「私もお金持ちになりたい」と思ったとき、一番簡単で確実な方法が「日々の生活を質素にしてお金を貯める方法」です。
筆者の周囲にも日々の生活は質素ですが「実はお金持ち」という人たちがいます。
ただ、彼らは「ここぞ」というときは、筆者には考えられない金額のお金を使っています。
今回は、節約家がお金を使う意外なものを挙げて、節約家から学ぶ「上手なお金の使い方」をお話しします。
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長く使うほど付加価値がつくものだから「食器」
映画の世界だけでなく、現実の世界でもお金持ちに共通していることといえば「普段から高級な食器を使っている」ではないでしょうか。
彼らは、来客時や正月だけでなく、毎日の食事にウェッジウッドのカップやロイヤルコペンハーゲンの大皿を使っています。
和食器も樹脂のお椀ではなく、漆塗りのお椀です。
高級食器は、結婚式の引き出物でいただくことも多いため、お金持ちでなくても手に入ることがあります。
しかし「ただお金を貯めたい人」は、フリマサイトで売ってお金にしてしまうことも多いようです。
そして高級食器を売ってしまう人にかぎって普段使いの食器は安価なものを使い切れないほど大量に持っているのです。
お金をしっかりと貯めている人は、お金とモノの価値を天秤にかけて、価値がある方を残しています。
例えば、高級食器はフリマサイトで売ってしまえば、送料が高く数千円程度にしかなりません。
しかし自分で使えば数十年も使い続けることができます。
売り飛ばして多少の現金を手にするよりも、結果的には「お得」です。
さらに食器は、長く使えば使うほどアンティークの価値がうまれ、家族の歴史も刻みます。
上手なお金の使い方とは、支払った金額ではなく「購入後にどれだけ付加価値をつけることができるか」で決まるものなのかもしれません。
お金で買えない意味があるから「贈りもの」
お金持ちは、交友関係が広いです。
交友関係の中には、古くからの友達もいればビジネス上のつながりもあります。
いずれにしても、関わる人が多い特徴があります。
大人になってからの「おつきあい」は、give and take(持ちつ持たれつ)の関係が増えます。
そのときに効果的に使われるものが「贈りもの」です。
少し前に総理大臣が閣僚へ外遊のおみやげに高級ネクタイを購入したことが話題になりました。
一般的には、外国旅行のおみやげといえばお菓子やキーホルダーですが、やはり立場のある人やお金持ちは贈りものにかける金額が違います。
「贈りもの」には、関係を潤滑にする潤滑油の意味もあります。
多くの「いい交友関係」はビジネスにもつながることもあり、「贈りもの」はお金では買えない「関係維持」のコツでもあるのです。
「昔の友達が仕事を紹介してくれた」という話はよく聞きますが、関係を維持していたからこそ舞い込んだ話でしょう。
上手なお金の使い方とは、ものを購入するだけでなく、目に見えないものを手にしたり維持したりする目的もあるのではないでしょうか。
自分の品定めに使われることがあるから「時計」
筆者の友人に数十万円の高級時計をいつもつけている人がいます。
結婚式に出席するときもファストフード店に行くときも同じ高級時計です。
ある日筆者が「なぜ、高級な時計をいつもしているのか」と聞きました。
筆者は、結婚式などの特別なときに高級時計を使い、普段は紛失してもかまわない手ごろなものでもいいのではないかと思ったからです。
すると友人は「時計と靴とバッグは、その人の品定めに使われることがあるから」と答えたのです。
当時、友人の家は宝飾店を営んでいました。宝飾店や不動産は信頼がビジネスの要です。
うわさ話ひとつで経営が危ぶまれることもあります。
経営にたずさわる人が安価なものを身に着けていると「あそこは儲かっていない会社」と品定めされる可能性があったのです。
高級時計は見栄やぜい沢ではなく「お金がない人」と節約家を誤解させることがないようにするための必要な経費だったのです。
そして友人は「もしも強盗にあったら、この時計を投げつけて逃げるの」とも答えていました。
上手なお金の使い方には、いろいろな意味で自分を守るために使うことが含まれているのです。
お金より大切な体だから「食費」
本当のお金持ちはいいものを食べています。
ひょんなことから大金持ちになった人はぜい沢三昧の食事に興味を持ちますが、本当のお金持ちは普段の食事に気を使っています。
例えば野菜はオーガニック野菜を選び、肉は脂身の少ないヒレ肉を選べば食費は高くなります。
見切り品の野菜や加工肉を選べば食費はずっと安くなるはずです。
それでも食にお金をかける理由は、お金よりも自分の体を大切にしているからでしょう。
上手にお金を使うためには、お金をしっかりと稼いで使える健康な体と心が必須です。
節約家が必ずしもお金持ちとは限りません。
お金を貯めるために「毎日同じものを食べている」「コートは毎年1万円以内で買い替えている」という話はよく聞きます。
これらはお金を貯める節約ではなく、もしかしたら徒労に終わる節約なのではないでしょうか。(執筆者:美大卒 式部 順子)
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