今週は、米国が軟調な推移であっても、日経平均株価は米国の流れを無視して強さを見せていた1週間でした。
水曜日には赤三兵を完成し、強気の上昇かと思われましたが、上には大きなBOXの上限があり、結局木曜日にこのBOX上限に達して、そこが天井となりました。
そして週末、日本のマーケットが閉まってから、米雇用統計では平均時給が下がっていたことが気になるところでしたが、それよりも米国シリコンバレー銀行が破綻というニュースが流れ、一気に債券利回りが下落し、米国債10年利回りも4%台から3.6%台に下落しました。
その流れから円高ドル安となり、再びリセッションが意識される状況となっています。
VIX恐怖指数は一時29ポイントまで到達、そして香港ハンセン指数も下落がとまりません。
日本のみならず各国の週明けの株価の推移には十分に注意して確認していきましょう。
チャート分析
それでは、チャートを細かく見ていきましょう
日足の移動平均線
5日線は、上向きに推移し、株価は5日線の上を推移していましたが、金曜日に5日線を割ってきています。
25日線は、上向きで推移し、株価との乖離が広がっていました。
75日線は、横ばいに見えますが、若干上向に推移しています。
並び順は、5日25日75日の並び順で、安定上昇となっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、上向きの推移となっています。
トレンドライン
株価は上昇トレンドによって、2022年12月15日16日の窓を埋め、12月1日2日の窓も埋め、更に9月13日14日の窓を埋めるという、一気に3つの窓を埋める上昇を見せました。
この上昇で新たに開けた窓は、3月2日3日と3日6日、8日9日と、窓開けで三空という形を作りました。
酒田五法では「三空踏み上げ売り向かえ」と言われていて、三空が現れたら天井示唆で売れという事ですが、そのように、9日木曜日に天井を付けた格好となっています。
この9日の株価はちょうど昨年から意識されている大きなBOXの天井圏と重なり警戒されていたところでした。
さらに9日から10日にかけて、窓を空けて下げたことで、宵の明星というローソク足の足型が出てきました。
宵の明星も天井サインです。
今週、下に寄り付き、窓埋めをしない場合には週足でも宵の明星形成となるので、注意していきましょう。
一目均衡表
今週13日から14日には雲のねじれがあります。
雲のねじれは転換のサインなので、トレンド転換、もしくはそのトレンドの加速が考えられます。
遅行線が一気に下向きとなりました。
日々線が2万7800円処なので、この価格帯をキープできれば、横ばいへと進めますが、この価格帯を割ってくると、なかなか上には抜けられない状況となりますので、遅行線の動きを確認していきましょう。
ボリンジャーバンド
収縮していたバンドが、6日月曜日に大きく上に放れ、+3σに到達しました。
それから+3σと+2σのボリンジャーウォークとなりましたが、10日金曜日に下抜け+2σを割って+1σまで到達となりました。
広がっていたバンドが横向きに変化したので、横ばいの動きが考えられます。
スローストキャスト
買われすぎゾーンで上に張り付き、木曜日に下向きに変化しました。
この後、買われすぎゾーンから売られすぎゾーンへと下降してくるのか注目です。
MACD
0ラインの上で推移し、強さを見せていましたが、9日にヒストグラムが陰転し、MACDも下向きになったため、シグナルとクロスしそうな位置関係です。
次回の新月は3月22日で、満月は4月6日(ピンクムーン)です。
次回の水星逆行期間は、4月21日から5月14日です。
総合判断
もみ合い上放れで強さを見せていた先週から一転、今週は窓を空けて下から始まりそうです。
パラボリックが好転中で、株価とも乖離がありますから、2万7600円を割らずに推移していけるか見ていきたいところです。
今週は14日に米消費者物価指数があります。ここのところ、この米消費者物価指数で株価が動くことが多くあります。
14日はイベントに注意と、一目均衡表での雲のねじれも重なっているので、じゅうぶんに注意していきましょう。
更に16日には日韓首脳会談が行われます。
株価に関連するイベントには注意しつつ、3月の配当取りの買いが入っているのか、出来高も確認していきましょう。(執筆者:AFP、FP2級 城 晶子)
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