シルバーウィーク明けの先週は大幅続落から始まりましたが、その後も一週間に渡って株価は月曜日の寄付には届かず、下降相場が続きました。
米国ではNYダウが連日年初来安値を更新し、世界各国でも金融引き締めによる景気悪化への懸念が株価の上値を重くし、それにつられる形で日経平均株価も心理的節目である2万7000円を割り、週末には更に下げ幅を広げて2万6000円を割込みました。
第2次岸田内閣発足からのチャートを見てみると、下降トレンドが続いています。
9月30日に岸田総理大臣は、総合経済対策の策定を指示しました。来月中に取りまとめて、第2次補正予算案に盛り込む方針です。
内容としてGOTO再開や、電気料金の値下げ、ガソリン代への対応などが盛り込まれるとの報道があり、日本の経済を回復していく力となるのか、株価の反応と共に注目していきたいものです。
チャート分析
チャートを細かく見ていきましょう。
日足の移動平均線
5日線は下向きで、株価は1週間を通して5日線の下を推移し、触れることなく終えました。
25日線は、下向きで推移し、株価との乖離が大きく広がっています。
75日線も下向きに推移し、上から25日線が下向きで接近しており、デッドクロスの可能性もある為、注意しましょう。
株価は5日線25日線75日線全て下向きで、株価も移動平均線の下を推移しています。
並び順は25日75日5日で下降トレンドの始まりとなっています。
機関投資家や海外の投資家が意識している200日線は、下向きで2万7350円処を推移しています。
トレンドライン
3月9日と6月20日の安値と安値を結んだラインが下値メドとして意識されましたが、9月28日に割ってきました。
週末には2万6000円を割り込み、今年に入ってからずっと意識されていた大きなBOXの下限2万5700円処まで迫ってきました。
このBOX下限を割り込むと、下値メドとして、3月15日16日に空けた窓が意識されるところです。
BOX下限からの反発も意識されるところですが、まずは27日28日に空けた窓を埋め、更にその上の22日26日の窓を埋め、心理的節目である2万7000円奪還ができるかどうかというところです。
一目均衡表
基準線も転換線も遅行線も全て下向きで、三役逆転の状況下にあります。
株価は雲からも下に乖離しています。
遅行線がとても弱気な状況で、このままの推移で10営業日後に底底をつける可能性もあります。
10月31日に雲のねじれがあり、そこまで株価がどのような推移をしていくのか、1か月先ですが注意してみていきましょう。
ボリンジャーバンド
-2σと-3σでボリンジャーウォークを開始。
バンドも収縮に向かうことなく広がりを見せ、まだ-2σのボリンジャーウォークの終わりが見えていない状況です。
スローストキャスト
売られすぎゾーン内での攻防です。
いつ、この売られすぎゾーンから出られるのか確認していきましょう。
MACD
0ラインの下を推移し、下降トレンドに入っています。
0ラインとの乖離を広げている為、下降トレンド脱出には時間がかかりそうです。ヒストグラムも陰転中です。
月の満ち欠けですが、次回の満月は10月10日です。
現在、9月10日から10月2日まで水星逆行期間中です。
やっと水星逆行期間が今週抜けます。
次回の水星逆行期間は、12月29日から1月18日です。
総合判断
心理的節目の2万6000円処を割ってきてしまいました。
フィボナッチで見ると、2020年3月19日の安値から2021年9月14日の高値までの上昇に対しての0.382%押しが2万5280円です。
世界各国の情勢に引っ張られて、日本も下降トレンド継続となっています。
米NYダウでは連日年初来安値更新をしており、日経平均株価も年初来安値が3月9日2万4681円、2番目の安値水準が6月20日の2万5520円に迫ってきています。
8月には3万円を目指していた株価が2万5000円台となり、8月17日の高値2万9222円から金曜日の終値2万5805円で、わずか1か月半で3417円の下落となっています。
相場の世界では、上昇の時はゆっくり上がり、下降は一気に下げてくると言われています。
まさにその通りだなという展開となりました。この下降相場は、まだ下げ止まりが確認できませんが、そろそろ反発の意識が強くなる場面です。
下値メド上値メドをしっかり分析して対応していきましょう。(執筆者:城 晶子)