新NISA開始を目前にひかえて、どのファンドに投資するかについて、頭を悩ませている方も多いのではないでしょうか。
【目的と手段を履き違えるな!】新NISAが始まるまでに改めて人生の目的の確認が必要な理由
SNSでもさまざまなファンドが紹介されていますが、人気投資先の1つに「全世界株式インデックスファンド」があります。
世界の株価指数の動きに連動することを目指して作られたファンドであり、このファンドへ投資することによって世界中の企業に投資することができます。
アメリカはもちろんのこと、日本やヨーロッパ諸国、中国やインドといった新興国にまで投資することができるということもあり、「失敗したくない」と考えている方が安心して投資できる筆頭候補としてあげられています。
これからもアメリカ一強の時代が続くとは限らない・・・
人口ボーナス期に入るインドが大きく伸びると聞いたけどやっぱり不安・・・
結局どの国が成長するかなんてわからない・・・
こういったどこか「1つの国、地域」に投資することに不安を感じる方にとっては、ありがたいファンドとなっています。
将来、どの国、地域が成長したとしても取りこぼすことなくその成長の恩恵を享受することができるのが、全世界株式ファンドの醍醐味です。
連動する指数で大きく2つに分けられる
新NISAで投資することができる全世界株式インデックスファンドも複数あります。
特に最近では、各ファンドの手数料値下げ合戦で耳にしたことがある方も多いでしょう。
1番人気はなんといっても「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」です。
オルカンの愛称で「全世界株式に投資するならコレ」といった形で様々なところで紹介されています。
オルカンは数ある全世界株式インデックスファンドの中でもダントツの純資産総額を誇り、その人気度がうかがえます。
他にも「SBI・V・全世界株式インデックスファンド」や「楽天・全世界株式インデックスファンド」あたりが人気となっています。
手数料値下げ合戦の中で新しく設定された「はじめてのNISA・全世界株式インデックス」や「Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス」も話題となりました。
これらのファンドは1本保有することで世界中の企業に投資することができる点では共通していますが、当然のことながら全てのファンドが同じ値動きをするわけではありません。
もちろん手数料によっても運用結果に違いが出てきますが、さらに大きな違いがあります。
それが連動する指数の違いです。
全世界株式はどの指数に連動するかによって大きく2つに分けられます。
「MSCI」と「FTSE」です。
MSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス
日本を含む先進国および新興国の大型株・中型株約3,000銘柄で構成されている指数で、世界各国市場の時価総額約85%をカバーしています。
新NISAで投資できる全世界株式インデックスファンドの多くがこの指数に連動していて、先に紹介したファンドでも
eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)
はじめてのNISA・全世界株式インデックス
Tracers MSCIオール・カントリー・インデックス
がこのMSCIに連動しています。
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックス
日本を含む先進国から新興国まで全世界の株式市場の動きを表している指数で、大型株・中型株だけでなく小型株まで網羅していて、約9,000銘柄もの株式から構成されています。
MSCIが全世界の約85%をカバーしているのに対して、FTSEのカバー率は約98%ともいわれ、より広く世界中に投資したい場合はこのFTSE連動のインデックスファンドがおすすめとなります。
全世界株式に連動するETFとして人気の「VT(バンガード・トータル・ワールドストックETF)」がベンチマークとしてる指数もこのFTSEとなります。
SBI・V・全世界株式インデックスファンド
楽天・全世界株式インデックスファンド(他の指数もあり)
がFTSE連動として人気です。
コスト重視ならMSCI、分散効果重視ならFTSE
全世界株式インデックスファンドとひと口にいっても、連動する指数によって大きく2つに分けられることを紹介しました。
どちらの指数が良くてどちらが悪いとかはありませんので、好みで投資先を決めて良いかと思います。
MSCIは、FTSEと比べてコストが低い傾向があります。
MSCI連動のオルカンなどは全世界株式ファンドの中でも最安値帯のコストを実現しています。
コスト重視で投資をしたい方はMSCIで間違いないでしょう。
対してFTSEは、小型株を含む全世界に投資ができる指数です。
現状1番分散効果があるのが、このFTSEです。
分散重視ならFTSE連動ファンドへの投資が第1候補となるでしょう。