先週、日本は台風上陸のお盆となり、夏休みも「本当に休んだの?」という感覚の方も多かったかと思います。
世界経済は、インフレ長期懸念などで、ハイテク株を中心に株安となり、格付け会社のフィッチが「米銀行系の格付けを下げるかも」という情報に反応して、銀行系株価も下げました。
アノマリーとしての金星逆行が意識されています。
金星逆行の過去の期間を振りかえると、
- 2013年1000円安
- 2015年2600円安
- 2017年1200円安
- 2018年2200円安
- 2020年2110円高
- 2021年1800円安
と、過去6回中、2020年以外は1000円以上大幅下落となっています。
今回の金星逆行は7月23日から9月4日まで。
その期間中に水星逆行が8月24日から9月16日までなので、金星逆行と水星逆行が重なっている期間があり、その期間には十分に気を付けたいところです。
18か月に1度「金星逆行」はお金にまつわるトラブルに注意【今週の日経平均を考える】
チャート分析
チャートを細かく見ていきましょう。
日足の移動平均線
5日線は、緩やかな下向きから週の後半には角度のある下向きとなっています。
25日線は、引き続き下向きで推移しています。
75日線は、上向きで推移しています。
上から5日線がクロスしていますが、上向きの75日線に対しての上からのクロスはダマシの可能性があります。
並び順は、ギリギリ25日75日5日の並び順で、下降トレンドのはじまりとなっています。
3本の移動平均線が近づいてきているので、注意して見ていきましょう。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、上向きで推移し、2万9191円処を推移しています。
トレンドライン
トリプルトップを付けた形になっていて、最も意識されていた7月12日安値3万1791円を大きく下回っての週末入りとなっています。
今年に入ってからの約6か月の上昇トレンドは終焉となったようです。
下には6月1日2日に空けた窓があり、窓埋めが意識されます。
その下には心理的節目の3万1000円があります。
上は、直近開けた窓の8月16日17日と、15日16日の窓があります。
その上には8月2日3日も若干窓が開いています。
一目均衡表
雲の下限まであとわずかと迫っての週末入りです。
基準線と転換線の位置は弱さを表しています。
遅行線も下向きで、上には日々線が壁となっていて上値が重い状況です。
9月21日に雲のねじれがあります。
雲のねじれは3月14日以来、約6か月ぶりとなりますので、大きなトレンド転換となるのか気を付けて意識していましょう。
ボリンジャーバンド
-1σを推移していていましたが、今週は-2σまで到達しています。
バンドは広がりを見せており、拡大中の為、弱気シグナル継続となっています。
スローストキャスト
なかなか売られすぎゾーンを脱することができず、横ばって売られすぎゾーンを維持しています。
ここからいつ上に向かうのか注目です。
MACD
0ラインを割って、下降トレンドとなっています。
1週間を通して下への勢いが強く、ヒストグラムも急激な陰転で、弱いシグナルのままです。
次回の満月は31日です。
新月は9月15日です。現在、金星逆行期間中です。
総合判断
パラボリックが陰転継続で3万2800円処を推移しています。
トレンド転換にはまだ時間がかかりそうです。
ファンダメンタル的にも、中国の不動産バブル崩壊かという話しもちらほら出てきており、今後の情報にも注意が必要で、世界経済の減退懸念がくすぶっています。
日経平均は3月以来の75日線割れですので、今後の展開をしっかり確認していきましょう。(執筆者:AFP、FP2級 城 晶子)
格付けや雇用統計、米国の動きにつられる1週間【今週の日経平均を考える】