

ひきこもりという言葉から、若い人の話だと受け取ってしまう人は少なくありません。けれども国がつくった相談の仕組みは、成人期の窓口の対象を18歳以上と定めています。高齢の家族が家から出なくなったとき、どこへ声をかければよいのかを、実施要領と法令から確かめます。
訪ねても玄関から先へ入れない
「父はもう半年、玄関から外に出ていません。年金は届いているので生活は回っていますが、話しかけても部屋から出てこないんです。」離れて暮らす家族から、こうした相談が寄せられます。介護が必要な状態には見えず、病気とも言い切れません。だからこそ、どこに持ちかければよいのかが分からなくなります。
ひきこもりへの支援は、厚生労働省が「ひきこもり支援推進事業」として都道府県や市町村を補助する形で組み立てられています。窓口は年齢ではなく、ひきこもりという状態を入口にしています。
相談できる場所は3つある
厚生労働省の実施要領では、ひきこもり地域支援センターの対象者を、児童期は原則18歳未満、成人期は原則18歳以上としています。80代の親でも成人期の窓口が受け止める形です。

センターには、社会福祉士や精神保健福祉士、保健師などの資格を持つひきこもり支援コーディネーターが置かれます。電話・来所、必要に応じた訪問等による相談に応じるだけでなく、医療、保健、福祉、教育、労働の関係機関へつなぐ役割も担います。
分野で切らずに受ける窓口
社会福祉法第106条の4第1項は、市町村が重層的支援体制整備事業を行うことができると定めています。この事業では、介護、障害、子ども、生活困窮の相談を一体で受け止めます。第2項4号には、地域社会からの孤立が長期にわたる人や世帯に対して、訪問で状況をつかんだうえで相談に応じる事業が挙げられています。
注意したいのは、条文が「行うことができる」と書いていることです。市町村が選んで実施する事業なので、住んでいる市町村によって受け皿の形が違います。ひきこもり支援ステーションやサポート事業も同じで、取り組んでいる市町村とそうでない市町村があります。まずは市町村の福祉の窓口か、都道府県のひきこもり地域支援センターに、どこが担当かを尋ねてみてください。
年齢で諦める前に、住んでいる自治体へ
高齢の家族が家から出なくなっても、介護保険の相談とは別に、ひきこもりを入口にした窓口があります。成人期のセンターの対象は、実施要領で原則18歳以上と定められています。市町村ごとに置かれている窓口は違うので、まずは住んでいる自治体に、ひきこもりの相談はどこかと聞くところから始めてみませんか。
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