使い捨ての消耗品は、できるだけ安いほうがありがたいですね。
でも、ただ安いだけでなく品質もある程度良くないと困るものもあります。
そのひとつがラップではないでしょうか。
切れ味が悪くビロビロになってしまったり、すぐに剥がれてしまったりするラップは、どんなに安くても避けたいものです。
そこで今回は、100均やPB、そして業スのラップを比べてみました。
注目したのは次のポイントです。
・ 刃の切れ味
・ 巻き戻りストッパーの効果
・ 陶器への密着度
・ プラスティック容器への密着度
・ 食品を包んだ場合の密着度
それぞれの1mあたりの価格も計算してみましたので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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1:ダイソー お徳用フードラップ(1mあたり2円~)
原材料名:ポリエチレン
添加物名:ポリグリセリン脂肪酸エステル(柔軟剤)
耐熱温度:110℃
耐冷温度:-30℃
製造:中国
サイズ:22cm×55m 110円(2円/1m)
30cm×45m 110円(約2.4円/1m)
まずはダイソーの「お徳用フードラップ」です。
製造会社は不明ですが、大創株式会社の商品で中国製と記載がありました。
サイズは2種類あり、22cm幅と30cm幅。
どちらのサイズも、今回比較した中でもっとも安価なラップです。
さっそく使ってみたところ、ラップを引き出すのに力のいる点が気になりました。
55mと長さがあるため、箱の中いっぱいに詰まっているのかもしれません。
カットする際も少し力は必要ですが、切れ味はよいと感じました。
巻き戻りストッパーの粘着力はあまり強くなく、すぐにはがれてしまいます。
陶器のお皿へは使いやすく、密着度はかなり高めといえるでしょう。
プラスティック容器には「密着」ではなく、ふんわりまとわりついている様子でした。
カットした玉ねぎを包んでみました。
ラップの合わせ口は少し浮いてきたものの、外れることはありませんでした。
安価で使い勝手もそこそこでコスパ的には高そうですが、ダイソーのラップには大きな難点がありました。
それは「電子レンジ使用不可」という事実。
筆者は電子レンジ調理にラップをよく使用するので、電子レンジに使えないラップはかなり不便です。
とはいえ、1mあたり2円のラップはかなり魅力的です。
電子レンジ用のラップを別に用意して、食品保存にはダイソーのラップを使用しても良いかもしれませんね。
2:セリア KITCHEN WRAPキッチンラップ(1mあたり2.2円~)
原材料名:ポリエチレン
添加物名:脂肪酸エステル(柔軟剤)
耐熱温度:110℃
耐冷温度:-40℃
事業者の名称:株式会社まるき
製造:中国
サイズ:22cm×50m 110円(2.2円/1m)
30cm×45m 110円(約2.4円/1m)
セリアのラップは、シンプルなのにインパクトあるパッケージが目を引きます。
ただ、この箱は柔らかく、筆者がラップを切ろうと力を入れるとすぐに変形してしまいました。
カッターの切れ味もあまり良くなく、2回に1回は引きちぎるような状態に。
巻き戻りストッパー的なものは付いておらず、巻き戻りし放題なのも困りました。
陶器への密着度は高くなく、しっかり押さえるとやっとくっつきます。
プラスティック容器で試してみても、手を離すと徐々に浮いてきました。
玉ねぎを包んでみてもすぐにラップの合わせ口が離れてします。
見た目が好みなだけにとても残念ですが、使い勝手は良くないというのが正直な感想です。
3:スマイルライフ 無添加ラップ(1mあたり2.5円~)
原材料名:ポリエチレン
添加物名:なし
耐熱温度:110℃
耐冷温度:-70℃
事業者の名称:宇部フィルム株式会社
製造:日本
サイズ:22cm×50m 128円(2.56円/1m)
30cm×50m 138円(2.76円/1m)
こちらは、ライフのPB「スマイルライフ」の無添加ラップです。
無添加とは、粘着付与剤等の添加物を一切使用していないこと。
粘着物付与剤なしでも食品をうまく包めるのでしょうか?
そんな疑問を抱きつつ、無添加ラップを試してみました。
切れ味は良く、巻き戻りストッパーもしっかり仕事をしてくれます。
箱がしっかりしていて力を入れやすい点も気に入りました。
陶器への密着度はまずまずですが、プラスティック容器にはあまりぴったりくっつきません。
しっかり貼り付けたつもりでも、すぐに浮いてきてしまいます。
玉ねぎを包んでみると、ラップの合わせ口がふわっと立ち上がりました。
使いやすいだけに、密着度が低いのは残念な気がします。
粘着物付与剤を使わずにラップを密着させるのは、難しいのかもしれませんね。
4:マツキヨ 食品を直接包める無添加ポリエチレンラップ(1mあたり2.16円~)
原材料名:ポリエチレン
添加物名:なし
耐熱温度:110℃
耐冷温度:-60℃
発売元:株式会社グローバル
製造:中国
サイズ:22cm×50m 108円(2.16円/1m)
30cm×50m 131円(2.62円/1m)
マツキヨのPB商品にも、無添加のラップがありました。
さっそく試してみましたが、まず感じたのは引き出しの悪さです。
あまりにも回転が悪いので箱からラップを出してみたところ、今まで使用してきたラップとは逆向きに入っていました。
ほかのラップを上から引っぱる「トイレットペーパー式」とすると、マツキヨのラップは下から引き上げる「セロテープ式」なのです。
あえてこの向きに入れてあるのですから、きっとメリットがあるのでしょう。
そう思いながら使ってみましたが、カットもしづらくビロンと伸びてしまいます。
巻き戻りストッパーは悪くありませんが、蓋を開ける際ストッパーにくっついていたラップが外れてしまうこともありました。
とはいえ、陶器へはしっかり密着します。
プラスティック容器には密着というより「なじむ」様子ですが、外れてしまうことはありませんでした。
玉ねぎを包んでみると、ラップを重ねた場所が徐々に浮いてきました。
密着というにはやや甘さがあるものの、 1mあたり2.16円なら十分コスパは高いのではないでしょうか。
5:ダイソー Kitchenista Wrap キッチニスタラップ(1mあたり3.7円~)
原材料名:塩化ビニル樹脂
添加物名:脂肪族多塩基エスカル(柔軟剤)、エポキシ化植物油(安定剤)、カルシウム化合物(安定剤)
耐熱温度:130℃
耐冷温度:-60℃
事業者の名称:昭和電工マテリアルズ株式会社
製造:日本
サイズ:22cm×30m 110円(約3.7円/1m)
30cm×20m 110円 (約5.5円/1m)
キッチニスタは、レストランやホテルなどでも多くのプロに使用されているラップです。
サイズは豊富で、30cm幅だけでも20・50・100mと3つの長さで展開しています。
100均で販売されているのは、もっとも短い20mのものです。
筆者の行ったダイソーには、22cm幅のものもありました。
プロに愛用されているだけあって、使い勝手は上々です。
切れ味は良く、引き出しもスムーズ。巻き戻りストッパーも優秀です。
陶器への密着度は高く、ぴったり気持ちよくフィットします。
ほかのラップが手こずっていたプラスティック容器にも密着し、しっかり蓋をしてくれました。
一番驚いたのは、玉ねぎを包んでみたときです。
手を離してもそのままの状態をキープして、ラップの合わせ口が浮いてくることはありませんでした。
使用感は最高で、第1位としたいキッチニスタですが、1mあたりの価格が高いところが引っかかります。
やはり低価格のラップに品質の高さを求めるのは、ワガママなのかもしれませんね。
6:業ス プロ好みのラップ(1mあたり2.91円~)
原材料名:塩化ビニル樹脂
添加物名:脂肪族多塩基酸エステル(柔軟剤)、エポキシ化植物油(安定剤)、カルシウム化合物(安定剤)
耐熱温度:130℃
耐冷温度:-60℃
販売者:株式会社アダチ
製造:日本
サイズ:30cm×100m 291円(2.91円/1m)
業スにも、プロに愛されているラップがありました。
その名も「プロ好みのラップ」。
筆者の行った業スには30cm幅しかありませんでしたが、15・22・45cm幅の商品もあるようです。
プロ好みのラップの原材料名や添加物名を確認して驚いたのは、すべてキッチニスタと同じという点です。
これはもしかすると同じ製造会社の作る同じ商品なのかもしれません。
使い勝手も同じかどうか、さっそく試してみました。
キッチニスタとはパッケージが異なるため、使用感は少し違います。
プロ好みのラップの引き出しはとてもスムーズで、5点満点中6点を付けたくなるレベルです。
切れ味も良く、巻き戻りストッパーはしっかり機能しています。
この2点はキッチニスタよりもプロ好みのラップのほうが、より筆者好みでもありました。
陶器への密着度は高く、しっかりぴったり張り付きます。
プラスティックの容器への使用も問題なく、しっかり蓋ができました。
玉ねぎもきれいに包めました。
ラップが重なった場所もごわつきません。
実際に食器や食品に使ってみて、キッチニスタと同等の使いやすさを感じました。
プロ好みのラップの、キッチニスタラップより劣る点を探してみましたが
・ 100mあるので重い
・ 筆者の行った業スには1サイズしかなかった
という2点しか見当たりません。
そして100mもあるゆえに、1mあたりの価格はキッチニスタの30cm幅より2.6円も安くなりました。
使いやすくて機能性も高いラップをこの価格で使えるのは、かなりコスパが高いといえるでしょう。
筆者の第1位は業ス「プロ好みのラップ」
コスパの高いラップを求めて、6種類のラップを比較してみました。
価格と使用感を検証してみた結果、業スのラップが最優秀。
プロ好みのラップは主婦好みのラップでもありました。
でも、今回こちらに記載した使用感はすべて筆者個人の感想です。
実際使用してみると、異なる感想を持たれる方もいるでしょう。
いろいろなラップを試してみて、ご自身にとってコスパの高いラップを探してみてくださいね。
そして消耗品代の削減につなげていきましょう。(執筆者:桧山 あい)
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