株式が大きく動くとしても、庶民にとっては株主優待の変更など小規模しか動きません。
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ところが、今回のケンタッキーの株式の動きは、株主でない我々庶民にも予想以上に大きなうねりとなりそうです。
日本KFCホールディングスがカーライル・ファンドの完全子会社に
≪画像元:三菱商事≫
現在、日本KFCホールディングスの発行済み株式の35.12%を保有する筆頭株主は三菱商事です。
このたび、三菱商事が保有する日本KFCホールディングスの全株式を、カーライル・ファンドに売却する契約が締結されました。
さらに、カーライル・ファンドは1株6,500円で日本KFCホールディングス株のTOB(株式公開買い付け)を実施します。
これにより、日本KFCホールディングスはカーライル・ファンドの完全子会社になります。
日本KFCホールディングスの株主優待制度は廃止
≪画像元:日本KFCホールディングス≫
日本KFCホールディングスでは、毎年3月末と9月末時点の株主に対して、株主優待券を発行しています。
保有株数と継続保有期間に応じて、もらえる株主優待券は以下のように異なります。
・100株~299株:500円券×1枚(継続保有期間3年未満)、500円券×2枚(継続保有期間3年以上)
・300株~499株:500円券×3枚(継続保有期間3年未満)、500円券×6枚(継続保有期間3年以上)
・500株~999株:500円券×5枚(継続保有期間3年未満)、500円券×10枚(継続保有期間3年以上)
・1,000株以上:500円券×10枚(継続保有期間3年未満)、500円券×20枚(継続保有期間3年以上)
おつりも出て、株主優待券と現金またはクレジットカードとの併用は可能です。
しかしTOB成立後、日本KFCホールディングスはカーライル・ファンドの完全子会社になり、上場廃止となります。
そのため、2024年3月末日時点での株主優待(有効期限2025年3月31日までの株主優待券)で、株主優待制度も廃止される予定です。
ケンタッキーでPontaポイント・楽天ポイントのいずれかが貯まる・使える
≪画像元:Ponta公式X≫
ケンタッキーの完全子会社化は株主優待廃止にとどまらず、ポイントにも影響を及ぼしそうです。
現在、ケンタッキーでPontaポイントカード、楽天ポイントカードのいずれかを提示すると、200円(税別)ごとに1ポイント貯まり、10ポイント=10円として利用できます。
以前は、現金、商品券以外の支払い方法ではポイントを貯められませんでしたが、昨年より支払い方法にかかわらずポイントを貯められるようになりました。
貯める・使えるのは1会計につきいずれかのポイントのみです。
ケンタッキー公式アプリを提示すれば、チキンマイルとのポイント二重取りも可能です。
・KFCカードへの残高チャージ
・ジェフグルメカードの購入
・店舗外ブース
6/29でケンタッキーでのPontaポイントサービスが終了
ところが、6月29日でPontaポイントサービスが終了します。
6月30日以降は、ケンタッキーでPontaポイントを貯めたり使ったりできません。
Pontaの運営元であるロイヤリティマーケティングは、三菱商事の関連会社です。
そして三菱商事は、ケンタッキーの筆頭株主でもあります。
ケンタッキーの株式をカーライル・ファンドに売却するタイミングで、Pontaポイントサービスも引き揚げるということでしょうか。
楽天ポイントは引き続き利用可能です。
(7/1より)au PAYマーケットのポイント1.5倍が条件変更
≪画像元:auコマース&ライフ≫
ケンタッキーの完全子会社化は株主優待、ポイントだけでなく、支払い方法にも影響を及ぼしそうです。
au PAYマーケットには、Pontaポイントを1.5倍に増量してPontaポイント(au PAYマーケット限定)に交換できる「お得なポイント交換所」というサービスがあります。
・1.2倍:auスマプレ(有料)に加入し、かつ前月にau PAYマーケットで合計1,000円以上買い物をしていない人(月2,000ポイントまで)、
・1.1倍:上記以外の人(月10万ポイントまで)
auスマホがなくても、au PAYカードがなくても、ポイントの価値を1.5倍にできる「1.5倍界王拳」を使えます。
2024年7月1日以降は、1.5倍の条件が変更され、au契約、au PAYカードも条件に加わります。
・au・UQ mobile未契約でauスマプレ加入:500ポイント/月(au PAYカード未保有)、1,000ポイント/月(au PAYカード保有)、2,000ポイント/月(au PAYゴールドカード保有)
・au・UQ mobile未契約でauスマプレ未加入:500ポイント/月(au PAYカード保有)、1,500ポイント/月(au PAYゴールドカード保有)
上記以外の人、そしてau・UQ mobile未契約&auスマプレ未加入&au PAYカード未保有の人は、1.1倍です。
なかなか分かりにくいですが、au契約、auスマプレ、au PAYカードの3点セットを揃えることが、「1.5倍界王拳」でよりお得になれる条件です。
デジタルKFCカードを実質33%引きで買える人が少なくなる
≪画像元:auコマース&ライフ≫
実はこの変更が、ケンタッキーにも影響してきます。
au PAYマーケットでは「デジタルKFCカード」を販売しており、支払いにPontaポイント(au PAYマーケット限定)を利用できるからです。
1.5倍に増量したポイントで支払えば、デジタルKFCカードを実質33%引きで購入できます。
7月以降は、33%引きで購入できる人、購入金額も限られてきますね。
デジタルKFCカードを狙い撃ちしたわけではないでしょうが、それでも完全子会社化による思わぬ流れ弾かもしれません。
ケンタッキーの価値向上に期待
ケンタッキーを完全子会社とするカーライル・ファンドとすれば、伸びしろがあると判断してのTOBでしょう。
となると、完全子会社以降の動きにも注目が集まります。
ケンタッキーの品質を向上させるか、それとも低価格路線を突き進むか、注目です。
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