SBI証券、楽天証券で投資信託(以下投信)の買い付けにポイントを利用している方も多いと思いますが、この記事では各証券会社の投信サービスで獲得できるポイントについて比較していきます。
獲得・利用できるポイントの種類
各証券会社で貯まる使えるポイント・マイル
SBI証券 | 楽天証券 | |||
貯まる | 使える | 貯まる | 使える | |
楽天ポイント | – | – | 〇 | 〇 |
Tポイント | 〇 | 〇 | – | – |
Vポイント | 〇 | 〇 | – | – |
Pontaポイント | 〇 | 〇 | – | – |
dポイント | 〇 | – | – | – |
JALマイル | 〇 | – | – | – |
楽天証券では主に楽天ポイントの獲得・利用のみですが、SBI証券は獲得できるポイントや利用できるポイントが複数あるのが特徴です。
SBI証券では獲得するポイント・マイルを上記から選択できます。
また、獲得したポイントは投信の購入に1ポイント1円で利用できます。
保有している投信で獲得できるポイント
残高達成ポイント(ハッピープログラム連携有) | 資産形成ポイント(連携無) | |||
基準残高 | 獲得ポイント | 基準残高(月末残高基準) | 獲得ポイント | |
月末時点の残高が、はじめて10万円に到達した場合 | 10ポイント | 50万円以上200万円未満 | 20ポイント | |
月末時点の残高が、はじめて30万円に到達した場合 | 30ポイント | 200万円以上400万円未満 | 80ポイント | |
月末時点の残高が、はじめて50万円に到達した場合 | 50ポイント | 400万円以上600万円未満 | 150ポイント | |
月末時点の残高が、はじめて100万円に到達した場合 | 100ポイント | 600万円以上800万円未満 | 200ポイント | |
月末時点の残高が、はじめて200万円に到達した場合 | 100ポイント | 800万円以上1,000万円未満 | 300ポイント | |
月末時点の残高が、はじめて300万円に到達した場合 | 100ポイント | 1,000万円以上2,000万円未満 | 400ポイント | |
月末時点の残高が、はじめて400万円に到達した場合 | 100ポイント | 2,000万円以上 | 800ポイント | |
月末時点の残高が、はじめて500万円に到達した場合 | 100ポイント | |||
月末時点の残高が、はじめて1,000万円に到達した場合 | 500ポイント | |||
月末時点の残高が、はじめて1,500万円に到達した場合 | 500ポイント | |||
月末時点の残高が、はじめて2,000万円に到達した場合 | 500ポイント |
参照:楽天証券 保有投信ポイント付与サービス概要
以前は楽天証券では保有している投信額に対して一定の割合ポイントが獲得できていましたが、2022年4月以降一定の保有額を超えた場合1度だけポイント獲得できるサービスになりました。
楽天銀行と楽天証券を連携させるサービスであるハッピープログラムであれば左図、連携が無ければ右図のポイントが獲得できます。
SBI証券 保有投信ポイント付与サービス概要
SBIでは保有投信に応じてポイント・マイルを獲得できるサービスを投信マイレージと呼びます。
銘柄によって獲得できるポイントが異なりますが、SBI証券で公開されている365日あたりの還元率は投信保有額の0.075%~0.25%で、これをひと月換算のレートで毎月付与されます。
ひと月30日換算とすると
保有額÷365日×30日=月額付与ポイント
になります。
また、下記のようなインデックス投信では前述した表とは別に設定された還元率の投信(下記銘柄であれば年間0.034%×12か月=0.408%)もあり、投信商品の画面にポイント還元率が表示されています。
参照:SBI証券 投信画面
SBIその他投信のマイレージ・プレミアムチョイス銘柄詳細はこちら
投信積立で獲得できるポイント
SBI証券ではクレジットカード積立のみとなり、Vポイントのみが還元されます。
楽天証券では積立方法はクレジットカード、楽天Payの二種類の方法があります。
楽天証券 | SBI証券 | |||
楽天カード | 楽天Pay | 三井住友カード | 三井住友ゴールドカード | |
還元率 | 0.2%~1.0% | 0.5% | 0.5% | 1.0% |
年会費 | 無料 | 無料 | 無料 | 5,500円 |
備考 | 年間カード利用 100万円で年会費無料 |
正確には楽天Payでの購入では楽天ポイントは付与されず、楽天カードから楽天キャッシュへのチャージで0.5%のポイント還元が付きます。
参照:楽天証券 投信画面
また、楽天カードでの投信積立還元率は1.0%の商品もありますが、上記のような人気のインデックス投信ではクレジットカードは0.2%還元がほとんどです。
還元ポイントで選ぶ場合
投信保有
まずは200万円分の投信を5年間保有していた場合の獲得ポイントを算出します。
※税金は考慮しません
【楽天証券】
10+30+50+100+100=290ポイント
※ハッピープログラム適用
【SBI証券】
200百万円×0.1%÷365日×30日×5年=821ポイント
※通常銘柄、受け取りをポイントにした場合の想定
※月間日数を30日で統一して算出
5年間で獲得できるポイントとしてはどちらも少額ですがSBI証券は継続的にポイントが獲得できるため、保有期間によって獲得ポイントは増えていきます。
また、前述した、特別に設定されたポイント還元がある投信で計算してみます。
200百万円×0.034%(月間還元率)×12ヶ月×5年=4万800ポイント
特定の銘柄でも、投信の保有で獲得できるポイントはSBI証券に軍配があがります。
投信積立
月々2万円投信積立をすると月の獲得ポイントは下記となります。
2万円×0.2%=40ポイント 楽天カード(インデックス投信等)
2万円×0.5%=100ポイント 楽天Pay 三井住友カード
2万円×1.0%=200ポイント 楽天カード(一部商品) 三井住友ゴールドカード
楽天カードについてはインデックス投信などの積立には向いているとは言えません。
楽天カードと楽天Payを組み合わせて楽天Payでの積立購入が無難です。
三井住友ゴールドカードを持っている方であればSBI証券で還元率1.0%が可能ですが、年間100万円の使用で年会費5,500円が無料、というのはハードルが高く感じます。
また、投信積立とは別ですが三井住友カード、ゴールドカード共に対象のコンビニ、飲食店で5%のVポイントが獲得できるサービスがあり、Vポイントは貯めやすいと言えます。
お買い物、投信の買い付けで獲得したポイントのほとんどを投信の買い付けに回すという事であればSBI証券、楽天経済圏にいて楽天市場で楽天ポイントが貯まる、使える方であれば楽天証券と使い分けをするのが良いと思われます。(執筆者: 永瀬 真人)
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