無印良品の「ごはんにかけるシリーズ」を知っていますか。
1人前がレトルトパウチになっていて常温で長期間保存することができます。
非常食やお夜食に備えてもいいのですが、シリーズの中には「材料費や光熱費を考えれば自分で作るより安いのではないか 」と思うものがありました。
今回は「ごはんにかけるシリーズ」の中から、筆者が主婦の視点から「これは原価率が高い」と思った2つの商品と「これは高い」と思った残念な1つを紹介します。
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長時間煮込むガス代だけでも元が取れそう「コムタン」290円(税込み)
コムタンとは、韓国料理のひとつです。
牛の骨や肉を長時間煮込んで作る白濁したスープです。
辛い食べ物が多い韓国料理ですが、コムタンは牛のうまみが濃縮されたスープで辛さはありません。
筆者が大学生だったとき、大学のすぐ近くに韓国料理店がありました。
学生からは、韓国語で「お母さん」を意味する言葉「オモニ」と呼ばれていた女性が一人で切り盛りしている小さな店です。
オモニの店に行くといつも食べていたメニューがコムタンです。
オモニは、コムタンを注文する学生に必ず言っていた言葉があります。
それは「ご飯は残してもいいけど、スープは残さないで」です。
なぜならば、コムタンのスープは何時間も煮込む必要があり、膨大な手間とガス代がかかっていたからです。
オモニは「コムタンのためにガスの料金プランを業務用にしているようなものだ」と言っていました。
無印良品のコムタンは、白濁したスープです。
牛骨エキスが使われていますが、コムタン独特の牛のうまみを感じます。
肉の量は少なめですが、コムタンの主役は白濁したスープです。
安く販売されているコムタンの多くは乳化剤を使っていますが、無印良品のコムタンには乳化剤は入っていません。
もしも家庭でコムタンを作るとすれば、材料を火にかけて12時間ほどに煮込まなければなりません。
ガス代だけでも500円以上かかります。
乳化剤を使わずに白濁しているコムタンが290円で買えるならば「作るより安い」のではないでしょうか。
ご飯にかけて食べる商品として販売されていますが、お湯で好みの濃さに薄めてスープとして飲んでもおいしいです。また、中華麵を茹でて入れれば本格的なラーメンになります。
高麗人参末入りの本格派「サムゲタン」290円(税込み)
冬になると毎年のように多くのメーカーからサムゲタンが販売されます。
しかし、お手頃価格の商品は、サムゲタンに欠かせないはずの高麗人参が使われていないこともたくさんあります。
カルディのサムゲタン「マッスンブサムゲタン」は高麗人参やナツメが使われている本格的なサムゲタンです。
しかし、1袋が1キロ入りで値段も1,000円以上します。
サムゲタンは、子どもが苦手なことも多く「自分だけしか食べないから」とあきらめている主婦の方も多いのではないでしょうか。
無印良品の「ごはんにかけるシリーズ」のサムゲタンは、180g 290円です。
高麗人参は、高麗人参末になって入っています。
ご飯にかけるにしては味が薄めに感じるかもしれませんが、化学調味料や香料不使用で作られているため、とてもやさしい味わいです。
製造元であるアリアケジャパン株式会社は、天然素材をいかした天然調味料を強みにしている会社です。
体にやさしい素材でとろみがあるため、食欲がないときでも食べやすいのではないでしょうか。
筆者は、体調不良時の非常食として購入しました。
残念! やはり牛肉高騰の波は厳しい「牛すき煮」350円(税込み)
無印良品の「牛すき煮」もサムゲタンを製造しているアリアケジャパン株式会社が製造しています。
化学調味料や香料を使わず、やさしい味わいですが「牛すき煮」は物足りなさを感じるかもしれません。
350円とシリーズの中では高い値段がついていますが、内容量は160gと少なめです。
肉の量も「すき焼き」と思って食べると「少ない」と感じます。
牛肉は、円安や飼料高騰の波を受けて高騰しています。
家庭でもなかなか手が出ない食材になりつつありますが、1パック700円出せば2人分の肉は用意できます。
「肉をたっぷり食べたい」と思うときには「牛すき煮」は自分で作った方がお得かもしれません。
ただ、無印良品の「牛すき煮」は肉のうまみが出た汁がたっぷりと入っています。
卵を落として加熱すれば「卵とじ」になり、子どもが好きな一品になります。
化学調味料や着色料も使われていないため、汁まで安心して食べられます。
「節約をするなら自炊」が常識でしたが、メニューや食材によっては「買った方が安上がり」になることがあります。
紹介したコムタンやサムゲタンは、大量に煮込むことでおいしくなり、ガス代を節約することにもなります。
今年の冬は寒くなり、ガス代はまだまだ高い状況が続きそうです。
「家ではガス代が気になる」というメニューは、安心して食べられる材料で作られたレトルト食品を上手に使ってみることも節約の新しい方法ではないでしょうか。(執筆者:美大卒 式部 順子)
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