スマホ決済では、紙の請求書を使った支払いが可能です。
このたび、国民年金保険料の納付もスマホ決済でできるようになりました。
非常に便利そうですが果たしてお得なのか、徹底検証します。
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2023年2月より、国民年金保険料のスマホ決済が解禁
≪画像元:ビリングシステム≫
2023年2月より、国民年金保険料のスマホ決済が解禁されました。
これまでは現金払い、口座振替、クレジットカードなどの支払い方法でしたが、ここにスマホ決済が加わる形です。
≪画像元:日本年金機構≫
日本年金機構発行の国民年金保険料の納付書に印字された、コンビニ収納用のバーコードをスマホ決済のカメラ機能で読み取ることで、ビリングシステム株式会社の「PayB API」を通じて納付します。
コンビニのレジに行ってもスマホ決済での納付ができませんので、間違えないでください。
30万円を超える金額の納付書、延滞金納付書といったバーコードが印字されない納付書については、スマホ決済を利用できません。
対象のスマホ決済
≪画像元:日本年金機構≫
対象のスマホ決済は、auPAY、d払い、PayB(PayBと提携している各金融機関が提供する決済アプリを含む)、そしてPayPayです。
楽天ペイも、4月17日の請求書払いサービス開始とともに、国民年金保険料の納付に対応の予定です。
口座振替・クレカによる納付のお得度をチェック
国民年金保険料は、多くの方法で納付できます。
その中でスマホ決済を選ぶからには、利便性とともにお得度も考慮する必要があります。
スマホ決済による納付はお得なのか、まずは割引のある他の納付方法について、1年前納でどれだけお得か見ましょう。
【口座振替】1年前納で4,150円お得
≪画像元:日本年金機構≫
口座振替で納付すると、振替方法に応じて以下のようにお得になります。
・ 2年前納:38万5,900円
・ 1年前納:19万4,090円
・ 6か月前納:9万7,990円
・ 当月末振替(早割):1万6,470円
1年前納の場合、毎月納付より4,150円(月345円程度)お得です。
【クレジットカード】1年前納で「3,520円+クレカのポイント」お得
≪画像元:日本年金機構≫
クレジットカードで納付しても、振替方法に応じて以下の割引があります。
・ 2年前納:38万7,170円
・ 1年前納:19万4,720円
・ 6か月前納:9万8,310円
1年前納の場合、毎月納付より3,520円(月293円程度)お得です。
口座振替より割引額は少ないですが、クレカのポイント還元によっては口座振替よりもお得になります。
スマホ決済による国民年金保険料の納付はお得か
国民年金保険料納付が可能なスマホ決済は、現在のところPayPay、au PAY、d払い、PayBの4つです。
スマホ決済による国民年金保険料の納付はお得なのか、ここからはスマホ決済のお得度をチェックしましょう。
【au PAY】3月までは0.5%(1年前納で973ポイント)還元、4月からは「たぬきの抽選会」対象に
≪画像元:KDDI≫
紙の納付書を使って、au PAYで国民年金保険料の納付ができます。
その際に利用可能な支払い元は「au PAY残高」のみで、クレカや電話料金合算払いでは利用不可です。
また、au PAY残高へのチャージでポイント還元されるクレカも豊富です。
3月までは請求書支払いで0.5%還元されますが、1年前納で973ポイント程度還元される計算です。
4月以降はポイント還元が廃止されますが、4月5日よりau PAY(請求書支払い)も「たぬきの抽選会」対象となります。
【d払い】ポイント還元なし
≪画像元:NTTドコモ≫
紙の納付書を使って、d払いで国民年金保険料の納付ができます。
その際に利用可能な支払い元は「d払い残高」のみで、クレカや電話料金合算払いでは利用不可です。
請求書支払いでdポイントは貯まらず、ドコモユーザーがd払いで最大3%還元される「d払いステップボーナス」のカウント対象にもなりません。
d払いで納付しても、うまみはなさそうですね。
【PayB】支払い元のクレカの還元はあるかも(還元率1%クレカでの1年前納で1,940ポイント)
≪画像元:ビリングシステム≫
紙の納付書を使って、PayBで国民年金保険料の納付ができます。
対応する支払い元は、クレジットカード:Visa、Mastercard、JCB、アメックス、ダイナース、銀行:41、信用金庫:8、JA バンク:584です。
詳しくはこちらをご覧ください。
請求書支払いでポイント還元はありませんが、支払い元に設定したクレカのポイントは貯まるかもしれません。
1%還元のクレカを支払い元にして1年前納すれば、1,940ポイント還元される計算です。
【PayPay】ポイント還元はないが「PayPayステップ」のカウント対象
≪画像元:PayPay≫
紙の納付書を使って、PayPayで国民年金保険料の納付ができます。
その際に利用可能な支払い元は「PayPay残高」で、支払い元をあと払いにしている人は、残高へチャージしてから利用してください。
支払い元をクレカに設定していると、利用できません。
請求書支払いでPayPayポイントは貯まりませんが、PayPayステップの「支払い回数・金額」のカウント対象です。
【楽天ペイ】楽天カード → 楽天キャッシュで0.5%還元(1年前納で973ポイント)
≪画像元:楽天ペイメント≫
4月17日より、紙の納付書を使って、楽天ペイで国民年金保険料の納付ができる予定です。
その際に利用可能な支払い元は「楽天ポイント」「楽天キャッシュ」です。
請求書支払いで楽天ポイントは貯まりませんが、「楽天カード → 楽天キャッシュ」へチャージすると0.5%還元されます。
1年前納したとすると、973ポイント程度還元される計算です。
また、楽天キャッシュへチャージできる「楽天ギフトカード」をコンビニなどで購入の際、支払い方法によってはそのポイントを貯められるかもしれません。
楽天ポイントも使えるとのことですが、期間限定ポイントも使えるとうれしいですね。
口座振替・クレカ納付が基本的にはお得
国民年金保険料のスマホ決済による納付が、2月より解禁されました。
いつでもどこからでも納付できて便利ですが、お得度でいえば口座振替・クレカ納付が上です。
うっかり納付忘れのリスクもあります。
手持ちのクレカで納付してもポイントが貯まらない、毎月納付で割引がないなど、事情がある人のみ利用するといいでしょう。(執筆者:キャッシュレス研究家 角野 達仁)
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