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なぜガソリンが値上がっているのか 仕組みを知って節約につなげる


電気代や食品に加え、ガソリン代も値上がりしています。

石油情報センターによるとガソリン価格が6週連続で値上がり、全国平均で171円(レギュラー価格)となったことが発表された。

今回は、なぜガソリンが値上がっているのかを説明していきます。

世界の情勢や為替に注目すると 節約にもつながる

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石油はどこから来ているのか

残念なことに日本で石油はほぼ取れない。

石油がなくなるとマイカーで家族旅行できなくなり、バスやタクシー、飛行機といった公共交通機関も麻痺するので、日本社会はすぐに混乱することになる。

電気自動車の普及が進んでいるようだが、日本中の全ての車が電気化されるにはまだまだ時間がかかる。

我々が日常的に使っている石油はほぼ中東から来ている。

テロや戦争のイメージが先行する人が多いと思うが、日本はサウジアラビアやUAE、クウェートやイランなど産油国に9割近くを依存している。

中東がないと日本社会は成り立たないといっても過言ではないのだ。

中東全体が混乱するとどうなる

中東全体が戦争や紛争で混乱すると、中東から日本へ向かう石油タンカーが産油国の港から出港できなくなったり、船便の数が減り、それによってガソリン価格が突然高騰し、それはすぐに車依存の家庭の家計を圧迫することになる。

今日、幸いにも中東の情勢は比較的落ち着いている。

以前はサウジアラビアやイラクなど産油国でテロが頻発し、情勢の行方が懸念されたが、今はそれほど多くのテロは発生していない。

中東ではサウジアラビアとイランが東西横綱のような存在で、長年両国は外交関係を断つなど仲が悪かったが、最近中国の仲裁で仲直りし、中東全体の情勢は落ち着いている。

石油価格上昇によって家計が圧迫されるリスクは今のところ低い。

中国との関係が石油価格に影響を与える可能性がある

1つ考えるべきリスクがある。

これまで中東では日本と仲良しな米国が影響力を持ってきたが、最近中東諸国の間では米国離れが進み、経済的に中国との関係が密になっている

お金がほしい中東各国の指導者が中国を訪問する「中国詣で」も活発化していて、今後中東で中国が影響力を強めれば、それは日本にも影響を及ぼす恐れがある。

今後日中の関係が悪化した場合、中国が産油国に「我々は日本より高い値段で石油を買うよ」と誘惑し、喜んだ産油国が日本向けの石油輸出量を減らし、それによって石油ショックが生じ、身の回りにあるガソリンスタンドの表示価格がアップする恐れがある。

現在、差し迫った石油リスクがあるわけではないが、中東に9割依存というのは潜在的なリスクがあるのだ。

なぜガソリン価格が下がらないの?

 

「中東情勢が落ち着いているのになぜガソリン価格が下がらないのか」

「中東情勢が落ち着けばガソリン価格は下がるはずでは?」

 

と疑問を持つ方も多いだろう。

それは円安の影響が大きいと考えられる。

2022年には一時1ドル、150円となり、その後円高傾向となり落ち着いたかと思われたが、最近では1ドル140円半ばとなっている。

中東情勢は落ちついてるが円安が進行すると輸入に頼っているガソリンは高騰するため、中東情勢に加え円の動向にも注目する必要がある。

日々、世界情勢や為替に注目することは節約にもつながる。(大学勤務 大谷 国之)

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