

秋の彼岸に実家のお墓へ行き、この先どうするかを話した方もいるはずです。墓じまいは石材店に見積もりを頼むところから始まると思われがちですが、工事に入る前に済ませておく手続きがあります。埋蔵した焼骨を別の墳墓や納骨堂へ移すには、市町村長の許可を受けなければならないと法律が定めています。用意する物と持ち込む先を順番に確認します。
秋の彼岸の帰省で墓じまいを考え始めた50代
「もう長いこと、草を刈りに行くだけで帰っていました。」実家から遠く離れて暮らす会社員が、彼岸の帰省でそう漏らしました。墓地の管理者に相談すると、先に市区町村の窓口へ行くように言われたそうです。撤去工事の話が出たのは、そのあとでした。
墓地、埋葬等に関する法律は、改葬を行おうとする者は市町村長(特別区は区長)の許可を受けなければならないと定めています(5条1項)。許可を出すのは、焼骨が現に存する地の市町村長です(5条2項)。太田市も、墓地の返還届の案内に「お墓の中にお骨が埋葬されている場合は『改葬』の手続きが必要です」と書き添えています。
申請書に添える書類は、法令と市区町村の両方で決まる
改葬の許可を受けようとする人は、改葬の理由と改葬の場所を書いた申請書を、焼骨がある地の市町村長に提出します(同法施行規則2条1項)。添えるのは、墓地や納骨堂の管理者が作成した、埋葬・埋蔵または収蔵の事実を証する書面です。これにより難い特別の事情があるときは、市町村長が必要と認めるこれに準ずる書面でもよいとされています(同条2項1号)。墓地使用者等以外の人が申請するときは、使用者等の承諾書か、これに対抗することができる裁判の謄本または裁判所書記官が内容同一性を証明した裁判内容の書面などを添えます(同項2号)。
新しい納骨先の受入証明書は、この省令の1号・2号には挙げられていません。市町村長が特に必要と認める書類として求められることがあり(同項3号)、浦安市は必要書類に「新しい墓地・納骨堂などが受け入れることを認める証明書」を挙げています。

撤去した費用を助成する市がある
浦安市の墓所返還者等支援事業は、墓地公園の通常墓所(1区画3.0平方メートル)または小型墓所(1区画1.5平方メートル)の使用許可を受けている人が申請できます。墓石の撤去など、返還区画の原状回復に要した費用の補助金を返還後に交付します。上限は15万円で、返還したい時期に随時申請できます。
太田市の八王子山公園墓地墓石撤去費用助成金は、平成31年4月1日以降に返還届を提出して墓石の撤去を終えた利用者のうち、管理料の滞納がない人が対象です。額は、祭祀費用を除く墓石撤去に係る費用として支払った額の総額か20万円のいずれか低い方になります。太田市は「返還届と同時に助成金の申請をすることはできません」と案内し、「他墓地の墓石撤去費用は対象となりません」とも書いています。
動く順番を先に決めておく
墓じまいで最初に決めるのは、焼骨をどこへ移すかです。移す先が決まれば、管理者に証明を書いてもらい、市区町村の窓口へ持ち込む順番が決まります。助成の中身は市区町村ごとに違います。お墓がある市区町村と住んでいる市区町村の案内を先に読んでおくと、工事のあとで書類を取り直さずに済みます。
自衛官の定年は早い。だから退職手当とは別のお金が法律に用意されています
