鉄道のタッチ決済乗車は関西から増えましたが、関東大手私鉄でも本格化してきました。
東急電鉄はすでに事前購入チケットでのタッチ決済利用を導入していましたが、このたび5月15日より、誰でも準備なくタッチ乗車できるサービスが始まりました。
認証実験段階ですが、今後やめる理由もないでしょう。
初日に体験してまいりました。
東急電鉄のタッチ決済乗車
すでに日常的にタッチ決済乗車を利用している方も増えているかもしれません。
ただ関東で事前購入なくタッチ乗車可能なサービスは江ノ電ぐらいでしたので、筆者は初めてです。
実際に使ってみると、いろいろ気づきがありました。
≪画像元:東急電鉄≫
タッチで乗れる
一部改札機にはすでに、タッチ決済用とQRコード決済用の端末が用意されています。
通常の交通系ICタッチ部分と、QRコード決済との中間に、タッチ決済用読み取り部分があります。
クレジットカード(クレジット端末で決済するデビットカード、プリペイドカードを含む)でも、スマートフォンでもOKです。
ただしMastercardブランドは未対応です(今後対応予定)。
東急電鉄のみ(世田谷線未対応)
今回は東急電鉄のみです。
ですから東京メトロや都営地下鉄、みなとみらい線への直通利用はできません。
それから運賃体系の独立している東急世田谷線については、今後対応です。
東急新横浜駅のみ窓口対応になっていますが、タッチ決済での出入りは可能です。
実際にやってみた
実際に東急線の改札を通過してみました。
Google Payで3枚、楽天ペイで1枚(楽天カード)タッチ決済を設定しているので、間違いのないよう、あらかじめGoogleウォレットでカードを開いてからタッチします。
タッチ決済側で生体認証を求められ、いったん改札が閉まってしまいました。
生体認証すると、開きました。
これは毎日のように使っている店舗でのタッチでも日々あることです。
通れる改札は1箇所だけですし(しかも入場、出場兼用のもの)、混雑している通勤時間帯は少々迷惑になるかもしれません。
設定等、考えるべきこと
行きはチャージ式の「Visa LINE Payプリペイドカード」で支払ってみました。
目的駅の改札を抜ける際も当然これです。
残高がすぐに減りません。
オフライン決済(ETCや、一部ガソリンスタンドで採用されている)のようです。
あまり残高を残していないので、往復すると不足しますが、いったん通れてしまうのかもしれません。
そうだとしても、不足を埋めるチャージは必要でしょう。
帰りは楽天のタッチ決済(VISAブランドでキャンペーン中)を試したので、この点は不明です。
ちなみに、Visa LINE Payプリペイドカードの残高は、利用の翌日には引き落とされていました。
Suica等交通系ICに比べて反応速度が鈍いと言われますが、そこまで感じませんでした。
それよりもスマートフォンに認証を求められたりすることがずっと気になりました。
認証については求められない設定にできます(ウォレットアプリの「ウォレット設定」 → 「本人確認の設定」で、交通利用時に本人確認を求めないように)。
楽天ペイで設定する楽天カードのタッチ決済は、交通利用に限らず常に本人確認不要にできます。
電車利用では、クレジットカードの券面によるタッチ決済のほうが面倒がないと感じました。
乗車記録については、Q-moveで確認できます。
筆者のように複数のカードを使うつもりがある場合でも、複数登録可能です。
ただし国際ブランドが同じ場合、カード番号の下4桁でしか識別できません。
関東私鉄のタッチ決済導入予定
最も初期に、事前購入不要のタッチ決済を始めたのが江ノ島電鉄です。
乗車券事前購入式では、東急電鉄以外に京王電鉄でスタートしています。
今後、横浜市営地下鉄、都営浅草線および京急電鉄で次々実施されます。
浅草線と京急は羽田空港路線等で直通しており、いよいよ会社をまたがってタッチで乗れることになります。
JCBで半額キャッシュバック実施中
≪画像元:JCB≫
JCBカードで、タッチ決済での交通利用(鉄道だけでなく、公共交通機関全般が対象)に対する50%キャッシュバックを実施中です(2024年5月26日まで)。
上限500円なので、1,000円使えば満額です。
JCBオリジナルシリーズや地銀系カードだけでなく、多くのJCBブランドのカードが対象となっています。
JCBの提携カードを含めたキャンペーンには珍しく、今回イオンカードも対象です。
Google PayではJCBのタッチ決済はできません。カード現物を持っていきましょう。
Androidの筆者もスマホタッチはVISAで確かめましたので、26日まで東急線でもJCBを使うつもりです。
クレジットカードとモバイルSuica、どちらが得か
訪日旅行者にも役立つタッチ決済が今後増えていくことは間違いありません。
といって、Suica等の交通系ICがなくなることはまず考えられません。
最後に、交通系の代表であるモバイルSuicaとクレジットカード、どちらのほうがお得に電車に乗れるか考えます。
還元率の高い、タッチ決済可能なクレジットカード
3.0% … Visa LINE Payプリペイドカード(月3万3,334円の決済まで。クレジットカードではない。券面はないのでスマホ限定)
1.5% … エポスゴールドカード、三井住友カード(NL)でそれぞれ年間100万円利用
1.2% … リクルートカード(カード券面のみ)
1.0% … 楽天カード、PayPayカード等多数
還元率の高いモバイルSuica利用
2.0%(一部マイル) … PayPayカードJCBからJAL Payにチャージし、JAL Payバーチャルカードからau PAYにチャージ、さらにau PAYのSuica(Android限定)にチャージ
2.0% … エポスゴールドカード(年間100万円利用)からau PAYにチャージし、au PAYのSuica(Android限定)にチャージ
※ エポスゴールドカードを、三井住友(NL)Mastercardにしてもよい
1.5% … ビューカードからチャージ
裏技を研究している方も多いですが、ルートがすぐ塞がれるものでもあり、比較的無難なルートを挙げてみました。
カード利用とタッチ決済、いちがいにどちらが得ともいえませんが、Visa LINE Payプリペイドカードの3.0%はちょっと面白いものです。
他のカードは、タッチ決済だからといって還元率が上がるわけではありません。
Visa LINE Payプリペイドカードは事前に現金や銀行チャージが必要です。
鉄道のタッチ決済導入でキャッシュレスの可能性がまた広がる
東急線でタッチ決済乗車が本格的に始まりました。
筆者は今後、東急線内移動の場合は、Visa LINE Payプリペイドカードのタッチ決済を使います。
モバイルSuicaより高い還元率になるのは、改めて驚きであり、そしてこのカードの最適な活躍シーンです。
今後も利用の可能性が広がりそうで、楽しみです。
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