健康のため、エコだから、新生活で必要、ガソリン高だからなどの理由で、自転車に乗る人が増えています。
しかしスピードの出る自転車は、事故を起こすと自分だけでなく他人も傷つけます。
転ばぬ先の杖として備えたいもの、それが自転車保険です。
自転車保険へ加入しよう
≪画像元:日本損害保険協会≫
自転車保険への加入がおすすめな理由、それは賠償金の高額化です。
自転車事故で自分がけがをしたり、物を壊したりするのはまだましな方です。
被害者が存在する場合、被害者へ支払う賠償金は非常に高額になります。
裁判における判決文で加害者が支払いを命じられた金額で見ても、1億円近い高額です。
しかも、加害者が未成年であっても、責任を免れることはできません。
自転車保険への加入が義務化されている場合も
そもそも、自転車保険への加入を「義務」としているのは30以上の都府県に及び、「努力義務」としている自治体もあります。
自治体では義務としていないものの、自転車通学などの際に自転車保険への加入を必須条件としているところもあります。
その際、保険証券の貼付やPTA保険などへの加入を自転車通学届に求めることもあるようです。
いろいろある自転車保険、チェックしてみよう
自転車保険というと、自動車保険と同様に損害保険会社で契約しなければいけない、と思っていませんか。
自転車保険は、自動車保険以上にバリエーション豊富です。
自動付帯している「個人賠償責任保険」でカバー
≪画像元:アメリカン・エキスプレス≫
「個人賠償責任保険」なら、わざわざ自転車専用の保険に加入しなくても、自転車事故の補償までしてくれます。
この個人賠償責任保険が自動付帯しているクレカも、プラチナカードを中心に少なくありません。
例えば「アメックス・プラチナ」は、カード会員とその家族が偶然の事故で人を傷つけたり物を壊したりした際、1事故につき1億円まで補償してくれます。
≪画像元:三井住友トラストカード≫
アメックスのプラチナは年会費が高いという方は、三井住友トラストVISAプラチナカードはいかがでしょうか。
年会費3万8,500円と比較的お値打ちながら、最高1億円補償の「日常生活賠償保険」が自動付帯します。
≪画像元:ソニー損保≫
クレジットカードだけでなく、加入している各種保険にも「個人賠償責任保険」を付帯させられる場合があります。
筆者の場合、加入している自動車保険に「個人賠償責任保険」が付帯しています。
例えばソニー損保の火災保険には、最高3億円の「個人賠償責任補償特約」を付けられます。
これなら、大概の事故はカバーできますね。
学校・PTAで取りまとめて加入してお得な保険料
≪画像元:日本スポーツ振興センター≫
学生の場合は個人で加入しなくても、学校やPTAで取りまとめて自転車保険に加入できる場合があります。
学校単位で加入する「災害共済給付制度」の場合、共済掛金の額は年額920円です(義務教育諸学校の場合)。
このうち、保護者の負担割合は4~6割(義務教育諸学校)ですので、実質負担は年額368円~552円と、かなり割安です。
児童生徒総数の95%に相当する約1,615万人が、2021年度には加入しています。
また、PTAがある学校などの保護者は、いわゆる「PTA保険」にも加入できます。
どちらの保険も、団体契約ですので保険料が割安です。
ヘルメット着用中の事故死で100万円上乗せされる特約
≪画像元:au損保≫
現在、自転車搭乗中におけるヘルメット着用は、努力義務となっています。
・ au損保「自転車向け保険」Bycle、Bycle Best、Bycle S
・ KDDI「auの損害ほけん:au自転車向けほけん」Bycle、Bycle Best、Bycle S
・ サイクルベースあさひ「あさひオリジナル自転車保険」サイクルパートナー
の保険を契約している人は、「ヘルメット着用中死亡特別保険金補償特約」が自動でセットされます。
これは、ヘルメットを着用して自転車に搭乗中に事故により死亡した場合に、通常の死亡保険金とは別に「ヘルメット着用中死亡特別保険金」が100万円支払われるものです。
追加の保険料負担はありません。
1日だけ加入できる自転車保険
めったに自転車に乗らないけど、1日だけ乗るという人向けにも、自転車保険があります。
全国のセブン-イレブンのマルチコピー機から加入できる、三井住友海上火災保険の自転車保険です。
月268円からとお得な保険料ですよ。
(4/1~20に購入)モバイルSuica通学定期券で自転車保険が付く
≪画像元:JR東日本≫
4月1日~20日の期間中に、中学生・高校生用のモバイルSuica通学定期券を購入してください。
購入日より最長6か月間、以下の条件の自転車保険(日常生活賠償保険)がもれなくプレゼントされます。
・ 保険種類: 団体総合生活補償保険(日常生活賠償特約)
・ 被保険者: 中学生・高校生用モバイルSuica通学定期券の利用者本人
・ 引受保険会社: 三井住友海上火災保険
・ 保険金額: 最大3億円
・ 保険期間: 通学定期券購入日~2024年9月30日
・ 補償内容: 自転車事故・日常生活中の事故で、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害
モバイルSuica通学定期券の購入決済と同時に保険が付与され、エントリーなどの必要がありません。
大学生用の通学定期券、新幹線用通学定期券「FREXパル」は対象外です。
自転車保険への加入状況をチェックしよう
自転車保険には、様々な方法で申し込むことができます。
また、加入済みのクレカや任意保険に、自転車にも使える保険が付帯しているかもしれません。
今一度、保険証券やクレカの約款をチェックし、付帯していないようでしたら自転車保険に加入してください。