もう梅雨も明けてしまいました。
とにかく暑い季節、適度にエアコンを利用しないと、生命にもかかわります。
賃貸マンションの管理に長く携わった私は、驚く理由でエアコンを壊す事例を見てきました。
外国人の方、初めて一人暮らしをする方などが、知らないとはいえ、エアコンをびっくりするような扱いをして壊しています。
また「エアコンが故障している。責任を取ってほしい」とのクレームを受けてきました。
壊れてしまったエアコンの入れ替えは、相応の費用が掛かります。
現在の日本は、適切にエアコンを使わないと生命の危険があります。
普通では考えられない事案ですが、エアコンを壊さないために、どうぞご確認ください。
【事例1】エアコンのコンセントが焼け焦げてしまった
訪問してエアコンを確認すると、フィルターに埃が層をなしていて、まったく空気を通さない状態でした。
これでは室内機で冷気を空気に伝えられないので、室内が冷えません。
最高出力運転を長時間続けた結果、コンセントが焦げてしまったようです。
【事例2】室外機で熱交換ができず、冷気を出せなくなった事例
エアコンが全く聞かない、修理か交換をしてほしいとの要望でした。
現場にいくと、エアコン室外機の前に、大きなキャリーバックがありました。
ファン(扇風機)で風を起こし、コンデンサーに通すことにより熱交換をするのですが、出口を塞いでしまっては風が起きません。
別の案件で、エアコン室外機の裏と壁の間に、要らない段ボールを詰めて、苦情を訴える方もいました。
それらを退ければ、エアコンは正常に作動します。
【事例3】エアコンの冷媒管が折れて、故障した事例
エアコンにハンガーなどを掛ける方がいました。
どうも掛ける際にエアコン室内機を動かしてしまって、冷媒管が折れてしまったようです。
エアコンの室内機を取り付けるために、壁に据付板を固定していきます。「背板」と呼ばれる金属製の板です。
強引に上下させたので背板から外れてしまい、重さで冷媒管が折れてしまいました。
冷媒ガスが抜けてしまい、熱交換がされないので、冷気がでません。
賃借人に弁償していただきました。
【事例4】霜を取るために室外機に水をかけて、霜取り運転が長引く事例
これは冬場の話。
冬季のエアコン室外機は、熱交換の際にコンデンサーに霜がつきます。
室外機は定期的に運転を止め、熱を出して霜を溶かします。
室外機が蒸気まみれになるので、故障したと連絡がありました。
事情を説明したところ、エアコンを早く動かすため、霜を溶かすお湯をかけたそうです。
その時は良かったのですが、エアコンが運転すると、先ほどのお湯が凍り、さらに強固な霜が付いて、より停止時間が長くなりました。
【事例5】室外機に雷が落ちる
運が悪いとしか言いようがありませんが、経験したことがありました。
最近は落雷による設備の故障が多いです。
火災保険の特約によっては、保険金支払いの対象になるようです。
落雷など、如何ともしがたい事象もありますが、「常識的」に手入れすれば、それなりの期間利用できます。
フィルターの掃除や、室外機の周りに物を置かないなどは、徹底してください。
電気使用量も節約できます。