株主優待の中には、1度の優待を使うだけで投資元本を回収できる場合があります。
たとえば、9月のある家電量販店の株主優待では1株あたり2,778円で優待券が5,000円分もらえます。
年間300銘柄以上の優待をもらう優待主婦が、そんな優待が豪華すぎる銘柄で、9月の権利になっている銘柄を3つ紹介します。
豪華すぎる優待【1】2,778円の投資で優待5,000円分がもらえる銘柄はこれ！
≪執筆者撮影≫
家電量販店で知られる上新電機 <8173>の株価は2,778円で、1株保有すると9月に5,000円分の株主優待券がもらえます。
≪画像元：Yahoo!ファイナンス≫
上新電機の株主優待は、3月、9月に権利があり、9月は「全株主」に、税込2,000円以上の買い物で1枚ずつ使える200円券「25枚」がもらえるためです。
9月権利は
・ 1株保有 … 2,778円
・ 2,000円以上の買い物で1枚ずつ使える200円券「25枚」、5,000円分がもらえる
優待券は割引券になるので、使うためには上新電機での利用が必須となりますが、投資した金額よりも株主優待券の額が大きくなるため、「株式投資で損をしたくない」人にも魅力的です。
株主優待券を〇枚以上使えれば投資額の“回収”ができる
200円を14枚使うと … 2,800円分
→ 2万8,000円以上のお買い物をして、2,800円分の割引券を使えれば1度で「元とれ」計算になります。
確認しておきたいこととは…
≪画像元：Joshin≫
気になるのは、このような“魅力的すぎる”株主優待がある企業は経営状態が厳しいのではないかということです。
投資対象として疑問があるなら、企業のIR情報を確認すべきで、上新電機の売上高や営業利益も見ておきましょう。
≪画像元：Joshin≫
上新電機の業績を見ると、2021年3月期の売上高が高く、それ以外は、ほぼ横ばい。
営業利益も横ばいで、経常利益や純利益に関しては微減です。自己資本比率は40％以上あります。
上新電機は8月6日には「自己株式の買付け」を報告したこともあり、安心感を持たれている人も多そうです。
豪華すぎる優待【2】焼肉坂井ホールディングス <2694>
優待内容がよくて不安に感じてしまう銘柄はほかにもあります。
≪執筆者撮影≫
焼き肉店の焼肉坂井ホールディングス <2694>の株価は75円、100株で7,500円です。
9月、3月の年2回が基準日で、10％引きになる優待券が2枚ずつもらえます。
これは、大人4人で税込3,058円の食べ放題メニューを楽しむなら、1回あたりの割引額は1,223円です。
1会計で1枚なので、年間での4枚を使うと、年間の合計割引額は4,892円になり、投資額7,500円分は2年間で“回収”できます。
≪画像元：焼肉坂井ホールディングス≫
営業利益は、2021年3月～2023年3月までは赤字でしたが、2024年3月期には黒字転換していることが見てとれます。
豪華すぎる優待【3】VTホールディングス <7593>
≪執筆者撮影≫
自動車販売関連事業などで知られるVTホールディングス <7593>の株価は497円、100株で4万9,700円と5万円弱です。
9月が基準日で、100株以上だと、車検やレンタカーの割引券などがセットになったサービス冊子が1冊もらえます。
サービス料は利用する内容によって違いますが、筆者はキーパーLABOサービスを過去に利用し、20％割引を受けました。
≪画像元：VTホールディングス≫
2025年3月期の通期業績予想はこちらです。
≪画像元：VTホールディングス(pdf)≫
上場以降の売上収益や営業利益は右肩上がり。25年3月期は年間24円の配当も予定されています。
投資元本を短期間で回収可能？ 営業利益なども確認を
あまりに株主優待が豪華だと、急な廃止や変更の可能性も感じます。
ただ、投資額の回収も短期間で終わるため、最小単元で様子を見ながら投資してみることも選択肢のひとつです。
財務状況がいくらよい株であっても株価が下がる場合もあるため、株は難しいものですが、投資する際に確認しておけるとよいでしょう。
投資元本が少なくて、1度～数年で回収できそうな株に投資して、早めに投資元本を回収してしまうスタイルもあります。
※最低購入価格・配当利回りは2024年8月21日終値
※特定の金融商品の売買の推奨を目的としたものではありません。
※購入手数料は含まれていません。
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