次の2つのキャンペーンがあったとき、どちらが魅力的でしょうか?
・ 5,000ポイント付与(1ポイント=1円相当の場合)
筆者は「5,000円」の価値に着目し、どちらであっても喜んで参加しますが、どちらの特典を好むかというとポイントのほうです。
航空会社のマイルを想定しているため、こうなります。
常にポイントのほうが有利というわけではありません。現金とポイントの価値、機能の違いについて見ていきます。
ポイントのほうが高価値になるケース
現金はなんにでも使えますが、利用方法の限定されているポイントだからこそ役に立つケースもあります。
その例から確認します。
ウエル活(ウエルシアでWAON POINT充当)
ドラッグストア・ウエルシアで「ウエル活」をしている人にとっては、当然ポイントのほうが大事でしょう。
毎月20日のウエルシアグループでWAON POINTを充当して支払うと、1.5倍の買い物ができます。
iAEONアプリでVポイントからWAON POINTの交換もできるので、これを活用している方も多いはずです。
au PAYマーケットのポイント交換所
ウエル活に似たポイントが効果値を生むサービスでは、au PAYマーケットの「ポイント交換所」があります。
こちらでPontaを最大1.5倍(2,000 → 3,000)に交換して買い物できます。
「有料のPontaパス(2024年9月までauスマートパスプレミアム)会員」「au、UQモバイルユーザー」「au PAYカード保有」のいずれかの条件となっています。
ただしauスマートパスプレミアムのみの会員は範囲が縮小され、交換できるのは500ポイントまでとなっています。
Vポイント充当で10%還元キャンペーン
2024年9月30日までのキャンペーンでした。ひとつの例として取り上げます。
VポイントPayアプリ(バーチャルカード)によるタッチ決済で、10%還元となりました。
たまっているVポイントを消化した方もいるでしょう。
ただ、VポイントPayアプリの残高はチャージ(三井住友銀行、三井住友カード等)でも作れるので、このキャンペーンで上限5,000円の買い物をした筆者はポイントを消化していません。
実際にポイントがあったら、先のウエル活のほうが得です。
なお同時期に、ドトールコーヒーでもVポイント利用で20%還元キャンペーンを実施していました。
こちらはVポイントアプリ(VポイントPayとは異なる)のキャンペーンであり、ためたポイントしか使えません。
ドトールによく行く筆者ですが、結局このキャンペーンには参加せず、通常時に最もお得なドトールバリューカードで払っていました。
せっかくマイル用にためたポイントが減らなくて済んだと思っています。
PayPayポイントの最大5%キャンペーン
PayPayの、ポイントを充当して支払うとさらにポイントバックのあるキャンペーンです。
最近では2023年9月にありました。
最大でのケースだと2万ポイントをPayPay決済に充当で、1,000ポイント新たにもらえました。
PayPayポイントは交換先がないため、買い物に使うしかありません。このキャンペーンも好評を博したと思われます。
しかし、ウエル活等と比較すると、5%のプレミアは実に小さいものだと感じます。
「(運用などで)ポイントがあるのでこの機会に使う」のは正解でしょうが、「いつあるかわからないキャンペーンに備えてためておく」には、それほどの意味を感じません。
他のポイントでも、こうした企画はたまにあるのでためたポイントで得をするチャンスはありますが、せいぜい5000ポイントもあればいいのではないでしょうか。
マイラーにとってはキャッシュバックよりポイント
ポイントがたまるとお得になる例を見てきました。
ただ、日頃からポイントを戦略的に持っておく価値があるのは「ウエル活」、あとはauユーザーにとってのPontaパス程度です。
これらにしても、使うためにためるのであって、ためっぱなしではありません。
いっぽう、大きくためたポイントが高価値になる事例があります。航空会社のマイルです。
このために筆者は、キャッシュバックよりポイントを好んでいるわけです。
逆に言えば、マイラー以外がポイントを多くためておく価値はそれほどないとも考えます。
ポイントとマイルについてご説明します。
「運用」のためにポイントを持つ必要はない
最近ではポイント運用が流行っているので、運用のためにポイントが自然と増えた人も多いのではないでしょうか。
マイル交換に備えてポイント運用するのはわかりますが、マイルに興味がない人が、ポイントで運用するために多くためておく必要はないように思います。
運用派には「ポイント、つまりおまけだから投資に使いやすい」という気持ちがあると思うのですが、そもそも筆者のようにポイントに高価値を見出す人もいることはお忘れなく。
マイラー以外は、1万以上もあるようなポイントは買い物に使ってしまい、現金でさまざまな投資商品を選んだほうがいいでしょう。
マイルが欲しいならポイントで持っていたほうがいい
筆者は2024年9月末現在、概算で実にこれだけポイントを持っています。
カッコ内は、JALまたはANAのマイルに替えたときの数字です。
・ Vポイント … 6万(ANA3万)
・ Pontaポイント … 7,000(JAL3,500)
・ 楽天ポイント … 1万8,000(ANA9,000)
・ エポスポイント … 9万(ANA5万4,000)
・ Sポイント(STACIAカード) … 1万 (JAL5,000 ※Pontaに等価交換可能)
JAL Payを使っているため、JALマイルそのものも2,900持っています。これは、3年の有効期限で消滅します。
JALの「どこかにマイル」に使う7,000マイルを目標にしているため、マイル有効期限が近づいたときは、ポイントから移行し増やして使うことになるでしょう。
いっぽう、上記に挙げたポイントの状態では、有効期限がありません。
共通ポイントは1年間使わないと失効しますが、そのような事態になることはまずありません。
エポスポイントは、ゴールド以上の場合無期限です。有効期限がないので、いつかマイルにまとめて移行できます。
ポイントで持っておいて問題になるのは、移行の上限(ポイントによって、年間や月間の移行制限がある)です。
楽天ポイントからJAL・ANAマイルへの移行に、月間の制限(2万)が設けられていますが、翌月になればまた交換できるので、大きな問題ではありません。
楽天ポイント以外は、子供に譲ることも考えています。
割引よりポイントを拾いにいく例
よく「10%還元と10%オフでは、後者(割引)のほうが得である」などと言います。
こういう理屈です。
・ 10%還元 … 次の買い物機会に得られるポイントを得るだけであり、「1万1,000円の価値を1万円出して得た」<10,000÷11,000=0.909>なので結局9.1%割引と同等
・ 10%オフ … 10%割引だから還元より価値が上
筆者はこの認識は、間違っていると考えています。「本来的には同等、実際にはポイントのほうが大きくなる」が正解です。
ポイントが長期でためられて、さまざまな買い物に使えることを重視するなら、上記の理屈は修正されるべきと考えます。
・ 10%還元 … 買い物のリターンが、10%のポイントで来た
・ 10%オフ … 買い物のリターンが、10%の現金で来た
こう考えるなら、価値は同一と考えます。
それだけではなく、もっぱらマイル獲得やウエル活等のシーンにおいては、ポイントのほうに将来的価値を高く見積もれるのです。
割り引かれた価格はなにも生み出しませんが、マイルにすれば価値が大きくなります。
そんな比較例をひとつご案内します。
筆者の使っているマルエツカードは、日曜日のマルエツで5%オフです。
ですが筆者はScan&Goというウォークスルー決済を使っています。Scan&Goはシステム上割引ができないので、マルエツカードを決済元にしている場合、WAON POINTを10倍(5%)つけてもらえます。
「5%還元より5%オフのほうが得」と考えれば、Scan&Goを使わず、マルエツカードで決済するのが正解といえますが、そうは考えません。
Scan&Goを使うのには、店舗で付けてもらえるVポイントが2倍になる理由もあるのですが、仮に2倍のサービスがなくてもポイント付与のほうを選びます。
基本、ポイントは使って構わない
マイラーの筆者が、ポイントに価値を認め、ためこんでいる事例をご紹介しました。
ただ、ポイント界においては、このほうが例外的な使い道と思われます。
マイル以外の目的の場合、原則として使ってしまって構わないと考えます。
ただ、たまにあるポイント充当の機会を逃したくないのなら、5.000ポイントぐらいもっておけばいいでしょう。
もともとポイントをためこむのが好きな人なら、マイラーになるのがおすすめです。
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