5月30日の記者会見で林官房長官は、2025年春期後半を目途に、iPhoneにマイナカード機能を搭載されることを発表しました。
今後はiOSとAndroid端末の両方にマイナンバーカード機能が搭載されることになり、これによりiPhoneユーザーもスマホでのマイナンバーカードについての利便性を享受できるようなるとしています。
ここでは、iPhoneのマイナカード機能搭載の概要と、今後のデジタル推進により期待できることについて紹介します。
iPhoneのマイナカード機能搭載の概要
マイナンバーカードをAppleウォレットにシームレスで、追加することが可能となります。
今回発表された利用可能なサービス
コンビニエンスストアで公的な証明書等を発行
「マイナポータル」iOSアプリにアクセス可能となり、iPhoneからオンライン行政サービスを利用可能
非接触IDカードリーダーに自分のiPhoneをかざすだけで、対面で身分証明書を提示
今回の発表では、iPhoneにマイナンバーカードで利用可能なこととして以上3点が明記されています。
マイナンバーカードで出来ること
現在マイナンバーカードは、以下のサービスの利用が可能です。
コンビニドラッグストアのマルチコピー機から行政サービスを利用が可能
住民票の写し、住民票記載事項証明書、印鑑登録証明書、戸籍証明書等の各種証明書の発行
マイナポータルから各種申請が可能
子育て支援、引っ越し手続きなど各種手続きが可能。※ただし自治体によって内容は異なります。
オンラインから確定申告が可能
e-Taxを使いオンラインからの確定申告が可能。
さらにマイナポータルと連携することで、確定申告書の該当項目にデータを自動で入力するなど作業を簡易化することができます。
ねんきんネットが利用可能
ねんきんネットにアクセスでき、自身の年金の情報履歴や状況を確認することが可能。
健康保険証として利用可能
健康保険証と紐づけすることで、健康保険証として利用可能。
マイナポータルと連携させることで特定健診情報等、診療・薬剤情報、医療費通知情報を確認することができます。
今回は詳細が発表されていませんが今後、現物のマイナンバーカードで利用できるサービスなどが順次対応されることが予想できます。
セキュリティ・プライバシー管理
Face IDまたはTouch IDで認証
iPhoneを紛失した場合、iPhone機能にある「探す」アプリを使用し、デバイスをロックして位置を特定、デバイスをリモートで消去などの対応が可能
※iPhoneの生体認証機能を活用することで、個人情報の流出やなりすましのリスクにも対応できるとしています。
参照:Apple、日本でのAppleウォレットの身分証明書機能の展開を発表、米国外で初
iPhoneにマイナカード機能搭載のまとめ
日本国内のスマートフォン市場の5割のシェアを持つとされるiPhone。
来年iPhoneからマイナンバーカードを搭載することで、国内のマイナンバーカードデジタル化のインフラがさらに強化されることになります。
岸田首相と米アップル社CEOティム・クックがテレビ会議で協議をして、決定したということです。
マイナンバーカードの推進は国家事業として、大きく動いています。
Appleでは、Appleウォレットの身分証明書機能を米国外の国で展開するのは日本が初めてということで、日本のデジタル推進に対する期待とAppleの日本に対する身分証明書の信頼が伺えます。
マイナンバーカードの最大の利点は、
災害時に交付された支援金が受領できたり、
マイナンバー保険証が利用できる医療機関ならば限度額適用認定証なしで高額療養費が適用される
などの救済措置を速やかに受けられることです。
また予期せぬ事故や災害で急な診察があった場合に、これまでの特定健診情報等、診療・薬剤情報などを回収することができ、迅速で正確な診断の支援をすることも可能です。
iPhoneにマイナンバーカードが搭載されることで、予期せぬ事態をデジタルより迅速に対応できる可能性を秘めており、事故や災害時の強力なバックアップとなりそうです。