農林水産省が東京都中央卸売市場に出荷される野菜の生育状況及び価格見通し(令和6年6月)について、主産地等からの聞き取りを行い、その結果について発表しました。
ネットスーパー戦国時代の「使い分け術」 損をしないためのチェックポイントとおすすめ5選+お得なプラスα
聞き取りを行った、15品目の野菜の6月の価格については令和6年6月は、価格が落ち着く野菜が増える見込みです。
参照:農林水産省
※平年並みとは、平年(過去5か年平均)との比率が90%以上、110%以下である。
※15品目の野菜:大根、にんじん、白菜、キャベツ、ほうれん草、ねぎ、レタス、きゅうり、なす、トマト、ピーマン、ばれいしょ、さといも、玉ねぎ、ブロッコリー
6月の15品目の野菜価格のそれぞれの見通し
それぞれの野菜価格の見通しについて見ていきます。
6月の大根の見通しは?
青森(59%)
千葉(17%)
北海道(16%)
千葉県産中心から、青森県産中心の出荷へと切り替わります。
青森県産・北海道産の生育は順調で、千葉県産は4月以降の多雨の影響により歩留まりの低下がみられます。
全体として6月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。6月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
6月にんじんの見通しは?
千葉(69%)
茨城(10%)
徳島県産の出荷が終了し、千葉県産中心の出荷へと切り替わります。
茨城県産の生育は順調で、千葉県産は4月以降の多雨の影響により生育の遅延傾向がみられます。
全体として、6月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込み。6月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
6月の白菜の見通しは?
長野(55%)
茨城(26%)
群馬(18%)
茨城県産中心の出荷から、長野県産中心の出荷へと切り替わります。
主産地の生育は順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
6月のキャベツの見通しは?
千葉(36%)
茨城(29%)
群馬(20%)
神奈川県産・愛知県産が減少し、千葉県産・茨城県産中心の出荷へと切り替わります。
千葉県産は4月の多雨の影響により歩留まりの低下がみられ、出荷数量が減少し高値の状況であったものの、出荷数量は徐々に回復傾向。茨城県産・群馬県産の生育は順調です。
全体として6月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、6月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
6月のほうれん草の見通しは?
群馬(37%)
茨城(27%)
栃木(22%)
群馬県産・茨城県産に加え、栃木県産の出荷が増加します。
群馬県産は気温高と降雨により、生育が前進傾向。茨城県産は4月下旬の高温等、栃木県産は積雪による播種遅れ、圃場の乾燥による生育のばらつきによって、出荷数量は平年を下回る見込み。
全体として、6月の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
6月のねぎの見通しは?
茨城(60%)
千葉(19%)
主産県の生育は順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
6月のレタスの見通しは?
長野(74%)
群馬(21%)
長野県産の出荷量が増加します。
主産県の生育は順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
6月のきゅうりの見通しは?
埼玉(25%)
群馬(24%)
福島(14%)
埼玉県産・群馬県産に加え、福島県産の出荷が増加します。
埼玉県産の生育は順調で、群馬県産は曇雨天による生育不良、福島県産は低温による生育遅延により、出荷数量は平年を下回る見込みです。
全体として、6月前半の出荷数量・価格は平年並みで推移し、6月後半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
6月のなすの見通しは?
高知(28%)
群馬(21%)
福岡(16%)
高知県産・群馬県産・福岡県産中心の出荷になります。
高知県産は4月から5月中旬にかけての曇雨天、福岡県産は成り疲れにより、出荷数量は減少する見込み。
全体として、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
6月のトマトの見通しは?
栃木(22%)
熊本(18%)
愛知(12%)
千葉(11%)
栃木県産・熊本産・千葉県産は曇雨天、低温、病害により、出荷数量は平年を下回る見込み。愛知県産の生育は順調です。
全体として、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
6月のピーマンの見通しは?
茨城(67%)
茨城県産主体の出荷になります。
多雨、日照不足により、出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移する見込みです。
6月のばれいしょの見通しは?
長崎(59%)
静岡(17%)
北海道産・鹿児島県産の出荷が終了し、長崎県産・ 静岡県産中心の出荷になります。
長崎県産は4月以降の曇天、多雨の影響により歩留まりの低下がみられるものの、出荷数量は徐々に回復傾向です。
静岡県産は3月の凍霜害により小玉傾向であるものの、作型の切り替わりに伴い回復が見込まれます。
全体として、6月前半の出荷数量は平年を下回り、価格は平年を上回って推移し、6月後半の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
6月のさといもの見通しは?
鹿児島(67%)
宮崎(19%)
鹿児島県産・宮崎県産主体の出荷になります。
主産県の生育は順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです
6月の玉ねぎの見通しは?
佐賀(43%)
兵庫(21%)
北海道産の出荷が終了し、佐賀県産・兵庫県産中心の出荷となります。
主産県の生育は順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
6月のブロッコリーの見通しは?
長野(30%)
北海道(26%)
福島(10%)
香川県産・熊本県産・長崎県産の出荷が終了し、長野県産・北海道産・福島県産中心の出荷へと切り替わります。
主産県の生育は順調であり、6月の出荷数量・価格は平年並みで推移する見込みです。
野菜の高値がようやく落ち着く兆しが…!
近年天候不順により野菜の価格変動が大きくなっている中で、農林水産省では産地の出荷判断と消費者の購買行動の最適化のために平成23年より、主産地、卸売会社等からの聞き取りを基に、野菜の生育状況や価格の見通しを情報発信しています。
6月は出荷が安定し、野菜の価格が落ち着く見込みです。
しばらく野菜の価格高騰が続いていましたが、6月を境に野菜の産地が冬春 → 夏秋へ切り変わります。
これにともない、野菜の出荷数量が安定し、価格も落ち着いていくと見込まれています。
全体的には、平年より価格が上回っているものが多いのですが、ここ数カ月続いていた野菜の高騰は解消に向かいそうです。
筆者もスーパーへ行くと、このところ安売りのレタスに出会うことが増えました。
以前は1玉200円を超えていましたが、最近は1玉100円で手に入ることも。
なすやズッキーニなどの夏野菜も並ぶようになり、値段もわりとお手頃です。
先日は、太くて長い大物のなす3本を200円で購入できました。
夏野菜に注目!
夏秋の産地への切り替わり等にともない、野菜の価格が落ち着くと見込まれている6月。
これから旬をむかえる「夏野菜」が、家計の救世主になりそうです。
6月も野菜をたっぷり摂取して、身体の不調を感じやすい梅雨の時期を乗り切りましょう。
2024年【都内対象】省エネ家電補助金制度をチェック!エアコンに5万円補助などお得に