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「PayPay×他社クレカ」決済が8月から不可能になる PayPayは「PayPayあと払い」で使おう


QRコードの世界は日進月歩です。

常に最近の状態を確認しないとたちまち損をする面倒な時代ですが、がんばってついていきましょう。

キャッシュレスの一番人気、PayPayでまたもルール変更です。

他社クレジットカードとの組み合わせができなくなります。

この意味と対策を考えます。

PayPayとどう付き合う?

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2023年8月1日より、PayPayは他社カード決済不可

PayPayの支払原資としては、次のものがあります。

  • PayPay残高(およびPayPayポイント)
  • PayPayあと払い
  • 他社クレジットカード(VISA、Mastercard)

最後の、他社クレジットカードとの組み合わせが2023年8月1日より消滅します。

それ以前(7月頃)には、新規登録もできなくなるとのことです。

どんな影響があるかを見ていきます。

すでに他社カード決済のメリットは小さかった

人によっては大きな衝撃を覚えるニュースですが、筆者は他社クレジットカードでPayPay決済をすることをやめて久しく、不便さは感じません。

他社カードをセットしたPayPayには、すでにメリットが少なくなっていました。

理由

・還元はクレジットカード本体のみで、PayPayポイントは付かない

・他社カードをセットしたPayPayの利便性は「クレジットカードが使えないお店でカード決済できる」程度だった

・地域ごとに開催される大型還元(10〜30%)は対象外

・PayPayジャンボ(くじ)も対象外

・翌月の還元率がアップするPayPayステップも対象外

筆者は大型還元中の店舗で、うっかり他社カードでのPayPay決済をしてしまい、還元をもらえなかった経験をしました。

それを機にPayPayでの他社カードは「無効」にしたままです。

結局、他社カードを使ったPayPay決済は、PayPayのプラットフォームを借りているだけで、実質的にPayPay利用とは言えないものだったのです。

ひとつだけ残念なのは「他社カードの入会キャンペーン達成のためにPayPayを活用する」というワザが封印されることです。

特定のカードの利用実績を積むためには、使える店舗の多いPayPayは便利でした。

 

他社カードユーザーの今後の考え方

同一グループのLINE Payは別にして、PayPayを他社カードで決済しているユーザーは今後どうしたらいいでしょうか。

考え方としては、次の4通りあります。

  1. QRコード決済を替える
  2. 別のキャッシュレス(カード直接払など)にする
  3. PayPayの支払原資を替えて、銀行等のチャージにする
  4. ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いを使い、ソフトバンク等の携帯電話料金を他社クレカで支払う

このうち、「2. 別のキャッシュレス(カード直接払など)にする」方法は、「キャッシュレスはPayPayのみ」の小規模店舗での支払いが不可能になるため、あまり現実味はありません。

QRコード決済を替えるならどこがいい?

QRコード決済そのものをPayPayから替える場合、次の決済が候補に上がります。

・d払い
・楽天ペイ

どちらも独自の経済圏を持っている陣営ですが、他社カードも使えます(QRコード決済側での還元なし)。

PayPayと異なり、JCB、アメックスブランドもOKです。

その他、チャージ方式のため使い勝手が異なりますが、au PAYも選択肢になります。

ただし系列のau PAYカード(スタンダード)はチャージ時にポイント付与がなく、他社カードでは月5万円が限度という制限があります。

au PAYはVISA、JCBと相性が悪く(大部分はチャージ不可)、チャージ可能だとしてもポイントのたまるカードは少なめです。

厳しい制限の中では、Orico Card THE POINTのMastercardがおすすめです。

このカードなら、チャージ時に1.0%のポイントが付与されます。

これらの決済ではPayPayの置き換えにはならない

「PayPayをやめて他のQRコード決済に移る」のは決して現実的な方策ではありません。

実際多くのユーザーは、複数の決済方法を併用しています。

PayPay以外のQRコード決済が利用できる店舗数は、現状PayPayと差があります

PayPayは、利用者自身でQRコードを読み取る小型店舗で圧倒的な強みがあり、このようなお店の側も決済方法をPayPayに集約していることが多くなっています。

小型店舗のためだけでも、PayPayは残しておく価値があります。

PayPayあと払いを使う

頻度はさておき、PayPayは引き続き使い続けることをおすすめします。

その場合、「事前にチャージ」または「PayPayあと払い」が必要です。

系列のPayPayカードも、すでにPayPayに新規登録できなくなっているので、今から登録する場合、必ずPayPayあと払いになります。

ちょっとわかりにくいPayPayあと払いの性質

PayPayの公式サイトには書いていませんが、「PayPayあと払い」とはデジタルカード(バーチャルカード)です。

クレジットカードの、券面のない存在です。

PayPayカードをすでに持っている人ならアプリの「あと払い」から簡単にPayPayあと払いをセットできます。

PayPayカードを申し込まず、PayPayあと払いだけ持つことも可能です。クレジットカードだからです。

当然ながら、カードの審査があります。

券面がないので失くす心配のないPayPayあと払いだけ持つメリットもありますが、PayPayカードの入会キャンペーン(2023年5月現在、5,000円相当。ソフトバンク、ワイモバイル会員なら7,000円相当)は対象外となります。

PayPayあと払いは送金にも便利

PayPayあと払いがあれば、現金チャージ、銀行チャージが不要となります。

もうひとつのメリットは、PayPayあと払い(PayPayカード)からチャージできることです。

チャージして作ったPayPay残高を、本人がPayPayで使うのは、次の通り還元率が下がるのでよくありません。

・PayPayを、PayPayあと払いで決済 … 1.0%

・PayPayを、PayPay残高で決済 … 0.5%

それでも、家族に送るのならチャージする意味が生じます。

チャージ自体には還元はありませんが、PayPay残高を送金した相手が残高をPayPayで決済することで、0.5%の還元があります。

税金等(請求書払い)もPayPayあと払いでできるようになりましたが、ポイント付与はありません。

三井住友カードユーザーならLINE Payもおすすめ

LINE PayはQRコード決済の中では影が薄くなってきましたが、それでも次のメリットがあり、条件を満たす人には使い勝手があります。

・PayPay加盟店(利用者が読み取る店舗)でも支払える

・三井住友VISAカードを組み合わせ(チャージ&ペイ)られる

三井住友カードをPayPayにセットしていた人なら、LINE Payにセットし、実質的なカード払いが可能です。

PayPayをチャージで使う

キャッシュレス派なら、チャージ不要で使えて還元率も1.0%となる「PayPayあと払い」がおすすめですが、現金または銀行チャージでもPayPayは使えます。

この方法のほうが、「チャージした範囲内で使える」ため、使い過ぎを防げて好ましいと思う人もいるでしょう。

それに、各種キャンペーンから排除されていた他社カードと異なり、PayPayジャンボやPayPayステップ、大型還元などが対象となります。

主要なチャージの方法です。

・現金
・銀行口座
・Tポイント
・ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い(今回、改悪になるので注意)

それぞれ見ていきます。

現金チャージ

セブン銀行、ローソン銀行ATMのみでチャージ(入金)ができます。

ATMのメニューの「スマートフォンでの取引」を選び、表示されるQRコードをPayPayアプリで読み取って取引します。

銀行口座

銀行口座からのチャージは簡単で、オートチャージ(残高不足の際に自動で入金される)も使えて便利です。

一時期指定できなかった、三菱UFJ銀行も現在利用可能となっています。

楽天銀行は引き続き不可です。

現在、PayPayに新規に口座を登録する場合は、マイナンバーカードや免許証等での本人確認が必要となっています。

Tポイント

TポイントからPayPayポイント(決済に利用可能)への交換ルートがあります。

TポイントはこのたびWAONポイントとの相互交換ができるようになったため、さまざまなルートからTポイントを通してPayPayにポイントを移行できるようになっています。

ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い

今回の他社クレカ利用打ち切りとともに、こちらに関するリリースも出ました。

毎月、2度目の「ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払い」チャージから、2.5%の手数料が掛かるようになります。

2.5%も取られると、決済による還元はほぼ吹き飛びます。

事実上、2度目のチャージが封印されるということになります。

他社カードでPayPayを利用する裏ワザを封じる目的と思われます。

ソフトバンク、ワイモバイルのユーザーは、電話料金と合算してPayPayチャージができます。

携帯料金を他社クレカで支払っている場合に限りますが、実質的にPayPayカード・PayPayあと払い以外のカードからPayPay残高にチャージし、ポイントを付ける手段があるわけです。

ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いで他社カード排除に対抗できる?

制限される方法を、廃止される方法の代替に使えるか検討してみます。

すでにPayPayあと払いと残高払いとで還元率に差が生じている(0.5%)ため、裏ワザを維持してさらに得までするとなると難易度の高いものです。

考えられる方法

・三井住友ゴールド(NL)またはエポスゴールドカードでソフトバンク等の携帯電話料金を支払う(料金全体についてポイントが付与される)

・カードで、年間100万円を利用する(実質還元率1.5%)

・月に1回のみ、ソフトバンク・ワイモバイルまとめて支払いによりPayPay残高にチャージする

この方法を守れば、決済時還元率と併せ2.0%の還元率でPayPayを使えることになります。

PayPayあと払いの1.0%に勝る数字となります。

この裏ワザを使う場合、PayPayカードで携帯電話料金を引き落とすともらえる1.5%のソフトバンクポイント(PayPayポイントに等価交換できる)がなくなります。

PayPayカードで携帯電話料金を支払う場合、PayPayチャージ分には最初からポイントが付きませんから、還元の差が0.5%に過ぎないわけではありません。

PayPayあと払いを持ちたくない人にとっては、メリットかもしれません。

「PayPayが使いづらくなる?」

と言われると、そんなことはありません

ショックを受ける方も多いようですが、非常に大きな影響というものではないと考えます。

PayPayを使いこなしたい方は、ぜひPayPayあと払いだけでも申し込んでください。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)

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