雑誌やテレビでエンディングノートについての特集を見かける機会があります。
親から引き継いだ不動産などで注意すべきこと 終活で情報を明確に
しかし、エンディングノートがあった方が良いと思ってはいても、いろいろなことを記載していくことが面倒という思いが勝り、実際に書いている方は少ないのではないでしょうか。
エンディングノートは、万が一の際に、家族や周りの方が困らないように、また今後の医療や介護などをどうしてもらいたいかを記載しておく便利な物です。
今回は、エンディングノートの活用法についてお伝えします。
エンディングノートに書いておきたい内容はコレ
エンディングノートをうまく活用する為には書いておく内容が重要です。
書いておきたい項目としては次のような項目があげられます。
・自分の生年月日や本籍地、マイナンバーなどの家族が知っていると手続き等がスムーズにできる基本情報
・預貯金や保険、印鑑の保管場所など、お金に関する情報
・親類や友人の連絡先
・スマホやパソコン、キャッシュカードなどのパスワード
・医療や介護、お葬式やお墓などへの希望
意外にも個人情報をばっちり記載するので驚く方もいると思いますが、本人に確認することができなくなった場合に役立つ情報ばかりです。
エンディングノートをいざという時に家族等が見ることで、預貯金や保険などのお金のトラブルを防げたり、お葬式などの費用を考えることができます。
すべての項目を事前に家族と共有できていれば良いのですが、金銭面やパスワードの共有は、しっかりしている高齢者の方ほどできていないのではないでしょうか。
いつ、いざという時が来るかは、誰にもわかりません。
今からお金のことやパスワードを共有しておくことに抵抗がある時は、是非ともエンディングノートに記載して、その時に備えておきましょう。
また、家族や周りの人に対するメッセージを書いておくことも、普段は言いにくい感謝などを改めて伝えることができるのでおすすめです。
エンディングノートの注意点はココ
エンディングノートを作成する時、注意したいのは記載内容に変更があった際にはその都度、エンディングノートの記載も変更しておく必要がある点です。
預貯金や保険の変更時には、書類作成が続きます。
そうなると、ついついエンディングノートの内容変更を後回しにしておきたくなりますが、現状とエンディングノートの内容が異なると家族や周りの人が混乱する原因になります。
また、お金やパスワードに関する記載があるため、保管場所にも注意が必要です。
分かりにくい場所にしまい込んでしまうと、いざという時にどこにあるのか分からないという状況になりかねません。
鍵がかかる場所に保管しておく、保管場所をいざという時に頼りにする人にだけは伝えておくなどの対策をしておきましょう。
エンディングノートには種類がいろいろ
エンディングノートには、いろいろな種類があります。
質問に答える形で簡単に記載していける物や書類保管が一緒にできる物があります。
作成方法も、手書きだけでなくパソコンやスマホのアプリで作成できる物もあります。
市区町村で配布されているエンディングノートもあります。
東京都足立区で配布されているエンディングノート
・ 高齢福祉課や地域包括支援センターにて配布。
・ 金銭面や医療や介護の意思表示だけでなく、介護保険などの情報も記載してある。
≪画像元:東京都足立区(pdf)≫
エンディングノートの作成は、記載内容が多岐にわたるため面倒に感じますが、スムーズに作成する為に自分に必要な項目や作成しやすい方法を選ぶことです。
せっかく作成するのですから、自身の納得のいくエンディングノートが完成できるようにしましょう。
現状の振り返りとしても活用できる
エンディングノートと聞くと暗いイメージを持つ方もいると思いますが、自身の思いを伝えたり、いざという時に家族や周りの人が困らないようにしたりする便利なノートです。
書かなくてはいけないと思うのではなく、書きやすい部分から少しずつでも作成していきましょう。
どう書こうかと悩む部分が出てきた時には、家族や周りの人に相談してみるのも良いでしょう。
エンディングノートを作成することで、現在の経済状況やこれから自分がしたいことや気になっていることが分かるようになります。
現状の振り返りとしても活用できるエンディングノートを、まずはひとこと書きはじめてみませんか。
相続登記の義務化について 登記がない場合は10万円以下の過料の適用対象に