改悪が続く楽天関連サービスですが、今度は楽天カードのポイント還元の計算方法が変更されます。
使い方によっては、実質還元率が1%以下になるため注意が必要です。
実際にどのくらい損するのかシミュレーションした結果と、代替案を紹介します。
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楽天カードがポイント還元の計算方法を変更
今回の楽天カードの変更の詳細は、以下のとおりです。
- 2023年10月請求分まで:毎月の利用金額の合計に対し1%ポイント還元
- 2023年11月請求分以降:1回の買い物ごとに1%ポイント還元
楽天カードではこれまで、毎月の利用金額の合計に対し、100円(税込)につき1ポイントの還元を受けられました
ですが2023年11月の請求分より、1回の買い物ごとの金額100円(税込)につき1ポイント付与に変更されます。
同じ1%還元なので違いがないように感じるかもしれませんが、変更後の場合、買い物ごとに99円以下の端数が切り捨てられる点が大きく異なります。
そのため毎月の利用金額を合計した場合に比べて、1回の買い物ごとのほうが獲得ポイントが減ってしまうのです。
改悪後の損失ポイントのシミュレーション
楽天カードのポイント還元の計算方法が変更された後、獲得ポイントはどのくらい減るのでしょうか。
ひと月に以下の利用があったと仮定し、変更前と変更後でどのくらい違うのか比較してみました。
利用内容 | 金額 | 変更前の 獲得ポイント | 変更後の 獲得ポイント |
ショッピング利用① | 1万520円 | ― | 105P |
ショッピング利用② | 5,899円 | ― | 58P |
ショッピング利用③ | 1万5,778円 | ― | 157P |
コンビニ利用① | 276円 | ― | 2P |
コンビニ利用② | 98円 | ― | 0P |
外食代 | 9,691円 | ― | 96P |
サブスク代 | 2,189円 | ― | 21P |
携帯代 | 6,820円 | ― | 68P |
合計 | 5万1,271円 | 512P | 507P |
合計で5万1,271円の利用に対し、還元ポイントは変更前が512ポイント、変更後は507ポイントという結果になりました。
毎月5ポイントの差が出るため、年間だと60ポイント損する計算になります。
そこまで大きな損失ではないので、多くの人は気にするほどではないかもしれません。
ただし端数が発生する買い物の回数が多い場合、損しやすくなるため注意が必要です。
特に「コンビニ利用②」のように、99円以下の買い物ならポイントが全く付かないため、楽天カードでの決済は控えたほうが良いでしょう。
楽天カード改悪後の対処法と代替案
楽天カードのポイント還元率は計算方法が変わっても、そこまで痛手ではないことがわかりました。
しかし、これまでよりは獲得ポイントが減ってしまうため、3つの対処法と代わりの案を紹介します。
1. 楽天銀行デビットカードを使う
楽天銀行デビットカードは、楽天銀行口座に付帯するデビットカードで、国際ブランドはVisa・Mastercard・JCBの3種類から選べます。
クレカと同じ感覚でお買い物などに利用できて、これまでの楽天カード同様、毎月の利用金額の合計に対して1%相当の楽天ポイントが貯まります。
楽天カードは公共料金を支払うと還元率が0.2%に下がるデメリットがありますが、楽天銀行デビットカードなら1%還元です。
ただし楽天SPUには非対応のため、楽天市場の買い物は楽天カードを使ったほうが良いでしょう。
高速道路やガソリンスタンドなど一部使えない場合もあるため、楽天カードとうまく使い分けることをおすすめします。
2. 楽天ペイを使う
コンビニやスーパーなどでのお買い物は、楽天カードではなく楽天ペイの利用がおすすめです。
楽天カードから楽天キャッシュにチャージして、楽天ペイの支払いに使えば、最大1.5%の楽天ポイント還元を受けられます。
1,000円ごとにまとめてチャージすれば、端数による損失も防ぐことが可能です。
ただしお店側が楽天ペイに対応している必要があるため、あくまで対象店舗に限った方法となります。
楽天ペイもここ最近でポイント付与対象外が増えたので、あらかじめ以下記事でポイントが付くか確認してご利用ください。
3. 毎月の合計金額にポイントが付くクレカに切り替える
「楽天ポイントにこだわらないから、月の合計でポイント還元されるクレカが欲しい」
という人は、以下のクレジットカードがおすすめです。
カード名 | 還元率 | 貯まるポイント |
リクルートカード | 1.2% | リクルートポイント |
JCBカードW | 1% | Oki Dokiポイント |
TカードPrime | 1% 日曜日なら1.5% | Tポイント |
オリコカード ザ ポイント | 1% | オリコポイント |
上記は年会費無料(TカードPrimeのみ年1回利用で無料)で、利用金額の合計に対し1%以上のポイントが貯まる高還元クレカです。
ポイントの使い道を考えた上で、自分に合いそうなら乗り換えを検討しましょう。
今後の情報に注意を
楽天市場や楽天SPUが次々に改悪される中、ついに楽天カードも還元ルールが変更されます。
度重なる変更は楽天モバイルの損失補填のためと言われており、今後も何らかの変更が入る可能性があります。
今後の情報に、引き続き注目しましょう。(執筆者: 西本 衣里)