JR東日本では、朝のピーク時間帯を避けることにより、通常の通勤用定期券より割安で利用できる「オフピーク定期券」を2023年より販売しています。
この度2024年10月1日発売分より、さらなる値下げと、お得な特典が追加されることになりました。
この記事では、「オフピーク定期券」の特長や、元が取れる損益分岐点を計算してみました。
「オフピーク定期券」とは?
JR東日本が、平日朝の通勤時間帯の混雑緩和を目的として販売している、割引率の高い通勤定期券です。
2024年10月1日発売分より、さらなる値下げが行われ、通常の通勤定期券と比較して約15%割安な価格になりました。
≪画像元:JR東日本≫
「オフピーク定期券」購入者には、JRE POINTサイトへの事後エントリーで購入金額の5%のポイントバックもあるので、実質さらにお得になります。
またこの10月からは、「オフピーク定期券」購入者限定で、駅ナカコンビニNewDaysの「カウンターコーヒー割引クーポン」が当たる抽選に参加できたり、駅ビルで使えるデジタルクーポンやJRE POINTが抽選で当たるキャンペーンに応募できたりといった特典も追加されています。
ただし、注意が必要なのは、朝のピーク時間帯に改札内に入場すると定期券の利用にならず、通常のIC普通運賃がSuicaから引き落とされてしまうこと。
ピーク時間帯は各駅ごとに設定されていて、例えば
千葉駅 6:35~8:05
大宮駅 6:45~8:15
横浜駅 7:00~8:30
と、なっています。
購入を検討される方は、事前にWebサイトや最寄り駅構内の掲示などで確認してください。
また、「オフピーク定期券」が設定されているのは通勤定期券のみで、通学定期券は対象外です。
どのくらい安くなるの?
東京駅までの通勤定期券で試算しました。
片道IC運賃が659円の、千葉駅~東京駅間の定期券を例に取ると、6か月で通常定期券だと146回(73往復)乗らないと元がとれませんが、オフピーク定期券なら123回(61.5往復)すれば元が取れる計算となります。
ピーク時間帯を避けての通勤が可能で、6か月間・月11回以上の往復が見込める方であれば、通常のIC運賃での都度精算ではなくオフピーク定期券を買ってしまった方がお得になるといえます。
※3か月、1か月定期券の場合は割引率がより小さくなるので、元が取れる往復回数も多少変わってきます
一方、6か月で24回以上、ピーク時間帯に入場してしまうと、IC運賃での精算額がオフピーク定期券の割引幅を上回ってしまいます。
帰り道の時間帯は考慮不要ですが、例えば「通常はオフピーク通勤が可能だが、時々、会議などで朝のピーク時間帯に出勤しなくてはいけない」という方。週1回以上の発生が見込まれる場合は、通常の通勤定期券の方がお得になることに注意してください。
参考までに、首都圏の他の駅から東京駅までの定期代についても試算しましたが、ほぼ同様の結果となっています。
通勤頻度が少ない方には「リピートポイントサービス」を
コロナ禍を経て、筆者の身近にも、出社と在宅勤務のハイブリッドで働く方が増えたように感じます。
週1~2回の勤務であれば、同一運賃区間の利用が月10回(5往復)以上で、実質10%分のJRE POINTが還元される「リピートポイントサービス」でのポイント還元を狙うことをおすすめします。
このサービスでは、Suica の入金(チャージ)残額による在来線の同一運賃区間の利用が、同一月内に10 回行われることで、運賃1回分相当のJRE POINT が還元されます。
さらに月11回以上の利用で、1回ごとに運賃の10%相当のJRE POINT が還元されます。
JR東日本では、すでに回数券制度が廃止されていますが、回数券で行われていた割引率と実質同じ割合でのポイント還元がされる仕組みです。またこちらは、運賃さえ同額であれば別の区間での利用も1回にカウントされるので、通勤以外の方にもチャンスがあるかもしれません。
JRE POINT Webサイトに普段利用するSuicaの紐づけをしておけば、その後のエントリーは不要、お手軽な仕組みなので、定期券を買う・買わないに関わらず、登録しておくとよいでしょう。
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