大手企業の手掛ける電子マネー・バーコード決済は普及率の向上と共に徐々に大型キャンペーンが減ってきてしまいましたが、最近は地方自治体が独自に開発した電子マネーが熱いキャンペーンを増やしています。
直近で飛び込んだニュース2件を解説します。
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(1) 渋谷区「ハチペイ」で30%還元を実現
≪画像元:ハチペイ≫
2022年にリリースされた東京都渋谷区の地域電子マネー「ハチペイ」。
ハチ公にちなんで名づけられた分かりやすい名前が特徴ですが、1周年を記念して11月1日~30日の期間にハチペイ加盟店全店・利用者全員を対象とした最大30%還元のキャンペーンを行います。
付与上限5,000ポイントが即時付与されるため、5,000÷30%=1万6,666円が支払い上限となります。
ちなみに付与上限分まで使って締まっても次回支払からは還元率が8%(1回あたり888円分まで)であるため、そもそもハチペイは使い勝手が良いのです。
※8%還元は2024年3月31日まで
この手のキャンペーンポイントはしばらくしてから付与されるケースが殆どですが、ハチペイは即時付与であるためたまにしか渋谷区に来ない・来れない人でも使い勝手が良い点が大きなメリットとなっています。
ただし、ポイント還元は「メインのサイフ」と呼ばれるチャージ分にのみ適用されるためポイント支払い分は還元対象となりませんのでご注意ください。
地域通貨のイメージでいると、商店街や地元のお店で買い物する事無いし…と思うかもしれませんがハチペイ利用可能店舗は大型チェーンも多く「ビックカメラ」「無印良品」といった家電や生活用品がそろうお店、「ユニクロ」「GU」などアパレルもあります。
それこそこうしたお店で1万7,000円前後の買い物をして5,000ポイントを即時付与。
その足で渋谷区の飲食店で5,000円分の食事やカフェを楽しんで帰るなんてツアーが組めるので、「わざわざ」渋谷区まで出かけるメリットは十分あると言えるでしょう。
ちなみにハチペイへの新規アカウント登録だけで500ポイントが付与。
渋谷区民はマイナンバーカードを認証すればさらに1,000ポイントも付与されるのでかなりお勧めです!
(2) 八王子「桑都ペイ」はさらに激熱。チャージ分30%増量!
≪画像元:桑都ペイ≫
先日正式リリースされた直後、アクセス集中のため早速チャージが出来なくなったというニュースで話題になった「桑都ペイ」それだけ人が注目した理由はなぜか、というとチャージ金額の30%を増量するからなのですが購入上限がなんと3万円分!
つまり上限を満たすと3万9,000円分のお買い物が可能になるのです。
このチャージ増量キャンペーンが先着制であったため、多くの方が我先にとアクセスした事で使えなくなってしまったようです。
本記事を執筆中の10月26日現在公式WEBサイトのリリースでは予算として15万人分用意がある中、アカウント登録者がまだ10万人なので焦らずゆっくりチャージしてほしいとのことでした。
※チャージ・利用期間共に10月18日~2024年2月29日
≪画像元:X(旧Twitter)≫
桑都ペイもハチペイ同様、八王子市民以外の利用も可能ですし家電量販店やアパレル店舗も多いのが魅力。
特筆すべきは画像のビックカメラ。
通常、現金またはビックカメラグループのクレジットカード以外の利用ではポイント還元率が通常の10%から8%に下がってしまうのですが、桑都ペイは10%での取り扱いになるのです。
チャージ自体もクレジットカードが使えるため、各カードのポイントも付与。
30%の上乗せ以外にもコツコツとポイントが貯められる大変優秀な地域電子マネーなのです。
後日の還元ではなく上乗せですから、八王子に普段行かない方でもちょっと遠出して桑都ペイにチャージ → 増額分を使って大きなお買い物をしてはいかがでしょうか。
キャンペーンを楽しもう
これまで発行されてきた地域振興券的な通貨は、朝から役所に並んだり抽選だったりと地域の方向けの要素が殆どでした。
しかし、住民以外の方がこうしたキャンペーン目当てで訪れるのであれば結果的に行政も街が盛り上がり税収が増えると計算して、こうしたキャンペーンが出てきたのだと想像できます。
中規模の自治体が今後も同様の電子マネー・キャンペーンを続けてくれることを願って、まずはこれらの通貨を筆者も使いたいと思っています。(執筆者: 遠藤 記央)
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