

会社を辞めると、手元のお金がどれくらい持つかがまず気になります。失業手当(雇用保険の基本手当)は、退職した翌日から振り込まれるわけではありません。受け取りが始まる日は、求職の申込みなどの受給手続きにどれだけ早く動けるかで変わります。順番を押さえて、早めに窓口へ向かいましょう。
手当の開始時期がわからないまま日が過ぎる場面
「会社は辞めたけれど、失業手当がいつ入るのか見当がつかない」。次の勤め先が決まらないまま退職した30代の方から、こうした声はよく聞かれます。
受け取りの起点になるのは、退職した日ではありません。原則として、住居を管轄するハローワークで求職の申込みをして、雇用保険被保険者離職票を提出したところから手続きが始まります。ハローワークが受給要件を満たしていることを確認したうえで受給資格の決定を行い、そこから日数が数えられていきます。通常は離職票を提出してから手続きが始まりますが、退職日の翌日から数えて12日目以降も離職票が届かない場合は、離職票がなくても仮手続きできる場合があります。
そもそも受け取れるかどうかは、辞める前の加入期間で決まります。原則は、離職の日以前2年間に被保険者期間が通算して12か月以上あることです。倒産や解雇で辞めた特定受給資格者、契約期間の満了などにあたる特定理由離職者の場合は、離職の日以前1年間に通算6か月以上あれば要件を満たします。
求職の申込みの後に置かれる7日間の待期
受給資格が決まっても、その日から支給が始まるわけではありません。求職の申込み後の、失業の状態にある7日間は基本手当が支給されません。これを待期といいます。
待期が明けた後は、失業の認定を受けながら受け取っていきます。認定は原則として4週間に1度で、指定された日にハローワークへ行き、失業認定申告書に求職活動の状況などを記入して提出します。認定を行った日から通常5営業日で、指定した金融機関の口座に振り込まれます。受給資格の決定の後には受給説明会の日時が知らされるので、そこにも出席することになります。
自己都合で辞めた人に続く給付制限の期間
待期が明けた後に、さらに支給されない期間が置かれることがあります。これが給付制限です。支給されない期間は、辞めた理由と過去の受給の履歴で変わります。

2025年4月以降にリ・スキリングのために教育訓練等を受けた(受けている)場合には給付制限が解除される仕組みも設けられました。自分が対象になるかは、離職票を出すときに窓口で確かめておくと確実です。
受け取れる期間そのものにも期限があります。原則として離職した日の翌日から1年間で、この間に受け取り終えることになります。病気やけが、出産などで引き続き30日以上働けない事情があるときは、この期間を延ばせる制度があります。
離職票が届いたら、その足でハローワークへ
失業手当は、退職した日ではなく求職の申込みを起点に日数が進みます。待期の7日があり、自己都合で辞めたならその後に給付制限が続くため、申込みが遅れた分だけ受け取りの開始も後ろへずれていきます。受け取れる期間は原則として離職の日の翌日から1年とされていて、待っている間も時計は進みます。離職票が届いたら、その足でハローワークへ向かいましょう。退職日の翌日から数えて12日目以降も届かない場合は、管轄のハローワークへ相談しましょう。
