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東京メトロ上場!「株主優待を通勤定期にはできるか」が話題だけど現実的にはどうなのか?優待族主婦が考察


東京メトロ上場!「株主優待を通勤定期にはできるか」が話題だけど現実的にはどうなのか?優待族主婦が考察

東京地下鉄(東京メトロ)は、9月20日に、東京証券取引所への上場が承認されました。

東京メトロは株主優待も発表し、その中の1万株以上保有でもらえる「全線定期乗車証」があればフリーパスの通勤定期にできるのでは?と、SNSで盛り上がっています。

優待族が、株主優待を現実的に通勤定期にはできるかなど、考えてみました。

※特定の金融商品の売買の推奨を目的としたものではありません。

注目の東京メトロ上場!株主優待はどんな内容?

東京メトロが上場!

東京地下鉄(東京メトロ)が、2024年9月20日、東京証券取引所に上場承認され、10月23日にIPO、新規上場することが決定しました。

想定売出価格は1,100円、配当金は25年3月期で年間40円、上場時の発行済株式数は5億8,100万株を予定していて、想定公開規模は3195.5億円とも言われています。

この東京メトロの株で話題なのは、株主優待です。

東京メトロの株主優待は2つ

  1. 年2回、3月 31 日および9月 30 日の最終の株主名簿に記載又は記録された2単元(200 株)以上保有の株主、所有株数に応じて株主優待乗車証(全線きっぷ、全線定期乗車証)を発行

  2. 年1回、3月 31 日の最終の株主名簿に記載又は記録された2単元(200 株)以上保有の株主に、関連施設の各種優待券を発行

200株以上あれば、「株主優待乗車証(全線きっぷ、全線定期乗車証)」がもらえ、「関連施設の各種優待券」ももらえるとわかります。

1. 株主優待乗車証

東京メトロの株主優待乗車証(画像提供元:東京地下鉄)

200株以上…全線きっぷを3月末3枚、9月末3枚

400株以上…全線きっぷを3月末6枚、9月末6枚

600株以上…全線きっぷを3月末9枚、9月末9枚

800株以上…全線きっぷを3月末12枚、9月末12枚

1,000株以上…全線きっぷを3月末15枚、9月末15枚

3,000株以上…全線きっぷを3月末45枚、9月末45枚

5,000株以上…全線きっぷを3月末75枚、9月末75枚

1万株以上…全線定期乗車証3月末1枚、9月末1枚

保有株数に応じて、全線きっぷの枚数は増えていき、1万株以上になると全線定期乗車証がもらえます。

2. 関連施設の各種優待券

  • EC サイト「メトロの缶詰」300 円引きクーポン券…1枚

※3,000 円以上お買い上げで利用でき、1年間何度でも使える

  • 「地下鉄博物館」無料招待券5枚

  • 「そば処めとろ庵」、かき揚げトッピング無料券(350 円以上利用時)…3枚

  • ゴルフ練習場「メトログリーン東陽町」、入場無料券 (平日限定)…5枚

株主優待で注目は1万株以上でもらえる「全線定期乗車証」

株主優待で注目は1万株以上でもらえる「全線定期乗車証」

東京メトロ株で話題なのは、1万株以上保有でもらえる「全線定期乗車証」で、東京でのオフィスワーカーで定期券を買っている人は「会社から定期券代をもらい、株主優待の「全線定期乗車証」を使って節約もできるのでは」とSNSで話題となりました。

優待族の筆者として、これが現実的かどうか考察してみます。

注目は1万株以上保有でもらえる「全線定期乗車証」だが現実的なのか?

1. 会社の規約を読んでみるべき

まず、企業によって定期券代の扱いは違うはずです。

会社の規約に書かれていることが多いため、まずは勤めている企業の規約をよく読んでみるべきです。

自己申請さえすれば定期券代を支払ってくれる場合もあれば、購入した定期券のコピーが必要、領収書発行が必要などあります。

2.「全線定期乗車証」をもらえる1万株はいくらくらい?

優待族主婦として、「全線定期乗車証」をもらえる1万株保有は、一般的にハードルが高いと感じます。

なぜかというと、想定売り出し価格(1,100円)から推測しても、「全線定期乗車証」がもらえる1万株に必要なのはIPOに当選したとしても約1,100万円だからです。この額を用意できないといけないわけです。

それぞれのタイミングで規定以上保有していないと優待は受けられない

しかも、長期保有の縛りはついていませんが、株主優待券には有効期限があります。「全線定期乗車証」をもらうには、一時的にでも、それぞれのタイミングで1万株を保有している必要があります。

「全線定期乗車証」をもらうには…

・ 2025 年3月 31 日に1万株を保有する必要がある

・ 2025年9月30日に1万株を保有する必要がある

・ 2026年3月31日に1万株を保有する必要がある

常に「全線定期乗車証」をもらうためには半期に1度、権利取りが必要なわけです。

3. 同じ額があれば、高配当株の配当金で買った方が早い?

優待族の筆者は、どうしても株主優待がないより、ある株に魅力を感じてしまいますが、高配当株の配当金で定期券を買うことで申請した方が堅実のような気がします。

「全線定期乗車証」を株主優待でもらうための1,100万円のコストが高すぎる気がするからです。

1,100万円を3%で運用すると… 配当金は年間33万円(税引前)

1,100万円を4%で運用すると… 配当金は年間44万円(税引前)

1,100万円を5%で運用すると… 配当金は年間55万円(税引前)

全線定期券を買うにしても1か月1万7,670円

東京メトロでの定期代は乗る区間で違うはずですが、全線定期券を買うにしても1か月1万7,670円。年間でも21万2,040円です(1か月定期券を12回買った場合)。

1,100万円を3%で運用した場合の配当金(税引前)でもまかなえます

配当金で定期券を買うなら、会社の規約違反になる可能性も低く無難な気がします。

高配当株の配当金で定期券代をまかなう方が現実的

そもそもIPOで「1万株」が当たるのか疑問

今回、1万株で約1,100万円の試算額はIPOの想定売出価格(1株1,100円)で当選した場合の額です。

当たらない可能性もあります。

100株ではなくて1万株当たるのは、かなり運がいい人か、対面口座であれば資産額が多いお得意様かもしれません。

ともあれ東京メトロのIPOには注目が集まっている!

「全線定期乗車証」を株主優待でもらい、定期券代を支払わなくていい話は、非現実的なのではと優待族の筆者は考察しましたが、SNSで話題になるほどには、東京メトロのIPOには注目が集まっていることがわかります。

1万株を買うのは難しくても、200株以上で、全線きっぷを年間6枚もらえて休日に東京メトロに乗って遊びに行けることもあり、電車好きな人にとっては喜ばしいニュースでもあり、東京メトロの株にも注目してみるとよいでしょう。

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