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知って得する「医療費控除」活用法 申請内容が無効になる「医療費控除×ワンストップ特例制度」の注意点


医療費控除のための還付申告が、1年中いつでもできることは意外と知られていません。

同居している家族分だけではまとまった金額にならないと思っていても、別居家族分を合算したり、薬局で買った風邪薬やPCR検査の費用も含めたりすれば、大きな金額になるでしょう。

今回は、給与所得者や年金所得者が医療費控除をする際に、知っているとお得な情報の一部を紹介します。

ふるさと納税をした場合の注意点も解説します。

医療費控除

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医療費控除はいつでもできる

毎年2月から3月にかけて確定申告時期になると税務署の窓口は混雑しますが、還付のための確定申告はいつでもできます

医療費控除などの還付申告は、支出のあった年の翌年1月1日から5年間提出できるので時間的な余裕があります。

e-Taxを使えば自宅からの申告も可能です。

年が明けてから年度末までの2月と3月は、何かと忙しい時期となります。

医療費控除のための還付申告は、窓口が混み合わず余裕がある時期にゆっくり行いましょう。

e-Taxで自宅からラクラク

e-Taxで還付申告を行えば、自宅でもできるので税務署の窓口に出向く必要がありません。

窓口が混み合う時期に申告する必要がなくても、世間で申告が話題になる時期に行わないと、うっかり忘れてしまう心配があるかもしれません。

そのような場合は、自宅でのe-Taxがおすすめです。

窓口へ行く必要がないばかりか、24時間いつでも申告できるので忙しい方にぴったりです。

まだ利用したことのない方もぜひ使ってみましょう。

e-Taxには次の方式があります。

  1. マイナンバーカードを持っている場合(スマートフォンかIC-カードリーダライタを利用する)
  2. マイナンバーカードを持っていない場合(ID・パスワード方式で利用する)
  3. その他(e-Taxで記入の終わった申告書を印刷して郵送または持参する)

国税庁のサイト「確定申告書等作成コーナー」では、必要事項や操作方法を文章だけではなく、動画でも解説しているので便利です。

財布がひとつなら別居家族分も合算しよう

同居している家族全員分の医療費の支払いを集めても、控除に必要な金額が集まらないため医療費控除を諦めたりしていませんか。

申告者の年間所得金額が200万円以上の場合は、医療費は10万円以上の支払いが必要です。

10万円以上集まらない場合は、同居していない家族の医療費を合算してみましょう。

郷里に両親がいたり、進学のために子どもが別に住んでいたりする場合は、その分も領収書を集めると大きな金額になるかもしれません。

別居でも控除が受けられるためには、財布がひとつである必要があります。

財布がひとつとは、定期的に生活費や学資金・療養費等の送金が行われている状態のことです。

親や子に仕送りをしていて、通帳などで送金の事実がわかるものがあれば、別居していても財布がひとつ(正式には、「生計を一にする」)と判断されるのです。

この控除は実際に医療費を支出した人が控除できる制度です。

領収書の宛名が支払者である必要はありませんが、医療費を払っていないのに申告することはできないので注意しましょう。

風邪薬やPCR検査も対象になる

医療費控除は、市販の風邪薬も対象になります。

病院や医療機関・医師からの処方箋がないと控除にならないと思っている方が多いのではないでしょうか。

市販薬も対象となるので、レシートは大切に保管しておくとよいでしょう。

新型コロナウイルス感染症のためのPCR検査費用も、医療費控除の対象となる場合があります。

感染の疑いのある場合に行うPCR検査などは、医師等の判断により行われていれば医療費控除の対象です。

感染していないことを確認するためだけの検査は対象外なので注意しましょう。

ふるさと納税には注意

ふるさと納税で節税しながら、地域の特産品を楽しんでいる人も多いでしょう。

寄付先に税金の控除を申請すれば、確定申告は不要です。

ワンストップ特例制度で申請を済ませた人が、医療費控除のための確定申告をすると、申請内容が無効になるので特に注意が必要です。

ワンストップ特例は、5自治体までのふるさとの納税についての減税手続きを簡単に行うものです。

これは確定申告の必要ない人のための制度なので、医療費控除や住宅ローン控除などで確定申告が必要な人は、改めてふるさと納税のための寄附金控除を行う必要があります。

医療費控除は手軽にできる

医療費控除は、e-Taxを利用すれば税務署に行くことなく1年中いつでも行えます。

システムに入力するので入力間違いも防げるのもメリットです。

健康保険からの医療費のお知らせを利用して一定期間分をまとめて入力したり、マイナポータル連携を活用したりすれば入力も簡単になります。

国税庁のホームページを見たり税務署に問い合わせたりして医療費の対象となるものを確認して、還付申告をしてください。(2級ファイナンシャル・プラニング技能士 二角貴博)

 

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