世界的な半導体不足により、無記名式のSuica・PASMOが販売休止中です。
ただし影響はそれだけにとどまらず、いよいよ記名式にも及びます。
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8/2より記名式Suica・PASMOの販売休止
≪画像元:JR東日本≫
Suica・PASMOについては、Suicaカード(無記名)、PASMOカード(無記名)、モノレールSuicaカード(無記名)、りんかいSuicaカード(無記名)の販売が6月8日より休止しています。
そして8月2日からは、My Suica(記名式)、PASMOカード(記名式)、モノレールMy Suica、りんかいMy Suicaの販売が休止されました。
販売継続するSuica・PASMO
≪画像元:JR東日本≫
以下のSuica・PASMOについては、引き続き提供されます。
・ 定期券
・ Welcome Suica、PASMO PASSPORT
・ モバイルSuica、モバイルPASMO、Apple PayのPASMO
・ PASMO企画乗車券、バスの持参人式PASMO定期券
・ 小児用カード、障がい者用カード
・ Suica・PASMO搭載のクレジットカード
・ カード障害・紛失時の再発行
Welcome Suicaについては、8月2日より販売箇所を制限し、購入枚数も1人1枚までとなりました。
青森エリア、盛岡エリア、秋田エリア内は記名式だけでなく無記名のSuicaも引き続き購入可能です。
モバイルSuica・Apple PayのSuicaのトラブルシューティング
Suicaカードの新規発行が難しくなった今、代替候補の筆頭として挙げられるのは、スマホで使えるSuica、とりわけモバイルSuica(iOSでは「Suicaアプリ」の名称)、Apple PayのSuicaではないでしょうか。
これを機に、モバイルSuica・Apple PayのSuicaデビューを考えている人もいるでしょう。
しかし、デビュー間もなくにトラブルに遭遇しても、うまく対処できないかもしれません。
ここからは、モバイルSuica・Apple PayのSuicaに降りかかったトラブルにどう対処するか、紹介しましょう。
チャージできない
最近最も多いのが、「何らかの原因でモバイルSuica・Apple PayのSuicaにチャージできない」というトラブルです。
モバイルSuica・Apple PayのSuica上でチャージをする際には、クレジットカードを登録しなければなりません。
まずはそのクレカを疑ってみましょう。
≪画像元:JR東日本≫
モバイルSuicaの場合、3Dセキュア2.0(本人認証サービス)に非対応のクレカからはチャージできません。
Apple PayのSuicaの場合、Visaブランドのカードでチャージできないクレカがあります。
DCカード発行のJALカードの場合、Mastercardブランドではチャージできるのですが、Visaブランドは店舗でのQUICPay決済にのみ利用可能です。
現金チャージという手も
≪画像元:JR東日本≫
クレカの問題ではなく、ニュースでも取り上げられたシステムトラブルとなりますと、話は別です。
その際の解決方法としては、以下のようなものがあります。
・ 改札外のコンビニなどで現金チャージ
・ 券売機で現金チャージ
・ NewDays(改札内にもある場合が)で現金チャージ
・ セブン銀行ATMで現金チャージ
≪画像元:JR東日本公式X≫
券売機については、スマホを置くトレイ付きのものでチャージ可能です。
現金の持ち合わせがない場合、ATMがあればそこで現金を引き出して上記の方法を試しましょう。
乗ろうとした電車が運休に。振替輸送は利用できる?
≪画像元:JR東日本≫
乗ろうとしていた電車が運休になった際、追加運賃なしで他社線を利用できる「振替輸送」という制度があります。
ただし、振替輸送を利用できるのは定期券の区間内、きっぷ・回数券の区間内のみです。
モバイルSuica・Apple PayのSuicaの場合、定期券やお得なきっぷがこれに該当します。
振替輸送で他の交通機関を利用の際は、自動改札ではなく係員のいる改札で提示して通ってください。
一方で、「チャージ残高の利用」は改札を入場した時点では降りる区間が決まっていないため、振替輸送を利用できません。
迂回する路線の運賃を支払うか、運休になりそうだという予感があれば、残高できっぷを買っておくといいでしょう。
その際、スマホを使える券売機が限られていますので、確認してください。
バッテリーがなくなった
電車で移動中にスマホの充電が切れてしまった、そんなことあるかもしれません。
そうなるとモバイルSuica・Apple PayのSuicaでどうやって改札を出ればいいのか、と思いますよね。
電池切れさせないのが基本ですが、いつ遭遇するかもわかりません。
iPhoneの場合
≪画像元:Apple≫
iPhone XS以降のiPhoneには予備電力機能が付いているため、最大5時間はモバイルSuica・Apple PayのSuicaを使えます。
ただし、予備電力機能を使うには、Suicaをエクスプレスカード(スリープ・ロック解除不要、Face ID・Touch ID・パスコード認証不要)としてiPhoneに設定しておく必要があります。
また、以下の場合はiPhoneでSuicaを使えません。
・ 予備電力もなくなった
・ 電源をオフにしていた
・ Suicaをエクスプレスカードに設定していない
Androidの場合
iPhoneとは異なり、Android端末では電源オフでもモバイルSuica・Apple PayのSuicaを使えます。
電池の残量があとわずかというときは、電源をオフにしておくといいでしょう。
それでも、完全に電池切れとなったらこちらも使えませんが。
完全に電池切れになったら?
改札内で完全に電池切れとなった場合は、有人改札で乗車駅からの運賃を現金で精算して改札を出てください。
ただし、この時点ではモバイルSuica・Apple PayのSuicaの入場記録が残ったままで、退場記録がありません。
次回利用しようとしても、このままではエラーになってしまいますので、電源が復活したら入場した鉄道会社で入場記録を削除してもらいましょう。
Suicaが改札機やレジで反応しない
≪画像元:フェリカネットワークス≫
電源はしっかり入っているのに、Suicaが改札機やレジで反応しないと焦りますよね。
そんなときは、以下のことを試してください。
・ おサイフケータイアプリで、Suicaを「メインカード」に設定する
・ 端末の「NFC設定」で、[NFC/おサイフケータイ]→ON、[画面ロック中にNFC機能をロック・無効にする]→OFFにする
・モバイルSuicaアプリで「定期券有効期間外のSF利用」設定を「ON」に設定する
上記を試しても反応しない場合は、昔のテレビのようにスマホを思いっきり叩く…のではなく、以下のことを試してください。
・ モバイルSuica以外のアプリケーションを終了する
・ 端末を再起動する
・ Android OSを最新版に更新する
・ レジで「Suicaで」「交通系ICで」とちゃんと言う
再開時期は不明
記名式・無記名式Suica・PASMOの販売再開時期については、現時点で発表されていません。
世界的な半導体不足が原因ですので、長引くかもしれません。
これを機に、スマホのSuicaに乗り換えてはいかがでしょうか。
ちなみに、モバイルSuicaやApple PayのSuica以外にも、楽天ペイのSuica、au PAYのSuica、Google PayのSuica、Mizuho Suicaなどがあります。(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)
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