報告、警察署長の調査、医師の検案と進み、遺体は身元が明らかになれば遺族などへ、引き渡せないときは市町村長へ渡ります。離れて暮らす家族とは、急なときの連絡先と、部屋の鍵を誰が持っているかだけでも先に決めておくと、いざというときにお互いが動きやすくなります。
家の名義変更は自分でも申請できる。ただし売主と買主がそろわないと登記は通らない
