スマホ決済を使い、交通系電子マネー「Suica」を利用できるサービスがあります。
主だったところでは、「d払いのSuica」、「楽天ペイのSuica」、「au PAYのSuica」です。
すでに該当のスマホ決済アプリを使っている人なら、考えずにそのスマホ決済のSuicaを使えば問題ありません。
しかし、これからスマホ決済を始めようとする人にとっては、悩みどころです。
そこで今回は、d払いのSuica、楽天ペイのSuica、au PAYのSuicaを徹底比較します。
基本的な機能は共通
≪画像元:KDDI≫
d払いのSuica、楽天ペイのSuica、au PAYのSuicaの基本的な機能は、ほぼ共通しています。
交通機関利用、買い物利用、残高表示、利用履歴(前日分まで)、購入済み定期券の表示、タッチでGo!新幹線、エクスプレス予約サービスは利用可能です。
対して、モバイルSuicaに登録したクレカでのチャージ、定期券購入、Suicaグリーン券購入、おトクなきっぷ購入、JRE POINT・Suicaポケットの受取、ネット決済、再発行、チャージ払い戻し・退会は利用できません。
JRE POINT WEBへ登録すれば、JRE POINT → d払いのSuica、楽天ペイのSuica、au PAYのSuicaにチャージすることも可能です(別途モバイルSuicaアプリでの操作が必要)。
d払いのSuica・楽天ペイのSuica・au PAYのSuicaの違いは?
基本的に機能は共通ですので、現在利用しているサービス系列のSuicaを使えば、問題ありません。
200円チャージごとに、1ポイントがもらえます。
しかし、d払いのSuica、楽天ペイのSuica、au PAYのSuicaには、細かいところで使い勝手に違いがあります。
ここでは、特に気になるiPhone、チャージ方法、ポイント還元について、違いを解説しましょう。
1. iPhoneへの対応
日本は世界でも有数のiPhone大国です。
筆者はAndroidですが、家族や友人にはiPhoneユーザーが多いです。
iPhoneに対応しているかどうか、違いがあります。
【d払い】iPhoneでは利用不可
d払いアプリ自体はiPhoneに対応していますが、d払いのSuicaはiPhoneに対応していません。
【楽天ペイ】iPhoneでも利用可能
≪画像元:楽天グループ≫
FeliCa機能が搭載されたiPhoneで、OSバージョンがiOS13.0以上であれば、楽天ペイのSuicaを利用できます。
ただし、Android端末とiPhoneでは、後述するチャージで使い勝手が異なります。
【au PAY】iPhoneでは利用不可
au PAYアプリ自体はiPhoneに対応していますが、au PAYのSuicaはiPhoneに対応していません。
2. チャージ方法
Suicaは事前に残高チャージをして利用する「前払い式」です。
利用に必須なチャージですが、チャージ方法にも違いがあります。
【d払い】期間・用途限定ポイントでもチャージ可能
≪画像元:NTTドコモ≫
d払いのSuicaは、以下の方法でチャージできます。
・ d払いアプリに登録したdカード
・ 現金(コンビニ、チャージ機など)
・ d払い残高
・ 電話料金合算払い
・ dポイント
現金(コンビニ、チャージ機など)以外は、d払いのSuica独自のチャージ方法ですが、1,000円単位でしかチャージできません。
dカード、d払い残高、電話料金合算払いなら、1,000円以上1円単位でチャージ可能です。
dポイントは、期間・用途限定ポイント含めて利用できます。
【楽天ペイ】「夜間自動チャージ」も利用可能
≪画像元:楽天グループ≫
楽天ペイのSuicaは、以下の方法でチャージできます。
・ 楽天カード(楽天ペイアプリ)
・ 現金(コンビニ、チャージ機など)
・ 楽天ポイント
Androidでは、決まった時間に自動で楽天カードよりチャージされる「夜間自動チャージ」も利用できます(1万円/回上限)。
iPhoneでの楽天カード・楽天ポイントからのチャージは1回につき1万円まで、楽天ポイントからのチャージは月10万ポイントまでです。
楽天ポイントは通常ポイントのみチャージに利用可能で、期間限定ポイントは利用できません。
d払いやau PAYとは異なり、楽天ペイ残高ともいうべき楽天キャッシュも、チャージには利用できません。
【au PAY】「au PAY残高」へのチャージ方法が豊富
≪画像元:KDDI≫
au PAYのSuicaは、au PAY残高、現金(コンビニ、チャージ機など)でチャージできます。
Pontaポイントやau PAYカードを使って、au PAYのSuicaに直接チャージすることはできません。
ただし、Pontaポイント・クレカ・電話料金合算払い → au PAY残高へのチャージという風に、間接的なチャージは可能です。
Pontaポイント(au PAYマーケット限定)はチャージできません。
3. ポイント還元
ポイ活勢にとって、ポイント還元は最重要項目です。
いずれも、200円チャージごとに1ポイントもらえるのは変わりません。
チャージ元からのポイント還元について、ここでは詳しく見ていきましょう。
【d払い】電話料金合算払いならチャージでポイント二重取り可能
d払いのSuicaは、d払いアプリ → Suicaへのチャージで、200円につき1ポイントが還元されます(dポイントからのチャージを除く)。
dカードからチャージしてもdカードからのポイント還元はありませんが、電話料金合算払いなら話は別です。
dカード以外のクレカを、電話料金合算払いの支払い元に設定できます。
・ 電話料金合算払いの支払い元のクレカ(三井住友カードプラチナプリファードなら最大2%還元)
・ d払いからモバイルSuicaにチャージ(0.5%還元)
と、ポイント二重取りも可能です。
dポイントからチャージしても、ポイント還元はありません。
【楽天ペイ】チャージ元からの還元はなし
楽天ペイのSuicaは、楽天ペイアプリ → Suicaへのチャージで、200円につき1ポイントが還元されます(楽天ポイントからのチャージを除く)。
ポイントはチャージ日の翌日以降、自動で還元されます。
楽天カードからチャージしても、楽天カードからのポイント還元はありません。
楽天ポイントからのチャージは、ポイント還元の対象外です。
【au PAY】au PAYゴールド・au PAYカード以外のクレカがおすすめ
au PAYのSuicaは、au PAYアプリ → Suicaへのチャージで、200円につき1ポイントが還元されます。
チャージ後4日以降、順次還元されます。
au PAY残高へのチャージ方法について、ポイント還元の可否は以下の通りです。
・ au PAYカード:ゴールドは1%還元、一般は還元なし
・ au PAYカード以外のクレカ:カードによって異なる
・ 電話料金合算払い:還元なし
Pontaポイント → au PAY残高 → au PAYのSuicaとチャージすれば、0.5%分のポイントはもらえます。
4. 自社ポイントプログラムへの影響
自社サービスを利用してもらうべく、各社とも独自のポイントプログラムを提供しています。
NTTドコモは「dポイントクラブ」、楽天は「SPU」、auは「Pontaレベル」です。
【d払い】チャージ分の0.5%分のポイントもランク判定対象
≪画像元:NTTドコモ≫
dポイントクラブは10月にリニューアルされます。
3か月間に貯めたdポイント数に応じてランクが決定し、ランクに応じた以下の特典を受けられます。
・ ポイント倍率アップ特典
・ d払い特典
・ 料金充当特典
期間・用途限定ポイントはランク判定対象外で、キャンペーンポイント、ポイント倍率アップ特典分のポイント、長期利用ありがとう特典分のポイントも対象外です。
しかし、d払いのSuicaへのチャージでもらえる0.5%分のポイントについては、特に言及がありません。
ランクアップに使えそうですね。
「d払い特典」については、街の加盟店での利用のみ還元率アップの対象ですので、Suicaへのチャージは対象外っぽいです。
【楽天ペイ】対象外
楽天の「SPU」は、楽天サービスの利用状況に応じて、楽天市場での還元率がアップするプログラムです。
残念ながら、楽天ペイは判定ランクの対象とはなっていません。
楽天カードからチャージしても、楽天カードの判定対象外サービスです。
【au PAY】チャージ分の0.5%分のポイントもランク判定対象
≪画像元:Ponta≫
「au Pontaレベル」も仕組みとしてはdポイントクラブと似ていますが、特典が大きく異なります。
特典が若干しょっぱいですが、もらえないよりはましでしょう。
ランク判定の対象となるのは、KDDIから進呈されたPontaポイントのみで、アンケートなどでもらったPontaポイントは対象外です。
au PAYのSuicaへのチャージでもらえる0.5%分のポイントは、ランク判定の対象です。
また、au PAY残高にチャージする際にau PAYゴールドカードを使った場合、1%還元分も判定対象となります。
スマホ決済のSuica、おすすめは?
基本的には、現在自分が使っているサービスをそのまま使うのがいいでしょう。
まだ使っていない方は、以下のおすすめポイントを参考にして選んでください。
d払いのSuica
dポイントクラブは、判定されるランクでdポイント加盟店、街のd払い加盟店で高還元です。
チャージ以外でポイントをザクザク貯めたい人におすすめです。
期間限定ポイントをチャージに使えるのは、d払いのSuicaしかありません。
dカード以外のクレカを持つドコモユーザーは、電話料金合算払いでポイント還元を受けられます。
楽天ペイのSuica
iPhoneユーザーは、3つの中では楽天ペイのSuicaしか選択肢がありません。
「夜間自動チャージ」は、モバイルSuicaアプリがなくても忘れずチャージしたい人におすすめです。
au PAYのsuica
au PAYのSuicaは、チャージでポイントをザクザク貯めたい人におすすめです。
au PAY残高へのチャージ方法が豊富で、au PAYゴールドカードがあればさらにお得ですよ。
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