美大生は画材や文具にこだわります。
筆者は100均が好きですが文具だけは大手メーカーの特定の商品にこだわっているものがあります。
今回は、文具にうるさい筆者が「100円でも買わない文具」と「条件ありで買う100均文具」を紹介します。
安い理由がわかれば、より100均文具をお得に使い分けることができるでしょう。
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100均のゴムバンドは買わない100均グッズ
ゴムバンドは、輪ゴムやラバーバンドと呼ばれることもあります。
昔はゴムバンドと言えば、オレンジ色と焦げ茶色のパッケージで有名な株式会社共和の「オーバンド」でしたが、今は似たパッケージの商品が100均やドラッグストアで安価で販売されています。
しかし筆者は「オーバンド」を買い続けています。100g入り1箱で100均の倍以上の値段です。
一度だけ「オーバンド」に似たパッケージの100均のゴムバンドを使ったことがあります。
まず、パッケージを開けたときのゴムのにおいが違います。
「オーバンド」は、食品衛生法に適合している商品です。ゴムのにおいがとても弱いです。
さらにゴムの太さや色は一定しています。
「オーバンド」は、生ゴムからこだわり、不純物が混ざらないようにするためにゴムの木から採取した樹液をその日のうちに生ゴムに加工します。
一方の100均のゴムバンドは、箱から出して広げてみると色や太さが違ったものが混ざっています。
一部が細くなっているものも混ざっています。
引っ張ってみるとプチンと切れるものもあります。
2020年多摩美術大学の学生がゴムバンドを使って服を作りました。
作品に使うゴムバンドは長期間耐えられる強度が必要です。
作品の材料としても100均のゴムバンドはおすすめしません。
ちなみに株式会社共和の「オーバンド」の名前の由来は「Oh!これこそ本当のゴムバンドだ!」が有力とのことです(株式会社共和ホームページより)。
筆者も同感です。
100均の「ゼムクリップ」は表面加工によって選ぶ
ゼムクリップは、数枚の紙をとめるときに使います。
ゼムクリップは、書類を提出するときに使うことが多いため、なかなか「その後のクリップ」を知る機会はありません。
実は、ゼムクリップの良し悪しは使った直後ではなく、ずっと先にあらわれるのです。
100均のゼムクリップも文具店で売っている「ちょっと高いゼムクリップ」も紙をとめる力にさほど差は感じません。
ただ、数年たったときに100均の一部のゼムクリップは表面の様子が変わり、中には錆び始めるものがあります。
理由は、ゼムクリップの材料です。鉄が多く使われていると錆びやすくなります。
「ちょっと高いゼムクリップ」は、鉄にニッケルなどを加えて錆びにくくなっています。
「さらに高いゼムクリップ」は、ステンレスで作られているものもあります。
ただ、100均のゼムクリップでも鉄にクロムを混ぜたスチールを使い、表面をニッケルメッキにしているものがあります。
セリアのゼムクリップは、ニッケルメッキされたゼムクリップが250個入って110円(税込み)です。
鉄のゼムクリップと並べてみると光沢が違います。
筆者は100均のゼムクリップは表面加工の条件付きで購入しています。
100均の「グリッド入り」は100円なら安い
美大生はグリッド入りの定規を使います。
建築科やデザイン科の学生は予備校入学と同時に画材店でグリッド入りの三角定規を購入します。
グリッド入りの定規は、ただ線を引くだけでなく、垂直線や水平線を正確に引くことができるため、白紙に線を引くときや手芸のときにも役立ちます。ただ値段が高いです。
安いものでも1セット1,500円程度するため、先が割れても大切に使い続けていました。
100均の文具売り場には、30cm定規のグリッド入りがあります。
筆者は「100均の定規だからグリッドが正確ではない」と思い込んでいました。
しかし、思い切って購入し、手持ちの高価なグリッド入り定規と重ね合わせてみました。
見事にピタリと合ったのです。
高価な定規は透明度が高いアクリル製ですが、それを差し引きしても100円は安い買い物です。
「安い理由」を知れば100均でもそうでなくても納得してお金が使える
安いものには安い理由があります。
安い理由が「ブームが去ったから」「在庫処分」ならば筆者のように「こだわり」がある人でも気にすることなく買った方が得です。
しかし、安い理由が「値段に応じたインク量にしてあるから」や「値段に応じた材料を使っているから」ならば、筆者は買いません。
しかし、ものを買う基準は人それぞれです。
「今すぐにペンが必要」という人は、少ないインク量は気にならないでしょう。
100均には、文具店では考えられないような値段で売っているものがあります。
「100均のほうが安いから」という理由だけで購入していては「安物買いの銭失い」になってしまいます。
「安い理由」を知り、自分が商品に求めることを満たしているかを考えれば、100均であってもそうでなくても納得してお金を使うことができるのではないでしょうか。
節約は、お金を使わないことではなく無駄を出さないことです。
質のいいものを求めて価値に見合ったお金を払うことは、お金もモノも無駄にしない節約の基本かもしれません。(執筆者:美大卒 式部 順子)
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