QRコード決済もPayPayはじめいろいろありますが、LINE Payは近頃影が薄いかもしれません。
特にPayPayと同じ陣営になって以来、独自の活躍シーンが減っているのは否めません。
それでもLINE Payは、クレジットカードの三井住友カードを使いこなすのに有利なキャッシュレスです。
Visa LINE Payクレジットカードも三井住友カード発行であり、系列が違ってもつながりは強いのです。
Oliveゴールドや、ゴールド(NL)といった三井住友カードで、年間利用100万円達成を目指して修行している人にもLINE Payは欠かせません。
LINE Payの現在地を確認します。
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LINE Payは誰のためのものか
最初に、LINE Payの現在を言い切ってしまいます。
1. 三井住友VISAカード(Visa LINE Payクレジットカード含む)を持っている人
→ LINE Pay(チャージ&ペイ)をぜひ使うべき
2. 三井住友VISAカードを持っておらず、現金や銀行チャージでLINE Payを使う
→ 現在ではいい使い方ではないので、PayPayに切り替えたほうがいい
現在のLINE Payは、1の人のための存在です。
2の人は、QRコード決済の黎明期に使い始めた人ではないでしょうか。
現金チャージでLINE Payを使っても、あまりメリットはありません。
PayPayはじめ、他のペイが進化しています。
現金チャージで使い続けるにしても、PayPayがおすすめです。
還元率は0.5%で同じですが、キャンペーン、クーポン、PayPayジャンボ(抽選)のチャンスなどあらゆる点でLINE Payに勝ります。
ただ2の人も、三井住友VISAカードを持つと、LINE Payのメリットをフルに活かせるでしょう。
LINE Payのポイントプログラム
LINE Payのポイントプログラムは基本「LINEポイント」です。
ただし、三井住友VISAカード(Visa LINE Payクレジットカードを除く)をセットした「チャージ&ペイ」の場合は、三井住友カードのポイントプログラムであるVポイントとなります。
VポイントとLINEポイント、使うシーンはまるで違い、相互に交換もできません。
このあたりの制度設計が少々いびつになっています。
LINE Payはこんな決済
LINE Payの特徴を、「独自性のある部分」「メリット」「デメリット」に分けてみてみます。
LINE Payの独自性のある部分
LINE Payは他のQRコード決済と違う進化を遂げてきました。
PayPayと同一系列に入り修正が加えられましたが、なお独自の部分が目立つ決済です。
確認します。
・ 専用アプリでなく、LINEアプリの「ウォレット」で支払える(決済専用アプリもあるが、使わなくても構わない)
・ クレジットカード決済の方法がない(さらに、三井住友VISAカード以外にクレジットカードの組み合わせもできない)
・ ただし、三井住友VISAカード(Visa LINE Payクレジットカードを含む)と組み合わせた「チャージ&ペイ」により、実質的なカード払いが可能
・ 小規模店舗では、PayPayのQRコードを利用者が読み取って決済する
LINE Payはこれ単体でメリットを考えるより、三井住友VISAカードを活かす手段と捉えるとわかりやすくなります。
LINE Payのメリット
LINE Payにもメリットがあります。
他のペイに比べるとやや地味に映りますが、中には大きなものも存在します。
・ Visa LINE Payクレジットカード(p+)とセットして、月1万円の決済まで5.0%還元
・ 小規模店舗においてPayPayの読み取り式決済で、LINE Payが使える
・ 三井住友VISAカードをセットした「チャージ&ペイ」で税金を支払うと、0.5%のVポイントが付く
・ オンラインショップの割引クーポンがある(最大5%)
・ 複数の三井住友VISAカード、LINE Payクレカの切り替えが容易
今や多数を占めるPayPayユーザーからすると、同じお店でLINE Payでも支払えるメリットはピンと来ないかもしれません。
ただ三井住友VISAカードユーザーにとっては、LINE Payで支払うのが自然です。
税金・公共料金の請求書払いができ(てポイントもたまる)など、独自のメリットがあります。
LINE Payのクーポン(LINEクーポンとは別)は、2022年から種類が減ってしまいました。
出前館の5.0%オフクーポンが目立つ程度で、この点はメリットとしては強調しづらいところです。
実店舗向けの割引クーポンもほぼ消滅しています。
LINEアプリ自体のメリットも
LINE Payそのものではないですが、関連するLINEアプリでのメリットも挙げておきます。
・ LINEアプリに各種ポイントカードを登録できる
・ LINEクーポン(LINE Payクーポンとは別)が、マクドナルドではモバイルオーダーにも対応している
・ LINEポイントは100ポイント単位でPayPayポイントに等価交換できる
三井住友VISAカードだけ使う人にはLINEポイントは一切関係ないのですが、Visa LINE Payクレジットカードの場合、直接決済でもLINE Pay(チャージ&ペイ)でもLINEポイントがたまります。
この使い道として、PayPayポイントへの交換はおすすめです。
LINE Payのデメリット
それから、LINE Payのデメリットです。
・ 6桁のパスコードを求められる機会が他のペイより多い(ただし生体認証にすればそれほど面倒ではない)
・ PayPayにはある、「クレジットカードからチャージして他人に送金」という手段はない
・ レジでQRコードを読み取ってもらう店舗だと、LINE Payが使えないことも多い
・ 自治体ごとの大型還元のキャンペーンで、LINE Payが対象になる機会はほとんどない
最近も、PayPay読み取り方式だったディスカウント小型スーパー「ビッグ・エー」がレジでのスキャンに変わった結果、LINE Payが排除されていました。
地域の大型キャンペーンも、LINE Payはほとんど対象外です。
わずがに神奈川県全域で過去2回実施された「かながわPay」では使えましたが、2期目になると新規加盟店はLINE Pay対象外となっていました。
今後も、大型キャンペーンでは出番はないと思われます。
Visa LINE Payクレジットカード(p+)で5.0%還元
LINE Payの非常に大きなメリットです。
Visa LINE Payクレジットカード(p+)というクレジットカードをLINE Payにセット(チャージ&ペイ)して使うと驚異の還元率5.0%となります。
月1万円まで(500ポイント還元まで)という制限はあります。
「(p+)」の付かないVisa LINE Payクレジットカードとは別物なので間違えないようにしましょう。
ひと月以内に実店舗での決済で1万円を超えたら、もうLINE Payでの支払いでは、ポイントがまったく付きません。
このときに、支払元カードを三井住友VISAカードに切り替えるといいわけです。
なお末尾に「p+」の付かないVisa LINE Payクレジットカードは、LINE Payに組み合わせる(チャージ&ペイ)と、還元率が直接決済の1.0%から0.5%に落ちてしまいます。
LINE Payを活用するより、直接決済がおすすめの存在です。
三井住友VISAカードとLINE Payを活用する
現在のLINE Payは、三井住友VISAカードと、Visa LINE Payクレジットカード(p+)を使いこなす存在です。
三井住友VISAカードとの組み合わせを見ていきます。
三井住友VISAカードユーザーはLINE Payを使おう
VISAブランドの三井住友カード(ANAカードは除く)は、LINE Payのアカウントにセットすると、チャージ&ペイでLINE Payの支払いができます。
チャージ&ペイは、名前の通りチャージと決済を同時に済ませるものですが、効果としては通常のカード決済と変わりません。
これにより、三井住友VISAカードを使うシーンが大きく増えます。
カードの側から見れば、次の通りです。
・カード直接決済(タッチ決済含む)
・公共料金引落し
・スマートフォンでのタッチ決済、iD
・LINE Pay(小規模なPayPay加盟店もOK)
といっても、三井住友カードは通常時の還元率は0.5%です。
スタンダードカードへのボーナスポイントサービスも2022年で終了しました。
それでも、「年間50万円」「年間100万円」利用によりボーナスが得られるカードがあります。
ボーナス達成のため細かい決済を増やすのにLINE Payが働きます。
詳しくは次に見てみます。
三井住友VISAゴールド以上の会員はLINE Payも積極的に
現在、利用金額による三井住友カードのボーナスは次の通りです。
・ゴールド(NL)、Oliveゴールド → 年間100万円利用で1万ポイント(さらに年会費永年無料)
・プラチナ、ゴールド、プライムゴールド → 年間50万円利用ごとに2,500ポイント
プラチナ、ゴールド、プライムゴールドは年間50万円利用で実還元率1.0%となります(以下50万円区切りでも同様)。
ゴールド(NL)、Oliveゴールドは年間100万円利用で実還元率1.5%となります。
さらに年会費無料のカードになるので、初年度から100万円を狙っていきたいものです。
上記のカードを持っているなら、目標達成を前提に積極的に使いましょう。
通常還元率0.5%に過ぎないLINE Payチャージ&ペイも、1.0%または1.5%のつもりで使えばいいわけです。
タッチ決済、iDとさらにQRコード決済という選択肢があることで、カードを使うチャンスが飛躍的に広がります。
LINE Payだけでは意味がない 三井住友VISAカードの活用を
現在のLINE Payについてまとめました。
なんとなく使ってきた人はおおむね損しているので、使い方を見直しましょう。
三井住友カード、中でもゴールド(NL)、Oliveと組み合わせて使うと、最強のアプリになります。(執筆者:金融系ライター 沼島 まさし)
【三井住友Olive】とりあえず「ゴールドカードを年会費永年無料で作る」チャンス