キャッシュレス決済が浸透したとはいえ、現金の出番が完全になくなったわけではありません。
そんな時便利なのがATMですが、手数料が値上げの流れが強まっています。それでもお得にATMを利用する方法なども紹介しましょう。
ATMの手数料が引き上げの流れ
現金を調達するのに重宝するのがATMですが、ATMの設置や維持にはコストがかかります。
利用者負担の観点から、ATMの手数料が引き上げの流れです。
【三井住友銀行】(10/1より)ATM(現金)の振込手数料を引き上げ
≪画像元:三井住友銀行≫
三井住友銀行は、10月1日から国内振込手数料を改定します。
ATMを使った振込手数料は、以下のように改定されます。
・同一店(キャッシュカード):無料 → 無料
・同一店(現金):220円・440円 → 660円
・本支店(キャッシュカード):110円 → 無料
・本支店(現金):220円・440円 → 660円
・他行(キャッシュカード):165円・330円 → 165円・275円
・本支店(現金):385円・550円 → 880円
同じATMでも、キャッシュカードを使った振込は概ね引き下げの一方で、現金を使った振込は概ね引き上げです。
【住信SBIネット銀行】キャッシュカード利用時は手数料が引き上げ
≪画像元:住信SBIネット銀行≫
住信SBIネット銀行のキャッシュカード(デビット機能付き含む)をATMで利用する際、12月1日から手数料が引き上げられます。
現在、キャッシュカード利用時の手数料は、ATMの種類にかかわらずスマプロランクに応じて一定回数無料(無料回数を超えた場合は110円)です。
12月1日からは無料回数がなくなり、手数料もATMによって以下のように差が生じます。
・ セブン銀行・ローソン銀行・イーネット:165円
・ ゆうちょ銀行:330円
・ イオン銀行:110円
・ ビューアルッテ:110円(預け入れは不可)
ゆうちょ銀行ATMの手数料が大幅にアップしています。
地方や離島にも必ずあるゆうちょ銀行ですので、旅行者には痛いかもしれません。
また、自動でスマプロの最高ランクになれる「住信SBIプラチナデビット」も、無料でATMを利用できなくなり、メリットが1つなくなります。
提携NEOBANK支店は無料回数超過時の手数料のみ引き上げ
提携NEOBANK支店については、アプリでATM、キャッシュカードのいずれの場合も、各支店で設定している無料回数については変更ありません。
無料回数超過時の手数料(キャッシュカードのみ)が、以下のように引き上げられます。
・ セブン銀行・ローソン銀行・イーネット:165円
・ ゆうちょ銀行:330円
・ イオン銀行:110円
・ ビューアルッテ:110円(預け入れは不可)
【山陰合同銀行】(11/7より)「ATM硬貨入金手数料」を新設
≪画像元:山陰合同銀行≫
11月7日より、山陰合同銀行では「ATM硬貨入金手数料」なるものが新設されます。
当座預金、普通預金、貯蓄預金へ硬貨を使って入金する際に、発生する手数料です。
硬貨入金は1回あたり100枚までで、1日あたり1回目は無料、2回目以降は入金の都度220円の手数料がかかります。
それでもATMをお得に利用する方法を紹介!
「振込ならネットバンキングを使えばいいじゃないか」「キャッシュレス決済を使えばいいのに」とマリー・アントワネットのような声もあるでしょう。
確かにその通りですが、どうしても現金が必要になる機会はありますし、ATMで振込したいときもありますよね。
【住信SBIネット銀行】(12/1より)「アプリでATM」の手数料が無料に
≪画像元:住信SBIネット銀行≫
住信SBIネット銀行には、「アプリでATM」というサービスがあります。
スマホアプリがあればキャッシュカードがなくても、全国のセブン銀行やローソン銀行のATMで引き出しや預け入れができるサービスです。
現在、アプリでATMの手数料は、スマプロランクに応じて一定回数無料(無料回数を超えた場合は110円)です。
12月1日からは、何度でも無料で利用できるようになります。
【三菱UFJ銀行】25日・月末はコンビニATMが無料
≪画像元:イーネット≫
三菱UFJ銀行の普通・貯蓄預金口座キャッシュカードでセブン銀行・ローソン銀行・イーネット・ゆうちょ(ファミマ設置)のATMを利用すると、通常は110円~308円の手数料が発生します。
しかし、毎月25日と月末日(8時45分~18時)に限っては、手数料が発生しません。
その日の8時45分~18時以外の時間帯でも、手数料は一律110円です。
スーパー普通預金(メインバンクプラス)なら25日・月末以外もお得
≪画像元:三菱UFJ銀行≫
三菱UFJ銀行のスーパー普通預金(メインバンクプラス)なら、さらにお得です。
三井住友銀行の本支店ATMの時間外手数料(110円)が無料ですし、コンビニATMも最大月2回まで無料になります。
【Olive】自行以外のコンビニATMも無料で使える
≪画像元:三井住友銀行≫
三井住友銀行の「Olive」ならば、手数料を大幅に節約できます。
三井住友銀行の本支店ATM、三菱UFJ銀行の店舗外ATMでの時間外手数料が無料です。
また、選べる特典で「コンビニATM手数料無料(1回)」を選択すれば、イーネットATM・ローソン銀行ATM・セブン銀行ATMの手数料が1回無料になります。
Oliveアカウントの特典選択状況に関わらず、毎月25日・26日(8時45分~18時)は、コンビニATM利用手数料がかかりません。
【ソニー銀行】提携7行のATMが無料に
≪画像元:ソニー銀行≫
ソニー銀行キャッシュカードを使い、セブン銀行、イオン銀行、イーネット、ローソン銀行、ゆうちょ銀行、三井住友銀行、三菱UFJ銀行を使い入金をすると、手数料は何度でも無料です。
出金も月4回まで手数料がかかりません。
月5回目以降は110円/回の手数料がかかりますが、日時は関係なく一律です。
【PayPay銀行】3万円以上の取引なら何度でも無料
≪画像元:PayPay銀行≫
PayPay銀行のキャッシュカードを使い、主なコンビニATM、三井住友銀行ATM、ゆうちょ銀行ATMを毎月1回目の入金と出金で利用すると、手数料がかかりません。
月2回目以降は、ゆうちょ銀行が330円、それ以外は165円の手数料が発生しますが、3万円以上の取引であれば、何度でも手数料が無料です。
メインバンクのプログラムもチェックしよう
給与振込やクレカ引き落としなどに使っているメインバンク、今一度メインバンクのサービスプログラムをチェックしてください。
利用状況に応じて、ATMの利用手数料が優遇されているかもしれません。
例えば楽天銀行では、会員ステージに応じて最大月7回ATM手数料が無料になる「ハッピープログラム」があります。
2024年10月からの社会保険の適用拡大とは?106万円の壁や適用拡大後の対応についても解説